2020年11月の記事一覧
マシーナリーとも子EX 〜再訪の池袋篇〜
池袋東口に4体のサイボーグが現れる。ルチャドーラますみ、ネットリテラシーたか子、カシナートさなえ、そして……マシーナリーとも子。この4体は1週間ほど前、やはり池袋を訪れ人類を蹂躙した。その際、人類の認識を操作したのでいまこのように駅前に佇まんでいても彼女らを恐れるものはいない。が、毎回そのように人類の認識を書き換えるのは多大な負担がかかるため、今回は隠密行動を基本とすることになっている。
「…
マシーナリーとも子EX 〜合体ワニ恐竜篇〜
「しかし……本当に大きい洞窟でスね」
ツバメは小休止に携帯したチョコバーを齧りながら呟いた。急遽結成されたジャストディフェンス澤村、ハンバーグ寿司、ワニツバメによる探検隊が洞窟に侵入してからすでに1時間以上が経過していた。洞窟は反対側に抜けているのか案外に風通しが良く、また点在する天井の穴によって意外なほど明るい。そして恐竜が不自由なく動き回れるほどの高さ、広さがあった。
「私のリュックとテ
マシーナリーとも子EX 〜呉越の探検隊篇〜
「オギャーっ……ギャっ! ギャッ! クッサ!!!」
ポカーンとしているジャストディフェンス澤村をよそに、ワニツバメは高速で回転して身体中に付着したトリケラトプスのよだれを吹き飛ばした! 仕上げに左腕のワニの口から大量の水を噴き出してシャワーにし、再び回転、ようやくツバメは落ち着いた。
「はあ、はあ、ひどい目にあった……」
ツバメは肩で息をしながら周囲に目を配り、ようやく澤村の姿に気づく。
マシーナリーとも子EX 〜魔境の島篇〜
2020年……とある島。気温、湿度ともに高く、周囲は骨太な幹、肉厚な葉を持つ木が生い茂り、地面からはツタ植物が鬱蒼としげる。トカゲや大きな蜘蛛が闊歩し、あたりからは怪鳥音が響く……まるで熱帯の島だ! だが見ていだきたい。川から顔を出したコモドドラゴンが今、ぷっと口から吹き出した弾丸のようなものを! 近づいてよく見てみよう……これは弾丸ではない。なにかの種子だ。赤い! 梅、それも梅干しの種なのだ!
もっとみるマシーナリーとも子EX ~チェーンソーの音色篇~
「データがない?」
「そうなんだ……自分では千葉から来たと言っているけど……」
横須賀データセンター内に無数にある会議室、そのうちのひとつ「オパビニア」で2機のサイボーグが会談していた。ルチャドーラますみとドゥームズデイクロックゆずき。いずれもシンギュラリティ内で高い地位につく本徳サイボーグである。
「マシーナリーとも子……そういう名前のサイボーグはシンギュラリティのデータのどこにも存在して