「愛の不時着」〜運命の人と出会うメカニズム発見!天声珍語シリーズ〜
「運命」という言葉には抗い難い求心力がある。それ故、ここ一番という場面でしばしば使われる。
化粧品メーカーの社運を賭けた商品は「運命のリップ」「運命の美容液」「運命のファンデーション」…とセンセーショナルなキャッチがつけられる。
「運命の株主総会」と銘打つといかにもドラマチックだ。社長派と専務派の大勝負。関ヶ原の戦いを彷彿してしまう。
9回裏無死満塁のマウンドでピッチャーが投げるボールをアナウンサーは「運命の一球!」と絶叫する。
ちなみに近所のお惣菜やさんの
看板メニューは「運命のチャーシュー」である。「運命」という言葉と「チャーシュー」の間には距離があり、無理くりな感じがしないでもないが…
話は飛ぶが、話題沸騰の韓流ドラマ「愛の不時着」にはまっている。韓国の財閥令嬢にして起業家のセリはパラグライダー飛行中に事故に遭い北朝鮮に不時着。総政治局長の子息で特殊舞台の将校.ジョンヒョクに保護され「運命の恋」に落ちてゆくと言った内容。所謂ゆるラブストーリーを凌駕した骨太の大作で男女共に魅了する力がある。
先のチャーシューと違い、このドラマは「運命」の本質が凝縮して描かれている。
「運命の出逢い」(恋愛に限らず人生に大きな影響を与える出会い)はいつどこでどのようなルートでもたらせるのかは神のみぞ知る機密情報。セリがパラグライダー事故で計らずも軍事境界線を越えてしまったのはジョンヒョクと出逢わせるために人知を超えた意志が働いたという解釈もできる。ドラマ内のセリフ「間違えた電車が目的地に連れてゆくこともある。」はそれを示唆している。
もっともこれは極論。波乱万丈にしないとドラマとして成立しないので…。大学のクラスメイトなど身近な相手が「運命の人」ということも往々にしてある。
だとしても…「邂逅」とはそうざらにあるものではない。
「運命」という言葉を連発する
男性には気をつけた方が良いと
娘には言っている。その威力を熟知して、「好きなタイプだ。」を「運命を感じた」と盛りに盛っている可能性が多々あると思うから。
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