海外での家賃交渉!シンガポールで家探し!後編
今回は、「ルームメイトと揉めた後どうなったか」「新しい物件探しと、家賃交渉はどうしたのか」について述べます。
1.揉めた後のルームメイトの反応
前回、喧嘩をしてしまいましたが、帰宅すると、すかさずシンガポール人が声をかけてくれて、「大丈夫だったか?!」と一番心配してくれて、彼が色々と洗濯機や乾燥機の使用時間を取りまとめてくれました。
そのほか、他のルームメイトも正直深夜の洗濯機と乾燥機うるさいと思ってたようで、最終的には「よくぞいってくれました」という空気になりましたので、ルームメイトとの関係はむしろ良好になりました。
日本人て、直接意見を言う(特にNegativeなね)のを躊躇うというか、そういったことは間接的に言うのがマナーという感じですが、海外では直接言っても普通の人なら嫌な顔せず、「分かった!気をつけるね!」と対応してくれるので、直接言っていいんだなと思います。むしろ間接的にいうと「おい、言ったの誰だよ、直接言えばいいのに」と特に欧米から嫌がられます。
(アジア人は気にしてなさそうだった。)
とはいえ、6人暮らしはキツいなーと思い、退去しました。
そして最後も、なんとシンガポール人がケーキを用意してくれてました。
彼は、私を送り出そうと色々準備してくれてたんですが、結局みんなの時間が合わず、最後にケーキを渡してくれました。シンガポール人が本当に優しくて、何度涙がちょちょぎれそうになったことか。
2. さて、どうやったら一人暮らしができるのか
勢いで解約したのはいいものの、問題は次の物件をどうするかでした。
大きな問題は2点。
1つ目は一人暮らしの家賃が高額であること。
2つ目は、短期間だけ貸し出してくれる物件が少ないことでした。
まず、解決すべきことは、現状の給料では一人暮らしの物件かホテルを借りることが困難であったため、会社に家賃補助の交渉から始めました。最悪、1ヶ月早く日本に帰ることも検討していました。
3.良い物件を探すには、どうしたら良いか
まず、海外で物件探しをするときに、友人や同僚に相談した方がいいと思います。英語が不自由だと検索能力も落ちるため、友人や同僚から情報を集めた方が効率的です。そしてシンガポールは日本人も多いので、もし知り合いがいるなら現地の駐在員の方や出向者などにも相談してみてください。
私も現状のことをシンガポール支社の同僚に相談したら、営業の人が物件探しを手伝ってくれました。彼女は、仕事終わりの深夜に、いくつか物件のURLを送ってくれたんです。これは私にとって大きな救いになりました。
彼女は後で、「私も最初7人でシェアルームしてて大変な思いをした。」と話してくれて、私の状況を理解してくれていました。
そして、人事の方も物件探しのヘルプをしてくださいました。
とにかく会社の人が優しくオフィスの環境は整っていた、ということは非常に幸運でした。
それで同僚や人事の方が見つけてくれた、いくつかの物件に連絡すると、結局その物件は契約期間上全滅(全て最低3ヶ月からのレンタルだった)でしたが、連絡した不動産屋が、Coliwooが比較的安めで、短期間でレンタルができますよと教えてくれ、当初宿泊を検討していたホテル(月50-60万)のところが、月30-40万に抑えられることになりました。
ここで、家賃相場が決まったので、シンガポール支社と家賃交渉できる状態になりました。
4. 家賃補助の交渉の仕方
まず、家賃補助を交渉するときに、今までかかった経費とこれからかかるかかる経費と、その差額を算出し、明確にいくら補助が必要かをまとめてください。
また、シンガポールの相場を理解していない日本支社と交渉する場合は、シンガポールの家賃相場のデータ資料も添付して、状況を理解できる資料を制作してください。Broom Berg、Jetroなどでデータが公開されています。
このURLも現地の駐在員の方に教えてもらいました。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/12/e06f91fbb7ca9736.html
私の場合は、物件候補の中で最も安い家賃が30万だったので、現在の家賃との差額分だけ家賃補助を交渉しました。また、シンガポールは出国する時も税金がかかるので、下記の額を全て算出しました。
1.現在の家賃 / 約20万
2.次の家の家賃/ 約30万
