見出し画像

ドライブスルーは役に立つのか?

タイトルを見て「何だ?」と思っているみなさん、特にきこえる人は当たり前のようにドライブスルーを利用することありますね。ファーストフード店の多くが、このコロナ禍という現状を受けて店内に入らずにドライブスルーで簡単に済ませようとすることが増加しているのです。またデリバリーも同じく、わざわざ店に向かわないで代理で注文するということも新しい生活スタイルとして増えていることが出ていますね。

 しかし、聴覚障がいである私たち耳がきこえない人にとってこのドライブスルーというのは果たして便利だと言えるだろうか?実は、多くのドライブスルーの中で使えないという苦情点があるのです。その苦情点について、気付いているとは思うがほとんどが音声アナウンス対応で注文しなければならないという形式なのです。

画像1

ある日本聴力障害新聞5月号が先日届いて読むと同様の記事があった。実は働いている私自身が何にもいえずに心残りとしていた課題である。また以前にも掲載している記事がある。ここでも同じようにある聴覚障がい者からの投稿で感じていることを訴えていた。多分、多くの方がそう思われているだろうと痛感する。(以下、日本聴力障害新聞2020年9月号より)

画像2


 そのため、私はあるファーストフード店のオーナーと話す機会があり聞いてみた。「ぜひモニターなどでわかりやすい注文方法の工夫を改善することは出来ないだろうか。」と問いかけてみた。するとこんな返答があった。

「確かに重要であることは受け止めている。しかし、企業の運営上単独で判断することは出来ない。まずは要望を受けるような流れとして考えるならば、他に感じている人の声を集めるなど文書なり、作成して本社に持っていくとか働き掛けるといいかもしれないね。でも今、コロナ禍だからモバイルオーダーの促進などで出来ることの対策をしているからぜひモバイルオーダーやまたデリバリーという方法を宣伝してもらって活用してもらう方がいいと思う。」

 確かに「反対だ」。という反論する点はない。モバイルオーダーや車内で待機して受け取れるような工夫など、企業側もそれなりに改善しようとしていることの姿勢がある。でもそれは一部のきこえない人にとって、便利だという好評の声もあるが広い目で見ると、やっぱりドライブスルーというのは不公平感があるのではないだろうか。

 新しい要求事項として、何か方法ないだろうかと模索している私である。もしドライブスルー対応について感じていることあればぜひ声掛けてほしい。そしてアメリカやヨーロッパのようにモニター対応してくれることや手話、文字で注文できることのシステムを導入して使いやすいドライブスルーの改善が、聴覚障がいだけではなく色々な方にとって使いやすい面があるのではないだろうか。ダイバーシティ、そしてユニバーサル的な視点で考えることの一番大事なところだと痛感している。

画像3

 モバイルオーダーでは、細かな注文が出来ないため結局は店内に入るためにわざわざ足を運ぶきこえないお客様のためにきこえる人と同じラインに立って商品を注文して受け取り楽しめるというファーストフードの原点であるサービス精神を公平にすることを私は今後も願いたい。一方で、働く側としてコロナ禍においてお客様に接することの考えを少しでも伝えていきたい。

ドライブスルーならば、休日に必ず店員が立って列待ちのお客様にも注文を受けるようにしている。そこで「きこえないお客様にも対応できますよ」という目印などの接客対応なども改善するなど今もなお模索しながら、店長など上の者と相談してモデルケースとしてきっかけをこれから努力して広げていきたいところだ。