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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第106回 ロック対談_だぶる模話模話模話~〈あらためて名作や名盤を聴いてみよう編2 【ザ・フー フーズネクスト②】〉~ババオライリー、The Who at The Concert For New York City - 2001、How Many Friends~」

模話1「各曲解説ね」

模話2「言い足りなかったね(笑)」

模話1「まあね。それぞれの曲での解説とまでは行ってないからね」

模話2「アルバムの背景みたいな話が中心だったもんね。ではババオライリーからだね」

模話1「解説は保科さんの解説とか見ていただければわかるし、個人的な感想ってことでよろしくどうぞ~」

模話2「まあまあ、照れなくていいから(笑)。誰も詳しい解説期待してないから」

模話1「そうだね。DVDで映画とかあるので、そのあたり見ると発見はたくさんあると思うんだよね」

模話2「ジ・エッジさんにノエルギャラガーさんとかね…解説も面白いしね」

模話1「ザ・フーのDVDはよくできてると思う。かなり誤解がとけるっていうか…知らなかったこともあったからね。フーズネクストの解説のDVDまだみてないけどね」

模話2「映画の『アメイジングジャーニー』で、いくつか出てくるけどね。また余談で解説する部分が減るぞ(笑)」

模話1「ババオライリーだね。ミハーババのことはここでは触れないけど…ピートタウンゼント的なインド思想へのアプローチは確かにあると思う。Tommy含めて、内面への旅といいますか…ちょっとスピリチュアルでぶっ飛んだ私的な世界の探究が他のバンドと全く違うザ・フーならではの世界になったわけなんでしょうけど…。この曲はそういうことさておいて…多くの悩めるロックファンを救った偉大な曲なのは確かなんだよね」

模話2「911のチャリティーコンサートでのザ・フーのパフォーマンスってのが、ザ・フーのキャリアの中でも出色の出来だったのは間違いないよね。そのコンサートでもババオライリーの意味は大きなものだったと感じました」

模話1「深夜にテレビであんまり期待しないで見てたんだよね。当時はかなりブルースとかにはまってた頃だし、ワイト島フェスティバルの映像やら全盛期のザ・フーの映像とか見てたせいか…いまはそんなにたいしたことないだろうって高をくくっていたのは事実」

模話2「それが、見ているうちに…」

模話1「おとなしかった客席の招かれた消防隊員だとかポリスだとかかな? 制服着ている観客がほんとに盛り上がってきているのがわかったんだよね」

模話2「ザ・フーの演奏もよかったよね」

模話1「ザックスターキーのドラムも最高で、とにかく死を迎える寸前のジョンエントウィスルがまだ演奏していたザ・フー…大舞台に強いってのがザ・フーのすごいとこだよね。ピートタウンゼントの状態も最高だった」

模話2「全体を通して、ロジャーダルトリーのボーカルがぐっときたけどね。とはいえ、やっぱりババオライリーのピートタウンゼントの歌う『ドントクライ』のときには特に泣けたよね」

模話1「もう、大合唱だってわかったもん。本気で歌ってたよ、客席の招かれた人たちがね。感動したよ」

模話2「we're all to be hereって聞こえるかな? ビハインドブルーアイズ終わった後で言葉少なにピートタウンゼントはそう言って…無法の世界へ。泣けるよね」

模話1「ほんとにまっさきにこのチャリティーコンサートに来たかったんだろうなって伝わってきたけどね…。フーズネクストから3曲なんだよね。フーアーユー以外は」

模話2「特に無法の世界のあの演奏、すごかったよね」

模話1「客席の反応がチャリティーコンサートじゃないんだよね。ウッドストックとかわらないもん。ある意味、ここまで観客を感動させたコンサートはなかったかもよ」

模話2「不毛の大地、似たようなボスが来た…ニューワールドオーダーやブッシュのことを歌っているようにも解釈できるから、皮肉ともいえるんだけど…陰謀説が本当ならさ。仮に本当ならこの感動を味わっている人たちが切ない」

模話1「チャリティーコンサート批判派もロックアーティストにはいるだろうけど、ピートタウンゼントの一貫した姿勢は…彼らしいといえるかも」

模話2「マジソンスクエアガーデンのこのチャリティーコンサートはウッドストックやワイト島なんかに匹敵するザ・フーのライブ映像だよね」

模話1「間違いないね。泣くな、10代は不毛の大地だって…60代でもそれなりに響くものだからね(笑)。どの世代にも響く傑作なんだよ」

模話2「ババオライリーの曲自体の特色は?」

模話1「さまざまな解説があるから、特にボクからいうことは少ないんだけど…ピートタウンゼントのギターはローリングストーン誌のギタリスト100かなんかで書かれているとおり無駄がない。フレーズは簡単にきこえるんだけど…このギターがあってのババオライリーなんだよね。ギターの短音とかもすべて作曲のうち。とはいえ、最後の舞踏曲みたいなパートではギターは歪んでぐしゃぐしゃでピートタウンゼントらしい遊びというか逸脱ともうしましょうか…。この曲も1曲で短い組曲みたいなもんだよね」

模話2「ボーカルでいうと、前回ロジャーダルトリーのスタイルがフーズネクストあたりで確立したということを言っていたよね」

模話1「Tommyの成功で、ライブでもまれて…ボーカルスタイルが決まった感じの時期なんじゃないかね? どっしりとしたロジャーダルトリーらしいスタイルの完成期だと思う」

模話2「本人のインタビューでは、もう少し後年に『おれはいま歌えるようになった』って言ってたよね?」

模話1「確かにね…ボクの知人もバイナンバーズあたりからのロジャーダルトリーがいいって言っていたけどね」

模話2「後期はグッとくるようになったっていうファン…特に女性ファンにはそういう声があったかもしれない」

模話1「ハウメニーフレンズ?」

模話2「泣ける(笑)」

模話1「ピートタウンゼントの歌詞もいいんだよね」

模話2「後期のほうがロジャーダルトリーが言っているって感じるようになるからね…ロジャーダルトリーがそう思ってるんじゃないかって思わせる歌にきこえます。続く~」


Baba O'Riley (Remastered 2022) (youtube.com)

The Who - Behind Blue Eyes (Lyrics)


Won't Get Fooled Again (Remastered 2022)


The Who at The Concert For New York City - 2001


How Many Friends


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