しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第30回 ロック対談_だぶる模話模話模話~〈支えてくれた音楽の話続編、シンディーローパーねえさん、ローウェルジョージスライドギター教室動画、U2も遠くの世界に誘ってくれた系でフルサウンドってなによのさ?音楽って空間創造ってか?ほか〉」
模話1「前にさ、支えてくれた音楽の話したよな?」
模話2「うん。ノーウーマンノークライみたいに落ち込みを慰めてくれる感動的な曲タイプ。そしてくるりのロックンロールみたいに未来や遠くの世界の広がりを感じさせて救ってくれるような希望の歌不思議な歌タイプに大別されるのが、もわくんのパターンだったよね」
模話1「そうなんだよね。前者で忘れてた方がいはります」
模話2「それは誰なん?」
模話1「シンディーローパーさんです」
模話2「ふられた先輩にシンディーローパーの編集テーププレゼントしてたよね?」
模話1「ふられた後にシンディーローパーに恋したみたいになったよ(笑)」
模話2「まあ二十歳くらいじゃあ、ないパターンではないね」
模話1「トゥルーカラーズだっけ?あとメイビーヒールノウとアイコアイコのカバーがよかった。アイコアイコはドクタージョンもカバーしてるのあとでしってさあ、歌詞をみたら闘いの歌だって知って、あれれってなったよ(笑)」
模話2「アイコアイコって可愛い感じだもんね。頭悪いエピソードだね(笑)」
模話1「とにかくふられたあとは、音楽聴きまくった。U2が焔出したときで、どはまりした頃ね。シンディーローパーねえさんには慰められました。ここをお借りして感謝申し上げます」
模話2「U2も遠くの世界に誘ってくれた系でしょ?」
模話1「そうなのよ。失恋の痛みに焔は効いたよ。特にアソートオブホームカミングとバッドね、プレスリーとアメリカだっけ?プライドもよかった」
模話2「逃避に近いかもね(笑)」
模話1「ひどいこというな~。でもトリップする音楽だね」
模話2「リトルフィートもイージートゥスリップは飛べたよね」
模話1「ローウェルジョージの曲じゃないような気がしたけど、いつもギターのベース音っつうか低音弦がいいタイミングで鳴って、さらにあのぺにゃぺにゃぺちぺちの鞭で打つようなバッキングギター。遠くでなってる鐘の音みたいな高音弦の響きの繰り返し、トリップするんだよな~、最高だよね」
模話2「よくもわくんがフルサウンドって好んで使うよね? ローウェルジョージって、ギターだけ聴いてても音楽として成立していてさ、まさにギター一台でフルサウンドになってるタイプね」
模話1「ディープなブルースって元々ギター一本とウォッシュボードだけみたいな貧弱な編成でやらなきゃいけなかったから、一本でもフルサウンドにきこえる進化を遂げたんじゃないか?」
模話2「ロバートロックウッドがフルサウンドって言ってたよ」
模話1「彼は12弦ギターよく使っていて、フルサウンドが得られるからって言ってたね」
模話2「ロバートジョンソンもよく3人でギター弾いてたとかいうじゃな~い」
模話1「とにかく、忙しいんだよね。指の動きがすごいよね」
模話2「ロックウッドは吾妻光良さんの教本で吾妻さんがめちゃかっこいいフレーズ弾いてたね。低音弦でベースをやって、高音弦でメロディ、中音でコード。これは、ブルースやヒルビリーの初期の基本だよね。一台でベースにメロディ楽器にコード楽器とドラム的なパーカッシブなギターサウンド」
模話1「一応覚えたけどね。禁酒法時代にバレルハウスのピアノのブギーをギターに当てはめたって本で読んだな。一時期どはまりしたテキサスブルースとか…サムライトニンホプキンスとかのブギーって、ギター一台で十分だよね。ピアノにできない個性をすでに黒人たちはギターに持ち込んでいたんだよね」
模話2「ヒルビリーの達人はおんなじようにベースパートにリズムのコードにメロディ単音で弾くでしょ? 本でもスコッティッシとかのプアホワイトからコードを取り入れたとかあったよね? 意外にインディアンや白人から自分達のものとして取り入れたんだろうね」
模話1「もともとフィールドハラー=労働歌にトーキングドラムからの影響がブルースに入ってるとか書いてあったね。つまり、最初からもってきたんじゃないってことは、インディアンや白人から導入されたって推論がたつよね」
模話2「スコセッシ的にはインディアンの居留地の音楽ってのも影響があるってことでしょ?つまりアメリカの音楽の複雑で幅の広さは成立するまでいろんな要素がからんでるってことだから、単純にブルースはどうでヒルビリーはこうだって、いいにくいんじゃないかな?」
模話1「まあ、結構研究はされていてさあ、読むのたいへんだったからやめちゃったんだし(笑)」
模話2「ただ、真実は知りたいよね?」
模話1「たけみつ先生に頼めばわかるかもね(笑)」
模話2「ブラインドブレイクとかほんとに早回しじゃなくてあのスピードで弾いてたのかね?」
模話1「いまはさあ、テクニック的には信じられないレベルだし、あんまりどうでもいいかな?」
模話2「もう行き着くとこまで行ったってことかね?」
模話1「はやひきより、このギターの音は誰々だってのを評価されるようになったのはいいことだよね」
模話2「ウィルコジョンソンとか?」
模話1「ボブマーリーのアコギとかポールコゾフとかブライアンメイとかすぐわかるよね」
模話2「年取ったジミーペイジのミストーンとか(笑)」
模話1「どれだけ創作したかじゃない?」
模話2「確かにね。速いだけじゃ空間創造はできないね」
【続く】
©2023 tomas mowa