【WildRift】フルパ環境考察【パッチ2.0A】
昨日の大会の感想
1/30MadPlay杯は、自チームはアクシデントにより不戦敗でした。あまり対策の効かない類のものだったため、対戦相手や大会関係者には申し訳ないですが、しょうがないですね。リザーブを用意すべきという向きもあるかもしれませんが、自分はほぼ出場できないにもかかわらず大会中ずっと待機できる人を毎回確保するというのはアマチュアチームにはなかなか難しく、大会参加の敷居を上げることに繋がるので、必ずしも絶対的な正解ではないのかなと思っています。
なお、上記大会は生配信はなく、後撮りによる動画投稿予定のため、この後の考察には考慮しておりません。
前提 参考にした大会など
国内大会の数がまだ少ないため、パッチ2.0A下での海外2大会を観戦して感じたピック等の傾向を考察します。USG以下、日本の強豪チームも参加しています。(興味のある方はYoutube等で検索してみると良いと思います)
・WildRift Bit Wars
・WildRift Asia Brawl
戦略
基本的な配置は、マークスマンとサポートをデュオレーン(ドラゴンレーン)に置きジャングラーの存在するEUスタイルがメタとなっています。PC LoLと比べてチャンピオンが成長しやすく、マークスマンが影響力を出しやすいため、ADCを守り育てる構成が多いです。
ただし、海外チームでは、最初にデュオレーンとソロレーンを入れ替えるスワップ戦術を採用するチームも多いです。レーン相性の不利を解消し、構成での有利を主張する、ピックまで含めた戦略と思います。
オブジェクトについては、パッチ1.1での調整以降、ドラゴンの重要度が非常に高まっています。ソロレーンの1stタワーを捨ててでも5人をドラゴン前に集め、1stドラゴンから狙いに行く動きが主流です。
ビルド、ルーン
パッチ2.0AによりGAが下方修正を受け、GA一強時代は終わりました。(MOBAにおける復活アイテム自体が強いので、それでも有力なアイテムではあると思います)
現在、環境というべきアイテムは、「ライアンドリーの仮面」でしょう。2種のパッシブ、得られるステータス、ともに優秀です。APチャンピオンでも、マナ管理が容易なチャンピオンも多く、1コア目ないし2コア目から仮面に向かうビルドが非常に強力となっています。
次点で、「妖夢の霊剣」が、ファイター系JGの初手アイテムとして非常に人気です。固定値の物理貫通、周回やガンクを助けるパッシブと、まさに必要な要素が揃っているという感じです。
ルーンでは、「征服者」の評価が高いです。PC LoLよりも攻撃的な能力に調整されているため、マークスマンやDPSメイジにも相性が良いです。一方で、ポークチャンピオンが使うはずのルーンが悉く削除されており、残った「エアリー召喚」は本来サポート向きの性能のため、ポークチャンピオンにはやや厳しいルーン環境です。
ブーツエンチャントについては、以前の値上げの影響でクイックシルバー(サッシュ)はあまり使われず、ステイシスやロケットが人気ですが、ごく最近、チームで2,3名がリディームを積む構成が発見され、流行の兆しがあります。
ソロレーン
ソロレーンは、①対面に負けず②ドラゴンタイミングで寄り③集団戦で活躍する、という重要な役割を担うため、Banも受けやすい、現環境では最も熱いロールです。
ケネン、グラガス、アカリ、マルファイトの4APチャンピオンが、最優先であり、Banも多くされています。仮面環境も追い風で、どのチャンピオンもパワーがあり、midやspとのフレックスもこなせます。特に、ランク戦で猛威を奮うケネンは、集団戦の制圧力により現環境にもっとも適したチャンピオンと言えます。ただし、フルパでは対面にマルファイト等のカウンターを確実に用意できるため、1強とまでは言えない状況です。(カウンターを嫌うためか、mid起用もそれなりに見ます)
次点では、カミール、ダリウス、オラフ、ガレンなどのチャンピオンです。共通点として、ファイター系でそれなりに耐久があり、上記のAPチャンピオン達のフルコンボをいなせるということがあります。
ジャングル
リーシン、ウーコン、ヴァイの評価が高く、ピック率が突出しています。妖夢→GAのビルドパスにより、序盤から積極的に試合を動かしていきます。ハードCCを持つため、集団戦でも敵のキャリーをキャッチすれば活躍できます。
次点でオラフの評価も高まっています。CC無効のウルトは刺さる相手には強烈に刺さります。一方、前パッチでメタピックだったシヴァーナはナーフの影響が大きく、ほとんど採用されなくなりました。
ミッドレーン
オリアナが一番人気のピックで、Banも時折されています。終盤の火力とウルトのCCが強力で、その割にレーン戦も長射程で簡単にこなせます。仮面と征服者との相性も良いです。
次点でオレリオンソルとグラガスでしょうか。AoECCを持ち、集団戦での活躍が見込めます。オリアナのハラスに対しては、寄りの速さやサステインで対抗します。
その他、オリアナへのカウンターピックとして、アーリ、ゼド、フィズ、コーキ、ジグス、ルルなどが試されていますが、集団戦への影響力に差があり、決定的な選択肢とは至っていません。
デュオレーン(ADC)
前述のとおり、マークスマンピックが主流です。メタピックはミスフォーチュンです。スキルを使ったハラス、集団戦を制圧するウルトが強力で、チームの火力役として申し分ないです。機動力は平凡ですが、ADCを守る構成が多いこと、アサシンがそこまで多くないことから、現環境ではなんとかなってしまうようです。
次点でカイサです。終盤のキャリー力が非常に高いため、こちらも現在のADCを守り育てる環境に合ったチャンピオンと言えるでしょう。
上記2チャンピオンにレーン段階で有利をとるため、ジン、ドレイブンなどもたまにピックされています。また、ポーク構成に合わせてエズリアル、CCからの集団戦を念頭に置いたヴァルスなどが、ポケットピック的に使われています。
デュオレーン(SP)
少し前までは、アリスターとブラウムのタンクサポがメタでした。ADCをしっかり守ることができ、タンクがドラゴン側にいることで集団戦も強く出られるためでした。
タンクが強いことは変わりませんが、ここにルルが割って入りました。ADCにシールドや攻撃速度を付与でき、ピールも強い、まさに現環境に求められているサポートです。いまや一番人気とも言えるルルは、Banの対象にもなり始めています。同様の理由で、ジャンナのピックも増えています。
最後に
CBT開始当初、「ADCが上手いほうが勝つ」とまで言われたゲームバランスは、数回のパッチを経て、少しずつ落ち着いてきたように思います。しかしながら、チャンピオン数の少なさもあり、一部のチャンピオンが突出してしまう現象は今も多くあります(これはPC版でもありがちなので、宿命とも言えますが)。
近い将来、ケネンのナーフは予定されているようですが、同時に仮面や征服者のナーフも来るのではないかと思います。個人的には、同一のチャンピオンが環境に居座り続けるのは好ましくないと思っているので、良いテコ入れを期待したいですね。