生きていれば、想像もつかない未来が待っている。
次男に障害があるかも、と知った時、
首筋の裏が凍ったように、
冷んやりとした感覚。
今でも、はっきりと覚えています。
お正月休みに知人の家に電車で向かう途中のことでした。
吊り革につかまり、
『3歳 喋らない』と検索して、
【知的障害の可能性がある】
という一言を見た時です。
※必ずしもそうではありません。
私の人生に、
突然現れたキーワード。
『4歳ぐらいに突然しゃべりだした、という話もあるし、まだわからない。大丈夫、大丈夫。』
という期待と、
先の見えない不安を、
行ったりきたり。
あれから10年以上経ち、
中学2年生になった次男。
中度知的障害があり、
いまは養護学校に通っています。
・・そんな話を聞いたら、
もし今、同じような不安を抱えている親御さんは、ショックで、へたり込んでしまうかもしれませんね。
わかります。
自分の人生に思いもよらない事態が舞い込んできたら、誰だってそうなります。
『よし、前向きに受け入れよう』なんて、
しなくていいです。
落ち込んで、
焦って、
泣いて、
ビビって、
真っ青になっていいんです。
さんざん、そうなった後に、
気づいたら思いもよらない世界が待っています。
いまは、想像つかないから、
何をどう説明しても響かないことはわかってます。
それでも私は、伝えたい。
いろいろあるけど、
子どもを信じて、
自分を信じていると、
思いもよらない出会いや経験を、
子どもがさせてくれます。
一言で言いますと、
『100倍豊かな人生になる』という感じです。
いま私の周りにいる人たちのほとんどは、
息子なくしては、絶対出会わない人たちです。
もしかしたら、
全く違う人生もあったのかもしれません。
でも私は、
いまの自分が心から豊かであると、
感じることができます。
2人の息子でよかった。
この子たちが、よかった。
私で、よかった。
生きてさえいれば、
思いもよらない未来が待っています。