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近くの他人②

みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?

【50代夫婦 実家より徒歩7分 子育て終了2人暮らし】

実家の母が無理やりさせた退院。
それを機に、50代夫婦の疑心が高まります。

もちろん、50代夫婦も、実家の財力に甘えていたのは事実です。
仕事はほとんど50代夫婦の夫(長男)がやっていたとは言え
年齢からすれば、破格の給与をもらっていました。
50代夫婦の妻(長男嫁)も結婚してから20年近くずっと専業主婦。

だからこそ、過干渉の親にも耐えてきたし、
お世話もしようと思ってはいたわけです。

実家の父親が病気に倒れ、数年の介護の上、旅立つ時には
実家の母の依存は、凄まじい大きさになっていました。

「孫より私を優先するべきだ」と母親は堂々と言い放ちます。

奇しくも、受験シーズン。
残念ながら、受験は敗退。
長男の怒りは、フツフツを湧き上がります。

そして
「私の世話をしないから、不幸になるんだ」という実母の妄言に
長男の堪忍袋の尾が切れました。

「一生恨んでやる」
そう言い残し、長男は実家を去りました。

さりとて、徒歩7分。
矍鑠としている実母はすぐに歩いてやってきます。
嫌がらせのように、「夜中」にチャイムを鳴らします。

インターフォンの画面に映る白黒画像の老婆は
もはやホラー。

話を真剣に聞いているMahouもここで思わず笑ってしまう怖さです。
『それはかなり怖い』

だとしても、長男は家族を守り、実家のいわば「呪い」を断ち切ろうと
無視を決め込みます。
長男嫁も、困惑しながらも夫の判断を支えます。

家族内水面下の攻防が、数年にわたって繰り広げられていたそうです。
疲れ切った夫婦。
実母も老いてきたものの、戦争を生き残り、高度成長期で家業を繁栄させた
力強さは筋金入りです。

小さな町では、それなりに名前が通った家業でしたが
父親の死去と共に、会社を閉じました。
それでも、実家の両親と同じ世代の人たちの認識はあり、それなりの地主だと
思われている地域です。

その過去の栄光が、実母の心の支えでもあり、歪んだプライドでもあります。

息子夫婦と絶縁していても、実母の世話を焼いてくれる当時のママ友は
存在します。
長らくその地域で家業をしていたおかげで、何とか周囲の協力のもと、
生活を営んでいた実母。

「遠い親戚より近くの他人」
まさにこの言葉通りの生活でした。

そんな小康状態だった息子夫婦と実母の関係に、更なる事件が起こり
今回の鑑定となりました。

何が起こったのか?

ピンポーン♪

平日の昼間、自宅のインターフォンチャイムが鳴りました。

白髪の老婆が映っていました。


続きはまた明日。

タロットMahou



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