【ネタバレ無】あちこちオードリーオンラインライブ2023感想:コンビの在り方
年に一度の奇祭、あちこちオードリーオンラインライブ2023「オードリーVSノブコブVSアンガールズ 心のかさぶた剥がしデスマッチ」が開催されました。オードリーの2人の他にゲストで平成ノブシコブシ、アンガールズの2組が来て、過去に人に言われて傷ついたことを心のかさぶたと称して、かさぶたを剥がすように打ち明けて話していくトーク企画です。
あちこちオードリーのオンラインライブは毎年夏の恒例となってきていて、いずれも地上波ではとても話せないような内容をSNS等インターネットでの公開禁止を前提に話す企画です。視聴者のモラルに依存してどうにか成り立たせています。
今回もライブの根幹のネタバレをしないように気をつけて感想を書こうと思います。多少内容には触れますが、固有名詞や具体的なエピソードは書きません。多少でも触れていることが気になる人はブラウザバックしてください。
とりあえず見て思ったことを投稿します。2周3周して、考えが変わったり違うなと思ったり、他のことを書きたくなったりしたときは適宜修正します。
今回のライブの肝は「コンビの在り方」だと思いました。佐久間さんもある程度意図してあえてオードリーと同じ時代で切磋琢磨したコンビを2人ずつ揃って呼んだのだと思います。このキャスティングによって引き出された話が多くあって、佐久間さんの慧眼だなと思います。
ゲストについて1人ずつ書きます。
今回のMVPこと山根さん。芯食った発言はPodcast「アンガールズのジャンピン」で出しているイメージですが、今回のオンラインライブでその部分が最大限に出ていてとても良かったです。ハマカーンの神田さんと同じで、自分の中の正義や道理がちゃんとあって、それがブレない人ってこういうみんなが受け入れてくれる現場にいるとめちゃめちゃ輝きますよね。他のバラエティで自信を持てないのも神田さんに重なりました。
吉村さんも強烈なカミングアウトをして盛り上げていたのですが、吉村さんの芸能界キングダム的目線と、山根さんのバラエティに対する諦念に近い目線が対照的だったのがこのライブを盛り上げるきっかけでした。真逆とも言える2人がいたからこそオンラインライブの着地点がどこに行くのだろうと思いましたが、最後の吉村さんのスーパーパスを見て、この人は絶対に芸能界にいなきゃいけない人だと思いました。
徳井さんも自身の経験から諦念に近い感情になっていましたが、若林さんの話にしっかり割って入って自分の意見を言って、若林さんの心を突き動かしていたのは凄かったです。若林さん泣く寸前くらいまで行ってましたね。あの6人の中で誰よりもお笑いを見ていてお笑いが好きだから言葉も響くし、だからこそお笑いに対して不器用になってしまうかもしれないけど、愛を持っていることは十分伝わりました。頑張ってほしいなあ。若林さんも言語化できないと言っていたけど、うまく徳井さんの言葉を消化してほしい。
田中さんはエピソードトークが抜群に面白いのはもちろん、田中先生と言わんばかりの説得力がありました。吉村さんの気持ちを代弁したところはバラエティでの共演が多いからこそ納得できて熱かったです。山根さんがこのライブで活躍していて田中さんが嬉しそうだったのも印象的でした。山根さんが色々諦めているのをずっと怒ってほしい。あのやりとりが大好きです。
終盤はコンビとしての在り方の話になって、この「コンビ」は極めて普遍的なものだと思いました。大切な人に対して、感謝や褒め言葉を言えているか?という問いは、決して今回が初めての問いではないはずなんですけど、グッと来ました。ただ言えという話ではなくて、言ってくれると嬉しいという、言った先のことも明らかにしていたのが良かった。とてもシンプル。
春日さんは本当にシャイな人なので(良くないところ)、吉村さんから始まったこの話が徳井さんを経由して春日さんに飛んでいくんですけど、コンビとして一緒に同じ方向で歩んでいくにはそういった言葉が必要だよ、ということを示してくれてとても良かったです。オードリーに必要な言葉だし、皆に必要な言葉だと思います。クミさんと結婚して、フワちゃんと出会って、多少改善しつつあるんですけどね…
最近のオンラインライブは固有名詞を出した暴露大会になることが多くて、勿論今回のオンラインライブもその側面はあるんですけど、今回は特に暴露大会に終始せず、それぞれの傷や悩みに真剣に向き合っていく様子が見られて、面白いだけじゃなくて、情に刺さるような超展開でした。吉村・田中のバラエティ最前線組と徳井・山根のバラエティ諦念組に綺麗に分かれていることで、それぞれの相性の良さと考え方の違いによる爆発が起こっていました。素晴らしいマッチメイク、素晴らしい試合でした。また来年!
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