30歳の記念に手作りの誕生日パーティーを企画した話と、「繋がって、どうする?」に対する私の答え
「誕生日」というと、思い浮かべるのは何だろう。
子どものころは、お母さんが自分リクエストの夜ご飯を作ってくれた。結婚してからは、夫とプチ贅沢なディナーに行ったりしている。
今年は30歳になる。どう過ごそう?と考えたときに、色んな口実を合わせて「手作りの誕生日パーティー」をやってみようと思いついた。
「いいね!面白そう!」と乗っかってくれた優しい友人たちに企画を手伝ってもらいながら準備を進め、9/8に無事パーティーを終えた。
ひと言でいうと、「またやりたい!」と思える最高の思い出になったので、noteに残したいと思う。
パーティーの口実
「大人になってから誕生日会を自分で主催するって、なんだか豪邸に友人を招く芸能人みたい…?」なんて少し恥ずかしい気持ちも実はあった。でも、今回はいくつもの口実があったので踏み出せた。
口実① 30歳という節目
口実② 産休・育休をとる前に、まだ知り合っていない友達やお世話になった人同士を繋げたかった
口実③ ミャンマーでは誕生日の人が集まりを主催するのが当たり前
とくに③については、わたしが大学を休学して2年過ごしたミャンマーで触れた文化で、「誕生日は祝ってもらうものではなく、周りに感謝を伝える日」という考えが好きだったので、自然と思いついた。
コンセプトは、だまちゃんと考えた「Unwrap」
分かりやすく「誕生日パーティーをやるから来て〜!」と友人を誘ってもいいのだけど、自分を主役に祝ってもらいたいわけではないことを伝えたかった。
感謝を伝えたりご縁をつなぐ会にしたいという想いが強かったし、今年の私はワークショップや場づくりに対してかなり学んでいたので、ちゃんとしたコンセプトを作り、手の込んだ体験を設計したいと思った。
そんなことをお友達のだまちゃんに話すと、目を輝かせて「ぜひお手伝いさせてください!」と言ってくれた。
「どんな人に来てもらいたいですか?」
「どんな時間になったら嬉しいですか?」
「まほさんにとって、ご縁をつなぐってどんな意味ですか?」
さすがだまちゃん。ワークショップデザインや場づくりの経験から、わたしにたくさん問いかけてくれた。2人でブレストし、タイトルとコンセプトをまとめた。
Unwrapとは、英語で「包みをひらく」という意味。
ただパーティーというと、初対面の人と「なにを話そう?」と気まずくなったり上辺の世間話だけをして、疲れて帰る…みたいな経験もあって、そんな会にはしたくなかった。
わたしは人の内面に興味があるし、見た目だけでない多様性とか、それぞれを作っている経験や感情、夢などの想いをUnwrap=オープンにしあうことに賛同してくれる人に来てもらいたいと思った。そして楽しく出会ってほしいし、ご縁がつながるといいなと思った。
そんな想いから「Unwrap Party」という言葉が生まれた。
事前の案内
お誘いするメッセージでは、Canvaで作ったポスターを添付。
参加の返信をもらったら、当日の持ち物をアナウンス。
ドレスコードを伝えることで、「何を着て行こう?」と1週間前から考えてくれた友達もいた。
服装のテーマ指定は、ワクワクを醸成する工夫として、ワークショップの宿題として使ったりすることもある。とても好きな手法なのでパーティーにも取り入れてみた。
当日の様子
似顔絵リミックス
この日来てくれたメンバーは、大半が初対面。
「初対面ってそわそわしますよね?顔と名前が一致しないですよね?」と緊張感をほぐす時間として、みんなで似顔絵を描くワークをモックンにリードしてもらった。
やや緊張が伝わってきた初対面の雰囲気がほぐれて、よいアイスブレイクに。
コラージュ年表
場が和んだところで、メインワークへ。
それぞれの過去にまつわるエピソードをUnwrapして、お互いを知り合うための時間としてコラージュ作りを。
コラージュの素材には、みんなで持ち寄った雑誌を使用。
コラージュは、その場でピンときた写真や言葉を集め貼り付けて、自分のエピソードや考えを表現する方法。
「絵を描いて」というと苦手意識をもつ人もいるけど、コラージュなら視覚的・直感的に選ぶだけだし、上手いとか下手とか気にせず並べるだけなのでプレッシャーも少ない。
コラージュのテーマは参加者に選んでもらう形式にした。
初対面の人が多く、どこまで自己開示するか無理なく参加者に任せたかったので、複数テーマを用意。
みんな同じ2022年や2023年を生きていても、それぞれに起きた出来事はバラバラ。
初対面でも作品作りを通して過去をストーリー調で語ることで、面白がったり共感したりできた時間になった。
ワークショップの部、集合写真
夜の部は参加せず抜ける人もいたので、中締めで集合写真をパシャリ。
夜ごはんタイム
夜ご飯は神保町の名店ボンディのカレーとケータリングを用意。おいしかった!
