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自己紹介|海外大建築学部を目指すカナダ留学中の高校生|はじめてのnote
はじめまして。
純ジャパで高校から単身カナダに渡り、現在高校2年生のMariと申します。
幼い頃から、世界遺産や美術、建築物が大好きで、今はイギリスの大学の建築学部を目指し日々奮闘中です。
このnoteでは建築に関することを主に発信しつつ、私の大学受験の過程、カナダでの高校生活もたまに更新していこうと思っています。
今回は自己紹介と高校留学を決めたきっかけ、なぜ建築なのか、これからどんなことを発信していきたいかについて書かせていただきます。
最後まで読んでいただけるととても嬉しいです!
プロフィール
・名前:Mari
・年齢:17歳(2007年生まれ)
・居住地:バンクーバー
・趣味:空手、絵画、散歩
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高校留学を決めたきっかけ
家族全員が旅行好きで小さい頃から海外旅行にたくさん連れて行ってもらったことから、海外の大学に進学したいと漠然と思っていました。また、小学生の頃のOBの方の講演会で大学から日本を出て、現在はニューヨークで働く日米公認会計士の方のお話を聞き「私もこんな人生をおくりたい!」と思ったことが原点です。
しかし、コロナのパンデミックが始まり、小学校の卒業式は前倒し、中学1年の半分以上は家で過ごすことになりました。中学の間に挑戦したいと思っていた短期留学も絶望的な状況で、将来の進路に不安を感じていました。そんな中で、さまざまな選択肢を模索するうちに「高校留学」という答えにたどり着きました。
半年以上にわたって自分でリサーチを続け、両親に直談判。両親は一人っ子である私を送り出すことを心配していましたが、将来確実に英語が必要になること、私が自立する良いきっかけになると最終的に私の背中を押してくれました。家計的にも親心的にも不安があったと思いますが、私の決断を応援してくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。
なぜ建築?
美術が大好き!
絵を描いたり、工作したり、書道をしたり、「何かを作り出すこと」が生まれた時から大好きでした。保育園で一番好きな遊びは、お外遊びでも泥遊びでも運動でもなく、お絵描きやシール遊び。4歳から始めたお習字は時間を忘れるほど夢中になりました。
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そんな私にとって、最初の転機が訪れたのは小学1年生の時。母が「絶対気にいるよ」と録画してくれたNHKのテレビ番組『びじゅチューン』との出会いです。この番組は、井上涼さんが仏像や西洋美術、建築物などのさまざまな美術品を軽快な自作の歌とMVで紹介するといったもの。(YouTubeにたくさん動画が上がっていると思うのでぜひご覧ください。)私が最初に見たのは阿修羅像が元ネタとなった「あしゅらコーラス」。これにどハマりした私は、実物の阿修羅像を見たくて家族を説得し、家族総出で奈良の興福寺まで向かいました。
(私の1番のお気に入りの風神雷神図屏風を題材とした「風神雷神図屏風デート」です。)
それをきっかけに、風神雷神図屏風、東大寺の大仏、鳥獣戯画、兵馬俑、姫路城など、『びじゅチューン』で紹介された美術品を、可能な限り実際に見に行くようになりました。美術館や歴史的建築物を巡るうちに、美術への興味はますます深まり、やがて第2の転機が訪れます。
イタリアがもたらした衝撃
美術にどんどんのめり込んでいった小学1年生の私にとって、人生の大きな出来事となったのが、家族旅行で訪れたイタリアでした。水上都市ベネチアと首都ローマ。街全体が美術品のような光景に、幼いながらも圧倒されたのを覚えています。
特に、番組で紹介され、豆知識だけはたくさんあったコロッセオ。実際に足を踏み入れたとき、視界がパッと開けるような感覚を味わいました。画面越しに見ていたものが、目の前にそびえ立っているそのスケールと歴史の重みを肌で感じた瞬間でした。
今思えば、この頃には私の美術好きは小学1年生の時点で完全に確立されていますが、この後も全国各地のお城巡り(20ヶ所以上)や美術展巡り(大塚美術館がお気に入り)を続け、いつの間にか同世代と比べると少しマニアックな知識が増えていきました。
両親の影響
私の父は設備関係の会社に勤め、母はインテリアデザイナーとして働いています。父は多忙で家を開けていたことが多く、実際に働く姿を見る機会はほとんどありませんでした。唯一絵にしていたのはパソコンでCAD(建築系ソフト)を開いて仕事をしている姿。そして時々「この建物お父さんが関わったんだよ。」と話す父のことを幼い私は「こんなすごい建物にお父さん関わったんだ。」と父に対する誇りと憧れの気持ちを抱いていました。
