とーます模話のこざこざシリーズ 31「わたしも俳句をつくりたい② ~【アゲハ来し 影絵のごとく ゆらり浮く】【まっすぐの 幹線道路 秋暑し】ほか~」
①アゲハ来し 影絵のごとく ゆらり浮く【夏】
②街外れ スズメら飛びし 秋の草【秋】
③アスファルトの 幹線道路 秋暑し【秋】
④一直線の アスファルト道 秋暑し【秋】
⑤まっすぐの アスファルト道 秋暑し【秋】
⑥まっすぐの 幹線道路 秋暑し【秋】
【解説①】
散歩中にアゲハ蝶が近寄ってきました。
大きなアゲハに驚きましたが…
ゆっくりとした動きで、
すぐ目の前でほぼ浮いているように
舞っていました。
その様子が、まるで
藤城清治さんの版画のようで…
息を止めるようにして、
しばらく眺めていました。
アゲハ好きですが、
こんなに近くで長い時間見ていられることは、
そんなにありません。
幸運でした。
【解説②】
JR線とビルの間に、工事前の空地があって、
そこに背の高い草むらがあります。
蝶々がよく飛んでいるのでそこを意識的に通ることが多いのですが、
きょうはスズメの群れが近づいたとたんに飛び出してきました。
【解説③~⑥】
隅田川に向かう道路や、上野方面に向かう幹線道路は
うだるような暑さです。
遠い道のりが、まっすぐの道だと
さらに遠く感じます。
歩いても歩いても歩いている感じがしません。
「一直線」は、その昔、
句会で発表された他の方の作品の中で、
はっとさせられたよいフレーズで…
私も今回使わせてもらいました。
一直線って…視覚的にも音的にも
私には鮮やかなイメージがあります。
【©tomasu mowa 2024】