夫婦の形

 おはようございます。私の住む山梨では雪が降り、大人は数年前の大雪の記憶に怯え、それを知らないうちの子供ははしゃぎまくっております。
人の記憶は、同じ現象を前にしてもその行動を変えていきますね。

 旧正月を挟んで、親族のご葬儀が二件あり、人の命を決める要素について思いを馳せる機会がありました。

 伯父と伯母の夫婦が、一週間という時間差でこの世を去ったのです。
先に旅立ったのは伯母で、叔母の無くなる2日前に伯父は入院。このコロナの状況で葬儀の参列は叶いませんでした。
そして3日後、今度は伯父の訃報が届きました。伯父と伯母は、お寺の住職さんとその奥様。元は、中学校の先生と教え子のカップルでした。お寺を訪問するといつでもおいしいお酒が出てきます。その勧め上手な様子は、ザ・田舎のお寺、です。味の濃い煮物の味は甘くなく、酒を飲むためのおかずでした。デイサービスのお迎えのお兄さんにヤキモチを妬いて、伯母のデイ通いをストップさせてしまった逸話を思い出します。

 伯父は伯母のことが大好きだったのだなあ、と改めて思う訳です。そして、この世で会えないようなら、あの世で会いましょう、とさっとこの世に見切りをつけたとしたら・・・。
お坊さんというものは、自分の命の長さもやりくりできるのでしょうか。
いやはや、夫婦の有り様について、感服した私です。
私もそんなパートナーに出会えたらよかったのになあ。

 そしてもう一つ、ご利益もありました。
伯父の枕にお花をお供えに行った際に借りた、伯父のオキシパルスメーターでうちのババの指を計ったら、そこにいた一同が一瞬息をのむくらいのとんでもない数字をはじき出し、その日のうちに緊急入院となりました。
私はすっかり誤嚥性の咳込みだとばかり思っていたので、亡くなった伯父に感謝です。
どうやら伯母は、写経がしたかったようなので、お礼の代わりに私が代わりに細々とでもさせていただこうと思います。

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