「社会科」を知るために
私は大学を受けるきっかけが社会科教員になりたかったことが第一である。ろう学校の先生になりたいというわけではなかった。だから社会科を教えられる場所があるなら普通の小中学校や高校だって覚悟の上だった。というのが当時の受験するきっかけでもあり、現在も社会科教員としての夢は、まだ実現されていないことの苦しさがある。
一時的に社会科を指導することはあったが、当時の私にはまだまだ未熟で恥ずかしい話だか、今振り返ってみると指導教員の姿勢が●●●●に近いために当時の私は何にも得られることが少なく、自分一人で何をしていいのかわからなかったということが記憶に強く感じているわけである。今の私は、大学の通信教育など多様な研修会に参加することによって気付かなかった学びを得られることが多くこれらを実践して発揮したいという機会を待っているわけである。その一部を大学のあるレポート提出にあたり、まとめられたものとして綴じておく。
レポートテーマは、「社会科における『素材』を『教材化』する」という難題であったが、教授の評価はS評価を頂いているほど努力した成果だと受け止め、これらを自分の糧として教材研究していく心構えとしていきたいところである。
社会科の性格を追及することは、社会科の本質を明らかにすると共に、社会科学習指導法について明らかにするものであることが理解できた。私は、社会科の性格について次の2つの視点から考察を述べる。
1.社会の仕組みを目で捉えにくい教科である。 社会認識の方法は社会の組織、日本の政治の仕組みなど社会組織の構造を学ぶための基本的なものであって複雑に感じる構造は、見えない概念が多く存在する。そのため、見えない概念を正しく理解し、社会の仕組みに興味をもって捉えて深く学ぶ姿勢をもつところが、生徒にとっては苦手なものと多くみている。これらを理解させるために例としては、高齢化社会が進んでいることから身近の地域に住んでいる高齢者の生きがい、地域ボランティアなどの体験的学習を通して調べてみたり、映像教材や視聴覚教材を多用的に活用するなどの工夫が必要である。
課題である社会科における「素材」としては、素材的資料(データ)、源泉的資料(リソース)、典拠的資料の3つがあり、これらは生徒が教育の目的に沿って学ばせることの内容を精選し、基本的な認識を理解し、公民性の育成を図ることを組み立てる学習指導の過程を整えていくためのことであると示している。目に捉えにくいのは、学習指導の過程の中で組み立てるために教材には様々なものが溢れているので上手に活用することが教員の技術に求められていると考える。
2.社会科は市民性の形成をする教科である。
教育基本法によると教育の目的には、『教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。』と書かれている。
新学習指導要領によると社会科の目標には、『広い視野に立って、社会に対する関心を高め、諸資料に基づいて多面的・多角的に考察し、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め、公民としての基礎的教養を培い、国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。』と書かれている。
このことから教育基本法の教育の目的と学習指導要領の社会科の目標が一致して似通っていることは、社会科は非常に重要な教科であると位置づけることを教員がしっかり把握して学習指導の中で示さなければならない。
(※ある大学の講義レポートにて、字数制限でまとめたまま引用したもの)
以上、今後の投稿において、マガジン「私が述べる真剣な教育の話」の中で社会科に関するテーマをいくつか挙げる予定である。これらを通して、教材研究の本質を継続していきたい。YouTubeチャンネルでも手話で伝える動画として、分かりやすく作成できるように準備中である。でもYouTubeではなく教育現場にて授業実践することがとても大事だと思うので、この努力が伝わるように地味ながら継続していくしかない。
【参考文献】
佐藤群巳 著「社会科授業づくりの基礎・基本」明治図書(1983)