3.入居前のデポジット(大体1ヶ月分の家賃を補償金として前払い)/ 約30万
4.シンガポール出国時の税金 / 最大約50-70万(※収入によって変動します)
ここで忘れてはならないのが、デポジット(保証金)です。
次の家を借りるにあたって、最初に60万程度振り込む必要がありました。そして、デポジットが返却されるのは退去後3〜4週間です。
なので、現状の家のデポジットも退去後数週間まで戻らないため、実質私は
今の家を借りる時に、40万、次の家を借りるのに60万自腹で立て替え、シンガポール出国時に最大70万税金を支払う必要がありました。
半年以内に170万自腹って凹みますよね。
マーライオン、厳しい。
それで普段の生活費の物価も高いので、流石にこれはマズイと思い、
私は、会社に下記のようにお願いしました。
1. 家賃の補助額の増額
2. デポジットの支払いを立て替えていただき、あとから給与から差し引いて 欲しい。(一度に支払う金額を分散させるため)
3.税金が概ねいくらなのか、支払い方法やタイミングを教えてほしい
そしてこういった内容は英語が結構複雑で、なおかつ正確に内容を把握していないと問題になる可能性があるので、日本支社に通訳をお願いしました。
日本支社に優秀な翻訳の方がいたのも、外資系のエージェンシーにいて良かったと思えたことの一つです。
交渉すると、
「大変でしたわね、半年だけの滞在なのに、そんなに苦しむことはない、
家賃補助増額しますよ。」
とシンガポール支社は理解を示してくださり、
1も2も迅速に対応していただけることになりました。全て1〜2週間以内に解決してくれましたね。
3は幸い減税対象者になったので、たった数万で済みました。
いきなり優マーライオン。
シンガポールは183日以上滞在すると、減税対象者になるため、税金が安くなります。ウン十万の差があるので、シンガポール勤務前に減税対象者になる条件とか確認した方がいいと思います。(2023年時点。今後変更の可能性もあり)
参照
私は今回契約期間は182日でしたが、余裕を持って入国、帰国時も1週間休みを取っており、190日以上の滞在になったため、運よく減税対象者になりました。
5. シンガポールの家賃の現状
このような家賃問題ですが、駐在員でも、2ヶ月は自腹で立て替えなどはあるようで、会社によっては今のシンガポールの家賃に制度が追いついてないそうです。
なので、シンガポールへの出向前に、概ね以下の基準で給与を事前に交渉するといいかもしれません。
(2023年時点。今後さらに上昇すると予測されています。)
・一人暮らし / 家賃30-35万+初月のみデポジット家賃1ヶ月分
・二人暮らし / 家賃35-60万 + 同上
・ご家族 / 家賃80-100万 + 同上
最初から「安めの郊外」や「ルームシェア」の価格で交渉してしまうと、
都心に移動したい、やっぱり一人暮らししたい、という時に給与アップの交渉をしないといけなくなるので、多大な時間と労力がかかります。
上記は、いずれも都心の価格なので割高ですが、
最初から割高で交渉した方が、都心にも住めるし、郊外にも移動できるので、後々楽です。余裕を持った家賃想定で交渉してください。
5.サービスアパートメントや不動産屋とも家賃交渉すべし
サービスアパートメントなども、家賃交渉をすると割引してくれる時があります。それはサービスアパートメントや不動産側が「早く契約を取りたい」時です。
その場合、例えば、「クイーンルームがいいと思っているが、少し割高だ。シングルルームと同じ値段にしてくれたら、1週間以内に契約書にサインし、デポジットを振り込む」など、「すぐに契約し、保証金を振り込むから、安くして欲しい」ことを条件に交渉すれば、シングルルームの価格でクイーンルームの契約ができる時もあります。
実際私はこの方法で、公表価格より安い価格でレンタルができました。
これはサービスアパートメントや不動産によって、可能だったり不可能だったりしますが、まず最初にやってみた方が良いかと思います。
これでようやくお金のことが解決したので、いよいよ引っ越しです。
ここから徐々に、海外生活が落ち着いていきます。
この時点で既に3ヶ月経過してるので、最初の3ヶ月は激動だと思った方が良いかと思います。
そしてこのあと、またしても不動産屋から予想外の連絡が来て、展開が変わっていきます。