名前を付けるなら
名前を付けるなら……
ぼくを彩るもの、形作るもの全て
それは、ぼくの心を動かしてきた周りの人たちだったり、それを受けて変わってきたぼく自身の心持ちだったりするんだろう
けれど、こんなに心を強く動かされたのは、本当に初めてだった
どんどん、彩られていく
それは、絵画のようには
美しくはないのかもしれない
それでも、ぼくが望む色で形で
そして、これがぼくの真実だと感じている
毎日、色も形も変わる
そして「真実」も変わっていく
変わらないものなんて、何一つない
あなたへの想いすら、毎日更新されていく
ただ、上書きされていくのでなく
積み重なった歴史のように
その中に隠された、逸話のように
変化しながら増えていくそれを
楽しまずにいられるわけもない
もしこの密やかな楽しみに名前を付けるとしたら、これが「恋」と呼ぶものなのかもしれない
そんな事をふと思わせた、眩しい星空の夜だった