
しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第111回 ロック対談_だぶる模話模話模話~〈モンタレーとウッドストック前後のロック編①_なんとなく愛と平和でなんかサイケかもしれない的作品集【Moby Grape, The Mamas & The Papas, Buffalo Springfield, Jefferson Airplane, The Byrdsほか】〉~」
Scott McKenzie - San Francisco
模話1「本日の1曲目はスコットマッケンジーの花のサンフランシスコからです。今回はフラワーロック編ね」
模話2「フラワーロックっていう用語はないよね?」
模話1「まあね。フラワームーブメントと呼ばれた時期に…まあ、ヒッピームーブメントでもいいけど…ただ、ヒッピーだとさ…ヒッピーしか当てはまらなくなりそうだしね」
模話2「モンタレーとウッドストックの前後の時期にはやった…あの独特の時期の音楽ってことですね?」
模話1「間違いございません」
模話2「たしかに、サイケデリックロックにしても、全部がサイケデリックって感じでもなかったり、愛と平和を歌うバンドもあれば退廃的なバンドもあるしねえ」
模話1「そういうところをはっきり定義しないで、かつそういう時代の香りといいますか…雰囲気があらわれた曲を紹介したいね」
模話2「ロックのジャンルだって結構主観的なもんあるしねえ。もわくん的にはどんなのがフラワーロックなの? 定義っていうかね…」
模話1「愛と平和の幻想を感じさてくれるくらいの感じでいいんだよね。でも、やはりネガティブすぎるものは外しました。今回は。ふわっとして、なんとなく愛と平和でなんかサイケかもしれない的な…もろあの時代だなあって…モンタレーとウッドストックの前後の時期に漂ってるような太陽の日差しを感じるやつね」
模話2「なんとなくわかるよ。明確なはっきりしたかたちじゃないから、いろいろ出てきて面白かったわけだしね。では、次の曲は?」
模話1「モビーグレープの2曲ね」
①Moby Grape - Omaha (1967)
Moby Grape Hey Grandma Monterey Pop 1967
模話2「ヘイグランマはモンタレーの映像ですね」
模話1「アルバム盤のほうがもっといいけどね。スキャンダルがなければ歴史に名を残すようなビッグなバンドになっていたバンドらしいけど…よくわかんないなボクは(笑)。でも、好きだけどね」
Moby Grape Hey Grandma
模話2「モビーグレープが日本で知られるようになったのは、はっぴいえんどが影響を受けたバンドとしてモビーグレープやバッファロースプリングフィールドが挙げられていたっていうことが大きいよね。…細野晴臣さんのインタビュー記事とかでよく見たよね」
模話1「そいつに間違いございません。だって、ボクは大瀧詠一さんが『バッファローがわかった!』って言った話をはっぴいえんどがらみの記事で読んだもん。だからバッファロースプリングフィールドのアルバムとモビーグレープのボックスセットをジャニスで借りたんだからさ(笑)。あとね…ロバートプラントがモビーグレープ好きだって言ってたんだよ。バッファロースプリングフィールドも」
For What It's Worth - Buffalo Springfield 1966
Buffalo Springfield performing (miming) Mr Soul from GO TV Show 1967
模話2「レッドツェッペリンが入り口になってるってことね。…モビーグレープのボックスセットの解説、確か細野さんも書いてなかったっけ?」
模話1「読んだ記憶あるけど…ボックスセットだったか関連の雑誌だったか覚えてないね。モビーグレープといえば細野さんでグレイトフルデッドといえば鈴木慶一さんだよね。モビーグレープは一時期よく聴いたけど…結局、例えばレッドツェッペリンが好きだからペンタングルとかフェアポートコンベンションを聴いた感じと同レベルだからね(笑)。たいして詳しくないもん」
模話2「結局この2曲しかあんまり印象に残らなかったってこと?」
模話1「そうだね。フェアポートコンベンションでいうとミートオンザリッジとテイル・イン・ハード・タイムにフォーザリンゲイくらいしかはっきり曲名わかんないもんね(笑)」
Fairport Convention Meet On The Ledge