一方、母は基本的に家で働いており机いっぱいに壁紙などのカタログを広げ働く姿を見てきました。私は色鮮やかなカタログを眺めるのが好きで、何回か頼み込んでサンプルをいくつか代わりに頼んでもらってそれでティッシュケースを作ったのを覚えています。
このように、父の建築に関わる仕事と母のデザインの仕事が、私の身近に当たり前のように存在していました。意識していたわけではありませんが、気づけば両親の仕事に自然と憧れを抱いていたのだと思います。
Career Life Educationのクラス
幼少期からの経験を振り返ると、建築の道を選びそうなきっかけは多くありましたが、高校1年生の終わりまで、私の進路に「建築」という選択肢はまったくありませんでした。「将来お金を稼ぐにはやっぱりビジネスだよな」と考え、経営学部や経済学部を志望していました。
その理由の一つとして、私は日本では数学や物理などの理系科目よりも、歴史や地理、国語などのが得意な方だったことがあります。日本で工学部の一分野であることが多い建築は、自分には向いていないと最初から選択肢から外していました。しかし、カナダの高校に留学したことで、大きな転機が訪れます。
英語力がまだまだ完璧でない状態での留学生活では、英語を駆使しないといけない文系科目に苦手意識を持つようになり、逆に数学や物理といった世界共通である理系科目の成績が大きく伸びました。このように得意科目が変わった中、Career Life Education (以下CLE)の授業で、将来のキャリアに関する適性診断を受けることになります。
CLEとはカナダのブリティッシュコロンビア州で必修科目とされている将来のことについて卒業後社会で生き抜いていくために必要なスキルを学ぶ授業です。例えば、履歴書(日本のテンプレート型と違い自分で自分の長所などをアピールする必要がある)の書き方、大学出願に必要な書類や期限のリサーチ方法、自己分析のやり方などについて学びます。
この授業で受けた適性診断の結果、私に向いている職業として「ゼロから物事を作り上げる仕事」が挙げられ、その中には 建築士、ITエンジニア、研究職 などが含まれていました。それまで「本当にビジネスで大丈夫か?」と迷いながら進路を考えていた私は、「私の興味がすべて詰まっているのはこれだ!」と直感的に感じ、その日のうちに母に「建築学部に進学したい!」と報告しました。
しかし、ここで一つ問題が浮かび上がります。「理系科目があまり得意ではない」ということです。日本では建築学科というと「理系!工学部!」というイメージが強く、数学や物理が得意でなければ厳しい分野と思われがちです。しかし、海外(特に欧米)では、美術やデザインの要素が強く、美術史や建築史、グラフィックデザインなども学ぶ分野として認識されています。
カナダの高校に進学したおかげで、文系・理系という枠にとらわれずに幅広い視点で建築を学べる可能性に気づき、「建築学部も自分の選択肢に入る」と確信しました。結果として、「高校はカナダに行く」と決断したことが、「建築の道に進む」というさらに大きな決断へとつながることになったのです。
これから発信したいこと
海外の建築学部進学を目標にしてから、バンクーバーでも日本でも建築探訪を続けてきました。その中でも特に興味を持ったのが 木造建築 です。これからは、木造建築をテーマにした建築探訪の記録やリサーチ結果を発信していきたいと考えています。
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木造建築は、伝統的な技術と現代の技術が融合し、近年建築業界で注目されている分野です。 かつては「耐久性が低い」「火に弱い」といった課題が指摘されいましたが、近年ではCLT(Cross Laminated Timber:直交集成板)や集成材といった新技術により、強度や耐火性が向上し、高層建築にも活用されるようになっています。また、鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比べて 二酸化炭素の排出量が少なく、環境負荷が低いことも大きな魅力です。さらに、日本の伝統建築(法隆寺など)に見られる地震に強い木造建築の知恵 は、耐震技術として現代建築にも活かされています。
私は、伝統と革新が融合している木造建築の魅力をより多くの人に伝えたい と思っています。これから、日本と海外の木造建築の事例をリサーチし、そのデザインや構造、環境への影響などを深掘りしていく予定です。木造建築の魅力を広げることができるように頑張るのでぜひ応援よろしくお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございました!