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PowerShellで再描画の画面のチラつきを抑えるには
PowerShellで画面を更新する際、`cls`コマンドを使わずにエスケープシーケンスを活用して画面更新を行うと、画面のちらつきを抑えることができます。特に、ループなどで頻繁に画面更新が行われる場合に、ちらつきが目立つことがありますが、これをエスケープシーケンスを使って最小限に抑える方法を紹介します。
この記事では、特定のエスケープシーケンスを使用してカーソルを特定の位置に移動し、再描画を効率的に行う方法を解説します。
1. エスケープシーケンスを使ったカーソル移動
PowerShellでは、エスケープシーケンスを使用して、画面上でカーソルの位置を制御することができます。これにより、画面全体を消去せずに、特定の位置だけに新しい情報を表示できます。以下のエスケープシーケンスはカーソルの移動に使用されます。
[char]0x1B+"[d" # エスケープシーケンスでのカーソル移動
使用例
[char]0x1B+"[d": カーソルを画面座標 `(0, 1)` に移動させます。
[char]0x1B+"[4d": カーソルを画面座標 `(0, 3)` に移動させます。
[char]0x1B+"[10d": カーソルを画面座標 `(0, 9)` に移動させます。
これらを組み合わせて、必要な位置にカーソルを移動させ、効率的に再描画を行うことができます。
2. チラつきを抑えるための実装方法
PowerShellで画面のチラつきを抑えるためには、全体を消去するのではなく、表示部分だけを更新する方法が効果的です。カーソルを特定の位置に移動させ、そこに必要な情報を表示することで、ちらつきを最小限に抑えます。
以下に、簡単な例としてカウントダウンを行うプログラムを示します。エスケープシーケンスを使って、カーソルの位置を適切に移動させています。
function test(){
for ($i = 0; $i -lt 10; $i++) {
# 画面の最上部にカーソルを移動
Write-Host ([char]0x1B + "[d")
# 新しい内容を表示
Write-Host "現在のカウント: $i"
# 一定時間待機
Start-Sleep -Seconds 1
}
}
test
このコードでは、カーソルを `(0, 1)` に移動し、カウントダウンを表示するという処理を行っています。これにより、画面全体を消去することなく、必要な部分だけを更新することができます。
3. より複雑な更新処理
複数の情報を同時に更新する場合にも、エスケープシーケンスを活用してカーソルを移動し、効率的に画面を更新できます。例えば、以下のコードは、複数の行にわたって情報を表示し、それぞれの行を個別に更新する例です。
function test() {
cls
for ($i = 0; $i -le 10; $i++) {
if($i%2 -eq 0) {
# 行1に更新
Write-Host ([char]0x1B + "[d") # カーソルを(0, 1)に移動
Write-Host "行1の情報: 更新回数 $i"
} else {
# 行2に更新
Write-Host ([char]0x1B + "[4d") # カーソルを(0, 3)に移動
Write-Host "行2の情報: 更新回数 $i"
}
# 一定時間待機
Start-Sleep -Seconds 1
}
}
test
このコードでは一度だけCLSを実行した後、2つの行がそれぞれ個別に更新されます。それぞれの行はエスケープシーケンスを使ってカーソルを移動させ、特定の位置で情報を更新する方法です。これにより、画面全体を再描画することなく、効率的に情報を更新できます。
4. まとめ
PowerShellでの画面のちらつきを抑えるためには、`cls`を使うことなくエスケープシーケンスを活用することが効果的です。カーソルを特定の位置に移動させ、必要な部分だけを更新することで、無駄な再描画を防ぎ、画面のちらつきを最小限に抑えることができます。
エスケープシーケンスを使った画面制御を活用することで、効率的に再描画を行い、視覚的にスムーズな更新が可能になります。
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