Fairport Convention Tale In Hard Time
Fairport Convention Fotheringay
模話2「でも、モビーグレープのこの2曲って、やっぱりすごいポップだし、かっこいいよね。これに影響された曲がはいからはくちとかコミュニケーションブレイクダウンとかの名作になっているわけだしね…噂だけど」
模話1「はいからはくちは2曲組み合わせ的な感じもあり(笑)。ロバートプラントが好きなバンドってすごくバラエティーに富んだ楽曲のバンドみたいでさ…フェアポートコンベンションにしてもバッファロースプリングフィールドにしてもモビーグレープにしてもさ」
はいからはくち/はっぴいえんど 1972年
Led Zeppelin - Communication Breakdown (Live at Royal Albert Hall 1970)
模話2「レッドツェッペリンの雑食性といいますか…幅広い音楽性に通じるよね」
模話1「原曲さえクレジットしていればね(笑)…もっといい教科書になっていたであろう」
模話2「話を戻すけど…1曲目の花のサンフランシスコはママス&パパスのジョン・フィリップスの作品で…モンタレーポップフェスティバルのプロモーションのために制作されたってウィキペディアに載ってるね」
模話1「モンタレーはママス&パパスのためのフェスティバルともいわれるほど…当時人気のあったバンドだよね。アルバム聴いたけど…いまいちピンとこなかった。ちょっとソフト過ぎたかな…当時のボクには」
The Mamas & The Papas - Live at Monterey Pop Festival 1967 [4K]
模話2「ジェファーソンエアプレインのほうがぴんときたと…」
模話1「そうだね。ジェファーソンエアプレインはボックスセットもジャニスで借りたけど…シュールリアリスティックピローは買って…愛聴盤でしたね。でも、今見たモンタレーのママス&パパスはなかなかよかった…今見るとたのしいねそれなりに」
Jefferson Airplane - D.C.B.A.–25
Jefferson Airplane "Somebody to Love" Live @ Monterey POP 1967
模話2「この時期に重要なバンドはいくつかあるだろうけど…ここはその重要性を評論したりはしないから…もわくんが好きだったバンドを教えてください」
模話1「ザ・バーズはベスト盤だけど…よく聴いたよね。リッケンバッカーの12弦ギターかな? 音が気持ちいいんだよね」
The Byrds - 8 Miles high 1966
THE BYRDS 1967 - So You Want To Be A Rock n Roll Star
One In A Hundred Gene Clark 1971
Crosby, Stills & Nash Live Suite Judy Blue Eyes
模話2「デヴィッド・クロスビーもジーン・クラークもいたんだよね。ロジャーマッギンだけじゃないバンドなんだよね。デヴィッド・クロスビーはCSNにもいて…結構重要なポジションにいたひとだよね。ジョニミッチェルと短い交際後に、新曲で別れを告げられたエピソードがあるそうだけどね(笑)」
模話1「ジーン・クラークのOne In A Hundredは、彼の作品で最も好きな曲です。おすすめです。CSNYのSuite Judy Blue Eyes(組曲: 青い眼のジュディ)もいいよね。バッファロースプリングフィールド時代含めてスティーブンスティルスがいちばんかっこいいけどね、今回取り上げてる中では」
模話2「なんとなく愛と平和でなんかサイケかもしれない的作品集でしたが…まあ、攻撃的なネガティブなバンドは出てこなかったね。確かに」
模話1「刺激が弱いという方もいるかもしれませんね」
模話2「じゃあ、今回のラストをどうぞ」
模話1「ちょっと刺激が強い作品を紹介してお別れです。しかし、
ラブアンドピースといえばこの方…愛は生きているうちに…歌詞が切ないね~。しびれる~」
模話2「それでは、また。おたのしみに~。続く~」
Janis Joplin - Get it while you can
※最高ですね。フェスティバルエクスプレスのテルママもおまけにどうぞ。
Janis Joplin - Tell Mama (Live)
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