ウマ娘3期考察、4期に向けた布石なのか?

『引退』を描く

ウマ娘3期11話で、キタサンブラックのピークが過ぎたと言う話が出ました。
当初、3期はどこをゴールにして、どう着地するのかがずっと気になっていました。
おそらくはラストランの有馬記念で終わるとは予想できますが、普通に勝つだけで、1期のスペちゃんのJCや、2期のテイオーの有馬記念の様なドラマ性が薄く、ただレースをして勝ったと言うだけでは盛り上がりに欠けるとずっと思っていました。
それがここに来て、キタちゃんのピークアウトと言う状況を作り出し、キタサンブラックのレースの中で一番の激闘であった天皇賞秋で、自身の能力の衰え、限界を感じさせると言う、見事なシナリオを構築しました。
これによってこの後、JCでシュバルに負け、引退を決意する流れが完全に決まったと言っていいと思います。
思えば、3話でゴールドシップの引退を描き、ドリームトロフィーリーグと言う設定をしっかりと打ち出してきたのも、今思えば、キタサンブラックの引退を描く為だと思えば非常に腑に落ちます。
この『引退』そして引退後のリーグ『ドリームトロフィーリーグ』
これが、これからのウマ娘の延命の為に打ち出された施策なのでは無いかと、私は思うのです。

爆発的に増えたウマ娘ファン

ウマ娘と言うコンテンツを最初期から応援してる人は決して多くないと思います。
特に立ち上げ時には色モノ扱い、どうせ上手く行かずにポシャる。
そんな風に考えていた人も多かったと思います。
特に競馬が好きな人ほどそう思っていたのではないでしょうか?
その流れが変わったのはアニメでした。
まず1期で、監督の競馬愛と熱心な取材により作られたアニメ1期はまず誰よりも競馬ファンに受け入れられました。
この頃からアニメ好きで競馬も好きと言う方からジワジワと火が付いて来たと記憶しています。
そしてその流れを大きく加速させたのがアニメ2期でした。
トウカイテイオー、メジロマックイーンと言う、競馬ファンならこのドラマ性たっぷりな競走馬の物語に食いつかないハズは無く、更にこれまた1期のサイレンススズカ同様に悲劇の馬となったライスシャワーの物語まで加えた事により、盛り上がりは最高潮に達しました。
その段階でのゲームアプリリリースでウマ娘は、ライトな層にまでその知名度を轟かせることに成功しました。
そして3期。
ウマ娘を取り巻く環境は1期、2期の時とは全く異なっていました。
2期までは知る人ぞ知る程度のコンテンツだったウマ娘も、今や国民的なコンテンツに成長し、ファンも今では1期2期当時とは桁違いに膨れ上がりました。
派生作品もたくさん作られるようになり、当然ながらファンはこのコンテンツが長く続いてくれる様にと思っているはずです。
しかし、ここで問題が生じます。
キタサンブラックの物語を描く事で現実の競馬に追いついてしまったのです。

『ドリームトロフィーリーグ』と言う発想


当然この後も4期、5期とアニメが作られる事を期待する方も多いハズ。
しかし、続きを作ろうにも史実に追いついた。
今、キタサン、ダイヤよりも最近のウマ娘はデアリングタクトしかいません。
もう物語を作ろうにも作れないのです。
なので3期で引退の先を明示した。
『ドリームトロフィーリーグ』と言う先を。
この先舞台がドリームトロフィーリーグに移れば、もう史実を気にする必要が無くなります。
そして、ファンが夢見た現実では起こりえないウマ娘同士の対決も描くことが出来る。
今までのアニメ制作で培った迫力のレースシーン。
ただそれだけを提供する事が可能になるのです。
そうすれば100人まで増えたウマ娘を余すことなく活用できる。
私は考えています。

おそらくは『ドリームトロフィーリーグ』編の目玉にするつもりでオルフェーヴルとジェンティルドンナの名前を出したのだと思いますし…。

いかかがでしょうか?
私の戯言ではありますが、何となくありそうな未来かなと思います。

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