「ホメオスタシスと孤独と鬼」常松結 2021/11/12
↑大学の後輩達と焼肉に行きました。
・牛タンが”メイン”みたいな座にいるのがちょっと面白い。舌て。牛ってかなりデカイのに、何故よりにもよって舌をメインに据えたんだろう。
・うまいからか。
・デザートの雑魚シューアイスも美味しかったです。
『綾』
・焼肉には演劇サークルの集まりで集まりました。よく遊ぶ組。
・公演した作品とか、入部した経緯とか、思い出話に花を咲かせた。アーティストぶるのも素人ぶるのも許された心地よい場だった。
・文化祭でやった公演の話になったとき、部員の数とキャラクターの数が合わないことに気がついた。演出がいて、照明がいて、音響がいて、そして役者がいて……と部員を当てはめていくと、キャラクターが1人余る。あのキャラクターを演ったのは一体誰だ? と分からなくなる。
・晃だ。そのキャラクターを演じたのは、晃だった。
・しかし晃は”いなかったこと”になっている。だから私以外の後輩達は、役者が足りないことを認識できていないようだった。思い出せないね、となるのではなく、そもそも違和感を覚えられない。
・人間1人が忽然と姿を消し、その痕跡すら無くなる。それは極めて重大なことだ。よって世界は、その干渉を受け止めきれない。このような”矛盾”が発生してしまう。
・晃がいなかったということは、その世代の部員数が1人少なかったということであり、上演する脚本の選び方も変わっただろう。しかし文化祭での稽古や公演それ自体が根本から変わっていくのは、バタフライエフェクト的にあまりに干渉が大きすぎる。人間の消去と世界のホメオスタシスが衝突し、結果として細部の矛盾へシワ寄せが訪れる。
・これを『綾』と呼ぶ。こんな業界用語覚えなくていいので忘れて下さい。
・そもそも晃が完全に”いなかった”のなら、私は今頃魔法少女なんてやっていない。私は彼女を心配して、助けてやるかたちで魔法少女を始めたのだから。それが最大の『綾』だろう。
分かるよスペクトラルウィザード
・後輩の一人に彼氏持ちの子がいる。率直に言って非常に羨ましい。
・最近、寂しくて寂しくて死にそうになる時がある。仕事に集中していてふと我に帰ったときとか、電車で向かいにカップルが座ったときとか。
・映画や漫画は一瞬だ。そのとき夢の世界に飛べても、2時間足らずで終わりが来る。しかし恋人は上手くやれている限り永遠だ。そこに居続けてくれる。さらには質感が伴う。得られる幸福の総量は尋常じゃない。
・よく「幸福度は他人との比較」みたいな意見があるけど、それを適用すると私は羨ましがってるだけなのかもしれない。私がこうして1人でぽちぽち日記を書いているとき、その他大勢は恋人と抱き合いエンドルフィンに溺れているのだろうな。
・な💢
映画館行けば良かった
・長いこと録画しっぽなしだった金ローの無限列車編を見た。面白かった。CMはまぁ許そう。
※この先ネタバレがちょっと入るかも↓
・電車、運命、夢、煉獄、彼岸と此岸の狭間、鬼、永遠、──。
・様々にテーマが象徴された話だと思った。あと作画がスゴイ。映画館行けば良かった。ほらまた言った。
・メインの対立となる、猗窩座vs煉獄さん。鬼と鬼殺隊。永遠と有限のバトル。凄い見応えがあった。観る前から泣くのは分かってたけど、「煉獄さんの勝ちだーッ!」で我慢できなかった。炭治郎……..。
・炭治郎のセリフは「頑張れ炭治郎頑張れ!!」の一連が好きです。推しキャラは無一郎くん。悪口合戦好き。べーって舌出してるのかわいい。牛タンにして食べようか。
・見終わって、炭治郎のことを少し羨ましく思った。彼には煉獄さんの死を共有できる仲間がいる。それはとても良いことだ。私には、晃の思い出を話せる相手がいない。
・彼女の名前は、私一人に重すぎる。
・会社(魔法少女)から「来てくれ」と言われたので、明日行く。怒られそうで気が進まない。バディの件なので、多分リケちゃんも来るだろう。会えたら、ちゃんとこちらから謝ろうと思う。
・私も晃も鬼にはなれない。それを受け入れなくちゃいけない。だからこそ美しい。映画を見て、そう思った。
・それに、これ以上孤独になりたくないし…….。
・……面倒な女みたいなことを書いてしまった。猫でも飼おうかな。
・じゃあ“1人で”寝ます。おやすみなさい。