事前に座席表をつくって、出来るだけ初対面・違うコミュニティの友達が出会えるよう組み合わせた。
未来日記
まだ夜ご飯を食べている人もいたけど、食事のテーブルの片隅で記入できるサイズの紙でもう一つのワークをした。
その名も「未来日記」。
夕食前はコラージュを使って過去を語り、今度は日記のフォーマットを使って未来を語るワークをやります!と、だまちゃんから説明。
未来を思い描いたとき、その人の願いが現れる。
そう信じているし、実際にみんなの色んな願いを聞きたいと思ってやってみた。
クロージング
夜ご飯の部から参加したメンバーもいたけど、さすがのコミュ力で場に馴染んで楽しんでくれていた様子だった。
この日つくったコラージュと未来日記は「私が保管したい!」と回収してファイリング。
また何年後かにこのメンバーでタイムカプセルのように開いて「こんなこと描いてたか〜」とか「叶ったね!」とか、みんなで眺める会をできたらと思う。
企画を振り返って
今年2~5月に受講していた、場づくりを探求するコミュニティ PLAYFUL LEADERS での学びを存分に活かせた。
・コンセプト
・ワークの内容
・空間の使い方(装飾、音楽、小道具)
・参加者に持ち込んでもらうもの
すべて細かく考えて、コンセプトとの一貫性を考えながら演出家ばりに準備したのはひたすら楽しかった!
準備する日はもっとあったはずなのに、直前に思いついてオリジナルのパンフレットまで作ってしまったり。
作るの楽しくなってギリギリまで編集。
わたしは結婚式をしてない人だけど、結婚式を準備する人の気持ちってこんな感じかな~とすごく実感がわいた。
「繋がって、どうする?」の自問自答
今回「ご縁をつなぐ会」を実行したものの、ふと思ったことがある問いが自分の背後に実はずっと付きまとっていた。
それは「繋がってどうする?」というもの。
つながることは良いことだと思いながら、実はもう1人の否定的な自分がいた。
「つながろう!」というと、ネットワーキングパーティー。
「人脈はあればあるほどいい」など自己啓発本で見て異業種交流会に足を運びたくさんの名刺を持ち帰っても、実際に記憶に残る人は1,2人いたら良いほう。SNSを交換しても、あとから「誰だっけ?」となることもしばしば…。
それと、大人になってから友達を作ることは難しい。
仕事で出会う人はある程度いたとして、相手がどこまでプライベートを含めた深いつながりを求めているか分からないし仲良くなる可能性も大人になってからって低い気がしている。
だから、自分の実体験としても「繋がって、知り合って…で?(記憶に残る出会いってかなり確率低いよな?)」みたいな意見が片隅にあった。
でも、今回の企画をするうちに自分の中で答えがみえた。
ちゃんと誰かと知り合い、記憶に残る出会いを生む本当の価値は、
「あ、この悩みはもしかしたらあの人に聞いたら何かヒントをもらえるかもしれないぞ」とか「あの人になら、ちょっと吐露してみようかな。聴いてくれそうだ」と頼れる誰かの顔が浮かぶこと。
そう思えたのは、私が人生に迷ったときに前に進む方法として、顔の浮かんだ人に相談することをしてきたから。
「それなら、キャリアコンサルタントの資格をとったら?」
「それなら、コーチングが向いてるかもよ?」
「それなら、採用の仕事が面白いかもね?」
などなど、アドバイスをもらって自分のやりたいことに辿りつけた今がある。
そして本当に有難いことにみんな真剣に私の話を聴いてくれたし、私もどうにかその恩を返したいと思ってきた。
すこし難しいけど、「集合知」という言葉が好き。
