なぜドラ表示牌を2枚開くか(2) ~ 赤牌について
前回に続き、私が提案する麻雀の新ルールについて。
今回は「なぜドラ表示牌を2枚開くか」に関係する話題のうち、赤牌について説明します。
前回は、ゲームを活性化するためには、採用役は増やせないのでドラを増やすほかないという結論になりました。
では赤5を3枚(マンピンソーを各1枚)導入しているMリーグはどうでしょうか。Mリーグは人気がありますし、うまくいっているように見えます。しかし問題点があります。
それは何かというと、赤5があるゆえに打ち筋が必然的にタンヤオに偏ってしまうことです。チャンタ系の役はもともと作りにくい上に、赤が使えず高くならないとわかってしまうので、目指すことががくっと減ります。
もともと採用役を増やしたいところ、それは無理なのでドラを増やすことでゲームを活性化しようとしたわけですが、タンヤオに偏る=チャンタ系の役を実質的に採用役から外したのと同じですから、つまり「ドラは増えたけど採用役は減った」ようなもの。これでは本末転倒。
タンヤオは作るのが簡単な役です。漠然とタンヤオに寄せているうちに赤が来て手が高くなる‥‥というのは、特に初級者にはありがたく、雀荘の集客にも貢献したと思います。
しかし私は麻雀に内在するいろんな面白さができるだけ全部生きてほしいと思っています。
麻雀には勝ち負けを争う面白さのほかに、さまざまな役を作る面白さもあるわけで、それを生かすためには採用役が減るような仕組みは望ましくない。
場所によっては赤牌を5でなく3にするケースも見られますが、いずれにせよ、ボーナス牌を混ぜ込むというやり方は、役がそのボーナス牌を使えるものに集約されがちで、打ち筋の固定化を生みます。いろんな役を作る楽しみは減り、打ち手の技術も個性も出にくくなります。
ドラを増やすしかないが、ドラを増やしつつも採用役が減らないようにするにはどうすればいいか?
‥‥と考えた結果が「ドラ表示牌を2枚開く」でした。
さてその一方。
ドラを増やすと言えば裏ドラが思い浮かびますが、裏ドラはドラを増やす手段の一つではあるものの、多数の問題をはらんだ存在です。
次の記事では裏ドラの問題点について書きたいと思います。