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【返信率は3倍、工数は1/4】検討しない理由はない?!新卒エンジニア採用のすゝめ

皆さまこんにちは!
ポテンシャライトの「オクムー」こと奥村です。

突然ですが皆さま、新卒採用は行われていらっしゃいますでしょうか?

ポテンシャライトのブログをみてくださる方はベンチャー/スタートアップの採用ご担当者様が多いこともあり、もしかしたら新卒採用のご経験がない方もいらっしゃるのではないかと思います。

確かに、スタートアップは即戦力を求めていることもあり、新卒採用のニーズは少ないかもしれません。
ただ、会社が成熟してくると、ほぼ確実に新卒採用のご検討を始められるかと思います。

今回は、そんな「まだ新卒採用はしたことがないが、将来的に着手する可能性がある」採用担当者の皆さまに、「スタートアップ企業が新卒採用を始めるべきタイミング」についてお伝えしたいと考えています。

また、新卒採用全体について言及してもよいのですが少々広義になりすぎてしまうため、今回は「エンジニア新卒採用」に特化してお話ししたいと考えています。

最後までお付き合いいただけますと幸いです。それでは始めていきましょう!

1. 新卒/中途採用それぞれのメリット&デメリット

ベンチャー企業が新卒採用を始めるタイミングについて言及する前に、まずはそもそも「なぜ新卒採用は有効的なのか」を考えてみましょう。

以下に、中途採用、新卒採用それぞれのメリット、デメリットをまとめてみました。

新卒/中途採用のメリット&デメリット

新卒採用のメリットとして挙げられることは、「カルチャーの体現」「採用単価」「採用計画の立てやすさ」の大きく3つ。

  • 若手が入社することによって、会社の雰囲気が活気づいたり、

  • 未経験採用になるので採用単価が下がったり、

  • 1年に1度のタイミングで一気に採用をするので採用計画が立てやすかったり

と、新卒採用でしか叶えられないメリットが存在します。

一方で、「即戦力」「採用までにかかる時間」などは中途の方が優れているのも事実です。

新卒採用、中途採用それぞれでメリット、デメリットが大きく異なるため、一概にどちらの方が良いとは言い切れませんが、ここではそれぞれに優れている点があるということを覚えておきましょう。

2. 新卒採用の開始を検討すべきタイミングとは

前述より、中途採用、新卒採用それぞれのメリット/デメリットが存在することがわかりました。

とはいえ、ベンチャー企業に所属されている皆様からすると

  • 「正直未経験を育成する余力はないので、経験のある方を採用したい」

  • 「即戦力としてすぐにでも参画してくださる方を探したいので、次の4月まで待ってはいられない」

と、状況的にどうしても中途採用を優先しなければいけない方も多いのではないでしょうか?

そんな皆さまに是非ご認識いただきたいのが、昨今の中途エンジニア採用市場の状況。下記に私が感じている市場感についてのまとめを記載します。

 2-1. 激化する中途エンジニア採用市場

中途エンジニア採用に関わられている方であれば肌で感じられているかと思うのですが、昨今中途エンジニア採用市場はかなり激化しています。

転職ドラフト:直近1.5年の遍歴

上記は、エンジニア採用手法の中では代表的な、「転職ドラフト」の各回の指標の遍歴です。

転職ドラフトとは
一般的なスカウト型の転職サイトと異なり、企業が年収を提示してエンジニアを指名する競争入札型のサービス。1ヶ月に1度ドラフトが開催され、その際の参加企業名、社数、参加者プロフィール、それぞれへの提示年収など、開催にまつわる情報は全て外部へ公開されるのが特徴的な媒体です。

表からお分かりいただけるように、平均提示年収、中央提示年収、提示年収総額(赤色の矢印部分)は右肩上がり。

また、参加人数の増加率が+109%に対して、参加社数は+150%になっていることから、たった直近1.5年の間でも、市況感が厳しくなっていることがわかります。(有効求人倍率 41.1%→56.3%)

参加人数(≒日本のエンジニアの数)が多少増えていてとしても、エンジニアを求める企業数がその増加率を超えて増えていたら、需要に対して供給が追いつかないことになってしまいますね。

 2-2. エンジニア採用やりきり施策をやり切ってしまったら…

ポテンシャライトでは、年々難易度が上がっている中途エンジニアの採用について、「やり切った方が良い施策」をいくつか掲げています。

下記のnoteに体型立ててまとめられていますので、気になる方は是非ご覧ください。

こちらのnoteのパート2にて、「中途エンジニア採用を行う上で着手すべきアクション」をレベル別で記載していますが、実はこれらの施策を本気で行うと1-2年で完全にやり切ってしまうのが現実です。

では、その後は何を行えば良いのでしょうか?

