脱皮
4月に入行してから10ヶ月が経ちました。
長期休みを頂いて心身共にリフレッシュされたので新卒1年目をざっくり振り返ってみます。
4月は1ヶ月間東京研修、5月に部店に配属され、9月までOJT、10月から担当を持ち始めました。
東京研修はひたすら楽しく楽でした。実家暮らし、半分オンライン、魅力的な同期との出会い、グループワーク、責任も特になく、講義が大半だったので大学の延長、インターンの延長という感じ。他社に行った大学同期も似た感じで、皆新しい環境に浮かれてたように思います。(それでいて貰えるお金は学生時代の比ではない!)
ゴールデンウィーク明けに部店に配属されました。同期はなし。ほとんど初めての一人暮らし。キッチンなし、食堂風呂トイレ共同の寮に入りました。
幸い僕に共同生活に抵抗がないのと、先輩達が皆相互不干渉の方針でいてくれたおかげで(それでも冷たいと言うわけではない)生活面はそんなに苦もなく順応しました。食堂のご飯も美味しかった。
この頃は謎に仕事と勉強のやる気に満ちてました。この部店にいる3-4年間は、必須資格を爆速で取って、TOEICも900点取って、証券アナリストまで取ろう。営業の仕事も頑張って覚えて、評価される成果を出そう。土日はずっとカフェにこもってひたすら勉強と仕事の準備に明け暮れてました。それで特にストレスもなかった。
たぶん、4月研修を経て同期に負けたくないと思ったのと、頑張れば頑張った分だけ成果が出るし、俺はそれだけの能力を持ってるはずだ、という根拠のない自己効力感があったのだと思います。おれはこの部店にいる間に同期に圧倒的な差をつけるのだ、と。
9月までのOJT期間はそんな感じで、モチベーションも高く、仕事もできる限り覚えられるよう頑張ろうという前向きな気持ちでした。土日に仕事のこと考えるのも全く嫌ではなかった。実際勉強の延長みたいなところがあって、作業の手順をできる限り効率よく覚えられればそれで良かったんです。
これが10月に担当を持ち始めて俄に状況が変わります。異動になった先輩の担当先がどかっと僕の所管になりました。しかし動き方がわからない。既存の稟議の更改、格付、その他諸々の内部事務の期日管理に追われ、部店の中で1日が終わることもしばしば。
ハッキリ言って営業活動と言えるものは殆どなく、締切に追われ、目標の数字を追うどころではない。
どうやら殆どの同期が同じ状態になっているみたいで、皆担当として最低限守らなければいけない作業の締切を守るのに精一杯。
すると仕事が楽しくない。常に何かに追われてる感覚。課長に呼び出されるのが苦痛でした。夢でも終わってないタスクの進捗を報告してました。休日に仕事のことなんて全く考えたくなくなりました。
と、ここにきて急に寂しさを感じるようになりました。たぶん一旦目標がなくなった、というか、自分のあまりの動きの悪さに、そしてその動きの悪さを指摘される回数の多さに、9月まであった謎の自己効力感が消え失せたんです。すると、あなたには価値があると認めてくれる相手(恋人なり友人なり家族なり)が欲しくなりました。何か目標があって、それに向けて頑張ろう、頑張れば必ず上手く行く、という自信がないとこうなるんだなあと。
転機は支店長帯同の年末挨拶でした。支店長車の中で担当先のトピックスを聞かれるんですが、移動した先輩からの引継ぎ事項以外に話せることが何もない。
そりゃそうです。実態把握→仮説構築→提案のサイクルは微塵も回っておらず、やったことと言えば代表者変更とか格付とかその辺りくらいのもので。
幸い課長も支店長も一店目の担当者を詰めるような人たちではなく、理不尽に怒られることはありませんでした。というか、もっとこうすべき、みたいなのはあまりありませんでした。
が、このままじゃ収益を追える訳もないことは僕にもよくわかったし、何より担当者としての価値がないことは明白で、何かを変えなきゃいけないな、と。
具体的には内部事務にかけてる時間を減らそうと思いました。もっとお客さんのところに行って信頼関係を築いて、実態把握をして、案件を発掘してその行内決裁をとって、のサイクルをクルクル回すべきだと。
しかしここで難しいのは、理由もなく会ってくれて、こちらの質問に答えてくれるような取引先ばかりではないということ。と言ってニーズ把握すっ飛ばした提案など刺さるわけでもないし、質問して答えてもらえるような関係の構築ってどうやって…??
先輩の動き方を観察してわかったのは、銀行グループ内のシンクタンクが出す業界動向レポートとか為替動向レポートは、ミーティング設定のいい口実だと言うこと。他社の動向は大体のお客さん気になるらしく、喜ばれることが多いみたいです。あとはお客さん同士の紹介。どちらもそのまま収益にはなりませんが、役に立つもの、お客さんが欲しいと思っている情報の提供は信頼関係構築の一歩目にはなりそうだな、と。
つらつらと何を書いているのかよくわからなくなりましたが、どうなんでしょうこれ。
営業の仕方として正しいのか?課長に相談してみたらそれで良い、どんどんお役立ちの情報提供をしろ、その中で案件を取ってくる、あるいは相談してくれる立ち位置につける、のが担当の仕事だと。
ただやれるやらないは置いといて作業の締切に追われるよりよっぽど楽しく仕事できそうです。レポート提供にしても取引先同士の紹介にしても、ある程度取引先が困ってることってなんだろう、こんなの役に立つんじゃない?って考えるのは楽しいから。
という訳で、長期休み明けからは上記の動き方を念頭に働きたいと思います。ま、全然違ったらその時また考えれば良いし、失敗しても幸い許してくれる環境にはありそうだし。失うものは、まあ最早全く無用な僕のプライドくらいのもので、それは早々に無くしたほうが良いものだし。断られ続けても気にしないティッシュ配りバイト的メンタルが要るなと。
またちょくちょく振り返り書くと思います。誰のためでもなく主に自分のために。何か1年目銀行員がもがいてんなあ、くらいに思ってもらえれば嬉しいです。
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