しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第100回_祝・100回記念 ロック対談_だぶる模話模話模話~〈天から降ってきた音編1 ケンとメリー~愛と風のように、やつらの足音のバラード、翳りゆく部屋、あかずの踏切~帰れない二人、やさしさに包まれたなら、銀河急行にのって、ひぐらし ほか〉~」
模話1「100回記念の新シリーズだよ」
模話2「見ていただいたみなさま、ありがとうございます。1万ビュー近いしね」
模話1「noteももうじき1周年だしね。似たようなテーマではあるけど…当初の目的に沿って、自分がどういう音楽に影響受けて求めてきたか、どんなに素晴らしい音楽があったかを整理したいと思います」
模話2「聞こえない音とかに近いテーマでもあるね」
模話1「この世ではきこえないはずの、異界から、天界から、宇宙からやってくる音を表現している天才の音ってのも含めて…二元的なものこえてね」
模話2「プラスもマイナスもってこと?」
模話1「うーん、まあ、つれてかれる音ってことにしておきましょうね」
模話2「では、記念すべき100回目の1発目ですね。お願いいたします」
模話1「まず、小学校までの天から降ってきた曲を羅列しましょう」
模話2「お願いいたします」
模話1「スカイラインのCMの曲(〈ケンとメリー~愛と風のように〉)、やつらの足音のバラード(作詞:園山俊二 作曲:かまやつひろし)、翳りゆく部屋(荒井由実)、あかずの踏切~帰れない二人〈井上陽水、井上陽水・忌野清志郎〉、シンシア(吉田拓郎)、やさしさに包まれたなら(荒井由実)、銀河急行にのって(太田裕美 作詞:松本隆 作曲:筒美京平)、ひぐらし(太田裕美 作詞:松本隆 作曲:荒井由実)ほか」
模話2「なるほど。日本人作品だけど…洋楽の影響を受けたひとたちの作品ばかりだね」
模話1「ほんの一例で、西城秀樹の〈この愛のときめきを〉とかもなんだか洋楽っぽく響いたね。とはいえ洋楽きいてなかったからさ…なんだか聞いたことなかった世界の音だったんだよ」
模話2「かまやつひろしさんのははじめ人間ギャートルズのエンディングテーマだよね?」
模話1「ロックファンには結構おなじみの名作でさ…園山さんの詞もいけてる。なんだか広大な原野を見渡しているような…子どもながらにとんだね。切なくてどこかにつれていかれるような、不思議な感覚を覚えたね。ここには挙げてないけど…かまやつひろしさんは、どうにかなるさとかスパイダースのファンだったから、好きだったよ。井上順さんもマチャアキも曲がよかったし」
模話2「4歳年上のお兄さんの影響はかなりあるよね」
模話1「だって、太田裕美のアルバムなんて当時買えるわけないしな…でも兄貴だって友人からテープに落としてもらったんだよ。兄貴からテープを借りて聴きまくった…太田裕美はアイドルではあったんだけど…メルヘンポップが好きでさ…空想の世界にとべるじゃん(笑)」
模話2「松本隆さんの歌詞が物語風で、最後まで聴きたくなるよね」
模話1「当時、兄貴も松本隆さんと筒美京平先生のコンビはどれもいいって言っていたね。ボクも大好きでした」
模話2「井上順の〈お世話になりました〉も筒美京平先生なんだね」
模話1「ここでは触れないけど…すごい作曲家でしたねえ。ちなみに小学校で校内合唱コンクールで〈お世話になりました〉をやったんだよ。面白い学校だったね」
模話2「荒井由実さんがたくさん入っているね」
模話1「もう、全盛期の荒井由実さんを小学校高学年から中学に体験したのは事件でしたね(笑)。今思えばさ、なんでこんな日本人ばなれした曲がきけるのかって…プロコルハルムの青い影にユーミンは衝撃受けて音楽の世界へってのは有名な話だけど…その後にプロコルハルムはアルバム買ったけど、青い影とホンバーグしか覚えてないけどね(笑)。その2曲はすごく好きだけどさ」
模話2「〈ひこうき雲〉って〈青い影〉もろだけどね」
模話1「たぶん、〈翳りゆく部屋〉は〈青い影〉を超える作品で…ユーミンの最高傑作だと思います」
模話2「あとは陽水さんね」
模話1「〈帰れない二人〉のイントロって、〈ディアプルーデンス〉の影響かなっていう気もする。でも、モップスのサウンドがたいへん衝撃でした。アルバム兄貴に買ってもらったんだけど、もうこればっかり聴いてたよ。陽水さんの好きな曲は洋楽センスあふれてましたね。〈ハッピーバースデー〉とか〈夕立〉とか〈能古島の片思い〉とか…当時の歌謡曲ではなかなかきけなかった世界だよね」
模話2「とぶって感覚が、音楽自体にはっきりコードとしてあったのは〈帰れない二人〉と〈翳りゆく部屋〉に愛と風のようにかな?」
模話1「そうだね。〈帰れない二人〉は清志郎さんとの共作だから、どっちがあのイントロのコード作ったのかわからないけどね。二人とも、その手のコードは他の作品には見られないからわかんないね」
模話2「清志郎さんは〈多摩蘭坂〉と〈ノーティボーイ〉くらいしか思い浮かばないね。陽水さんも思い浮かばない。星勝さんがってのも考えにくいしね」
模話1「関係ないけど…帰れない二人の高中正義さんのギターソロは日本ロック史上屈指のソロだよね」
模話2「〈タイムマシンにお願い〉とともに金字塔だよね」
※あるサイトでイントロは安田裕美さんのギターでNeil Young - Needle And The Damage Doneに影響されていると書かれているものを見つけました。
同曲、好きで結構聴いてましたが、ぜんぜん違う印象で…むしろ、帰れない二人の安田さんのギターのほうが心地よく飛べますね。いずれにせよ、このイントロだけで歴史に刻まれたと言っていいと思います。
模話1「アイドルの曲ってさ、メルヘンポップが結構あったじゃない?」
模話2「そうだね。いわゆる歌謡曲よりは洋楽的な世界に近かったかもね」
模話1「アグネス・チャンの初期ってさあ、よかったよね。情景が童話っていうかメルヘンでさ」
模話2「ポケットいっぱいの秘密はユーミン作、ティンパンがらみだし、白いくつ下は似合わないとかさ…ユーミンワールドで、ティンパンがらみで…ボクにとっては鈴木茂さんのギターってのは知らないうちに記憶に残ってるものでさ…やさしさに包まれたならのギターとか翳りゆく部屋のギターってもうなくてはならない曲の一部だもんね」
模話1「ユーミンは洋楽的なサウンドが合う歌手に提供したがってたらしいよね。アン・ルイスに曲書きたいって言ってるインタビュー読んだことあったし。ティンパンアレイの存在は歌謡界には大きくて、功績大だよね。ユーミンはある意味意識的に洋楽的な楽曲をアイドルを通じたり、ポップス向きの歌手に提供して裾野を広げてくれた偉大な作曲家でもあるのよね。もちろん作詞家としてもすばらしいし」
模話2「次回に続く~」