答えとしては、「新規の登録者様を日々探して漏れなくスカウトを送ること」
ただ、このアクション自体はすごく大切なものの、アプローチできる数にどうしても限界が出てきてしまいます。
(週間20名にスカウト、などは到底難しい数値感になってきます。職種や要件にもよりますが、週5名程度にスカウトできかどうかが現実ラインではないでしょうか)

このような状況下になってしまった場合、是非思い出していただきたいのが「新卒採用」です。

もちろん、「エンジニアスクール卒の中途」など別の選択肢もあるかもしれません。もちろん、そちらでも問題ないのですが、であれば以下のメリットがある新卒採用を選択いただくのも大差ないのでは(むしろ場合によっては良いのでは)と個人的には思うのです。

3. 新卒エンジニア採用をお勧めする理由

下記に、パート①では説明しきれていなかった新卒採用のメリットをいくつか記載します。

 3-1. 「新卒採用に力を入れているベンチャー(=採用競合)が圧倒的に少ない」

ベンチャー企業が数多く登録されているWantedlyで、「中途エンジニアの求人数」と「新卒エンジニアの求人数」を比較してみました。

新卒/中途採用の公開求人数(Wantedly)

なんと、中途の求人数に比べて、新卒の求人数はたったの12%程度にとどまりました。(逆に、中途求人は新卒に比べて7-8倍の数存在します)

様々な企業様の採用支援をさせていただく中で、中途を求める企業様の方が多い印象はあったものの、まさかここまで差が出るとは思っていなかったので正直驚きました。

ただ、実態としては新卒採用の方が圧倒的に競争率が低い(競合求人が少ない)ことがお分かりいただけます。
中途ではなかなか返信が返ってこないスカウトも、ターゲットが新卒であれば返信が返ってくる確率がぐんと上がりますね(実際に、新卒は中途の3-4倍スカウトが返ってくる企業様が私のクライアントさんにいらっしゃいます)

新卒採用に振り切ることを決意できた企業様は、現段階ではかなり有利ということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 3-2. 「新卒×外国籍がOKになると、選択肢は中途と比べて22倍になる」

現在公開されている求人数だけでも、新卒は中途に比べて圧倒的に競合数が少ないことがわかりました。
これらの母数を更に広げることができるのが「外国籍エンジニアをOKしていただく」ということです。

以下の数値は、日本とアメリカ、中国の理系大学生の数(一学年あたり)の違いをまとめた表です。
(エンジニア候補=理系大学生が中心という概算の元抽出したデータになります)

日本、アメリカ、中国の
理系大学生の数
(一学年あたり)

日本と比較して、アメリカ、中国の方が圧倒的に多いことは一目瞭然でしょう。

また今回は調べきれなかったのですが、近年IT大国と呼ばれるインドの大学生は一学年あたり845万人です。
845万人のうち、約半分の400万人が未来のエンジニア候補となりうると考えると、日本国内だけで採用の募集をかけるよりも圧倒的に幅が広がることがお分かりいただけます。

更にわかりやすくなるよう、数値で比較をしてみましょう。

日本だけで採用活動をする時と比べると

  • アメリカを受け入れると3.2倍

  • 中国を受け入れると10.7倍

  • アメリカ、中国、インドを受け入れると22倍

母集団が広がります。
単純計算の段階なので、多少の数値に誤りはあるかもしれないですが、それでも海外エンジニアを新卒で受け入れることの可能性は感じていただけるのでは無いでしょうか?


4. おわりに

いかがでしたでしょうか?

「明日から新卒採用に着手してください!」というのはなかなか難しいかもしれないですが、
とはいえ新卒採用のメリットを少しでも感じていただける機会になりましたら幸いです。

中途エンジニア市場は年々厳しくなる一方です。
目下の採用数を高めるための施策を実施することはもちろんのことながら、中長期的なエンジニア採用に向けての動きも是非併せてご検討いただけると良いのではと考えています。

皆さまにとって、新しい気づきのきっかけになりましたら幸いです。


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