私が知らないことでも、誰かが知ってるだろうし、あなたが知らないことでも、私が知ってることがある。
1人じゃない、助け合ったらいいじゃないか。仲間がいるよ。
そんなことを伝えたくて「記憶に残る出会いが1ペアでも生まれたらいいな~!」なんて願って、自分のお世話になった人や仲良しの友達同士を繋げたくなった、企画しながら、そう自己理解できた。
だからこそ、ただの立食パーティーではなく、コラージュのワークや未来日記で内側をオープンにして深くつながるキッカケとなる工夫を取り入れたし、実際にみんなも心地よく語って繋がってくれた様子だった。
帰り際に「すごく良い時間だった!」と言ってくれたり「○○さんとランチに行きました~!出会いに感謝」と後日メッセージで報告をしてくれる友達もいて、ご縁をつなぐ会として成功できたと思う。
最後に
「自分で誕生日パーティーを主催なんて芸能人みたい?なんだか恥ずかしい…」そんな想いは私にはもう無い。
やってみて、あまりにも楽しかったから。
ふと思いついた大人の誕生日パーティー、とてもおすすめ。
自分の大切な節目とか、結婚式はしたいと思わないけど誰かに何かを伝えたいとか感じてほしいとか…もっと気楽にパーティーを開く文化が日本になじむといいな。
ひとまず私は次、31歳をやっちゃうか35歳にまたやるか迷い中。
最後に。参加してくれた17人の友人たちにはもちろん、日程の都合で来られなかった方、キャパの関係でお誘いしきれなかった方も含めて、すべてのお世話になっている人へ心からの感謝を伝えたい。
無事に30歳を迎えることができました。いつもありがとうございます。
またパーティーを企画したら、その様子をnoteにまとめたいと思います。
Special Thanks
最後の最後!今回、私の思いつきに付き合ってくれた仲間たちに感謝と、みんなの素敵なnoteをご紹介。
だまちゃん
「お手伝いしますし、関われることがすごく嬉しいです!」と言ってくれただまちゃんとの準備のミーティング、毎回楽しかった!
コンセプトを考えるとこから当日の準備、進行まで何もかも一緒になってやってくれてありがとう!湧き出るアイデアと好奇心に助けられました。
だまちゃんのnoteはこちら
モックン
「こんな会をやろうと思ってて〜」と序盤で相談した人の1人。いいね、いいね!と背中を押してくれて感謝です。
当日、モックンは似顔絵リミックスをリードしてくれただけではなく設営のときにウェルカムボードを描いてくれたり「あったらいいな」を手がけてくれて嬉しかった!いつもパワーをもらっています。
モックンのnoteはこちら
みなみ
学生時代にミャンマーで出会ってから仲良くしている親友。
当日は記録係として写真をたくさん撮ってくれました。おかげで当日の和やかな雰囲気が伝わるnoteに仕上がったと思う!ありがとう!
恥ずかしかったからnoteの文中には書かなかったけど、サプライズの寄せ書きとビデオレターもありがとうね。完全にやられました...宝物にします。
みなみのnoteはこちら
かんちゃん
マイラブリーパートナー夫。仕事ではしっかりものだけどプライベートでは少しシャイな性格なのに、今回みたいな初対面の多い場に来てくれて手伝ってくれてありがとう。
私が無理やり付き合わせてしまったかな?と思ってたけど、「良い会だったね」と言ってくれて報われたよ。わたしの仲良しの友達にかんちゃんを紹介できる機会になって嬉しかった!
かんちゃんのスピッツ愛に満ちたnoteはこちら
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。では、また。