2021年2月の記事一覧
マシーナリーとも子EX 〜徳人間のおこづかい篇〜
「グィギギ〜っ!!」
発生器官を破壊されたサイボーグが唸りを上げる。こいつは手裏剣が回転体のなかなか手強いサイボーグだった。正直、含針ちゃんにもいっしょに来てもらえばよかったかなと何度か思った。それでも私と錫杖ちゃんは何度か有効打を与え、敵はもうすぐ機能停止しそうだった。
「ガガピーッ!」
「来るぞ…鎖鎌ッ! 備えられよ!」
錫杖ちゃんが叫ぶ。この子は見た目はチャラいのになぜか興奮すると
マシーナリーとも子EX 〜バレンタインの守護者篇〜
「そうか……君のところもダメか。ああ、一度ラインは止めたほうがいい。どこもそうなんだ……。じゃあね。……クソっ!!!」
キッチンを背負うパティシエ姿のサイボーグ、ファイナルメモリー矢野は電話を切ると憎々しげにホットチョコレートを飲み干した。
「また別の会社?」
フルーツパフェをひと匙ひと匙マフラーの中に運びながらネットリテラシーたか子が矢野の様子を伺う。突如矢野のテンパリングが不可能にな
マシーナリーとも子EX 〜徳のバレンタイン篇〜
2045年、2月、池袋……。駅と直結したふたつの百貨店は、厚着をした人類でごった返ししていた! 隙間が見えないほどの人類密度! だが買い物に沸く人類たちはやがて轟音と共に四方へ吹き飛んだ。中心に大爆発が起きたのだ! シンギュラリティのサイボーグ、マシーナリーとも子のグレネードランチャー によって!
「不用心だねえ人類って生き物はよ。サイボーグに殺されるとわかってても買い物したさに外出するんだも
マシーナリーとも子EX 〜今年は丑年篇〜
「……じゃ、あけましておめでとうございます」
(はい、おめでとうございます)
コタツで向かい合ったままアークドライブ田辺とトルーは頭を下げあった。そこに、もう一人の住人であるワニツバメの姿はない。彼女は現在ネットリテラシーたか子に連れられ山籠りの最中なのだ。
「……な〜んか寂しいですねえ」
シンギュラリティのサイボーグであるたか子が、N.A.I.L.の強力な戦力であるワニツバメを特訓する