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[英國行事]夏のお祭り ロイヤル・アスコットに行ってきた

 6月に入ってもここオックスフォードはとても良い気候。雨の日が少し減って、日中はあたたかくなっても、朝晩は涼しくて、ゴアテックスのコートが大活躍。梅雨のじめじめと夏の始まりのぶわっと気温の急上昇する日が苦手なので、ずっと3月末か初秋みたいな気候がすごく心地よいです。カレッジでは試験も終盤、卒業式や、結婚式をやっている姿も見かけます。ジューンブライド、そりゃあやりますよねという、木々の葉っぱも黄金色に輝くすばらしい季節です。薔薇とラベンダーの咲き誇るなか、楽しみにしていた夏の一大イベント、ロイヤル・アスコットに行ってきました。


ロイヤル・アスコットとは

 ロンドン西部、アスコットにあるアスコット競馬場は1711年にはじまったそうです。以来、毎年6月の第三週に行われるロイヤル・アスコットには王室の方々が観覧に来られ、ウィンブルドンや全英オープンと同じくらい大事な社交イベントだとか。華やかなファッションできめた方々がたくさん訪れることでも有名ですね。

 アスコットは、オックスフォードから行く場合はまず電車でレディング(25分)まで行き、乗り換えてアスコット駅まで(28分)。意外と近いんです。いつもの深緑のGWR(Great Western Railway)から、South Western Railwayに乗り換えるのも新鮮です。会場は10時オープン、レースは14時からなので、12:30ごろ駅到着にしたのですが、ちょうどよかったです。

臨時出口でQRコード(鉄道チケット)を見せて駅の外へ

華やかなレディースデイ(木曜日)

 会期は5日間(火〜土)。せっかくなので華やかな装いが推奨されるという3日目のレディースデイ(木曜日)にしました。

 女性の頭にちょこんと載っているお帽子、「ファシネーター」(fascinate「うっとりさせる、魅了する」からきているとか)もどきどきしながら用意。事前に先輩方のブログを読み、Accessorize(モールに必ずあるプチプラアクセサリー屋さん/日本にも進出したり撤退したりしていますね)にあると聞いて、ロンドンに行った帰りにパディントン駅構内のお店で入手しました。£50くらいして一瞬ひるみましたが、電車の時間が迫っていたので勢いでレジに。どうやって頭にのっけているのかと思ったら、カチューシャになっているんですね。ほぼ全員つけているので、ディズニーランドのミッキーカチューシャみたいなノリでつけていて楽しかったです。

正面ゲート。ウィンザークロージャーはここから入らず、回れ右

ウィンザー・クロージャーはピクニック気分で楽しめるお席

 座席によってそれぞれお値段もドレスコードも違うのですが、今回選んだのは一番お手頃なウィンザー・エンクロージャー(£65)。次のランクがヴィレッジ・エンクロージャー(£85)、ドレスコードがかなり厳しくなるクイーンアン・エンクロージャー(£90〜95)までがお金で買えるお席。5月時点のお値段なので、早く買うともっとずっと安いみたいです(来年のチケットがもう売られていて、1年前の時点で£85、60、29、ウィンザーはだいぶ違いますね!)。

 駅から華やかないでたち……なかにはコスプレとかパーティのような派手なノリのかたも多いなか、5分ほど歩き、歩道橋を越えて、入り口に。ここで記念写真を撮りましたが、ウィンザー・エンクロージャーはここから入れず、右に曲がってさらに歩きます。お土産屋さんはこのなからしいので、お土産がほしい方はヴィレッジ以上がいいですね。すでにできあがっている赤ら顔の紳士が「ここにいるってことはカメラマンにならざるを得ないよね」って気前よくシャッターを押してくれました。

遠くに見える屋根付きの建物が良いお席の方々がいらっしゃるところ。右側がレース場

レースが始まるまで

 会場に入ると、広大な芝生が広がっています。右手奥にはキッチンカーが並び、ライヴ会場ではごきげんなちょっと懐かしの音楽が(レース開催中は引っ込みます)。芝生の上では持参したピクニックシートを広げたり、ピクニックチェアに座ったり、早めに場所取りすればテーブルと椅子もあるようです(事前予約制のお席もあったみたいで、残念ながら気づいた時には売り切れていましたがこれはなかなかよさそうでした)。けっこう日差しの強い日だったのですが、大きめのテントもあって日陰は涼しくのんびりできました。お写真で見ると大混雑の海の家!って感じですが、実際はリラックスして過ごせるいい具合の混み具合でした。

 ウィンザーシートは食べ物や飲み物(おそらくアルコール以外なのかな? 手荷物検査で水筒の中身を出して調べられている人がいました)の持ち込みもOK。ピクニックシート(日本の100均で用意)を広げ鉄道駅で買ってきたサンドイッチと炭酸水でひとやすみします。今日こそピムスが飲みたかったのですが(ピムスカーもいました)なんと£13.30……! ピッチャーもばんばん売れていました。みなさんたくさん飲めや食べやしてるんですが、酔っ払って騒ぐとかはないので、きわめて平和でした。

チャールズ国王とカミラ妃

国王のお出まし

 レース開始の1時間ほど前、13:30ごろにはレース会場をロイヤルファミリーの方々がパレードします。テントから出て見に行ってみました。チャールズ国王と真っ白なドレスのカミラ妃。二番目の馬車には先日のトゥルーピング・ザ・カラーでは豪雨のなかかっこいい乗馬姿を披露されていたアン王女も。在英中にお見かけできてちょっと感動。通られるとき、拍手と歓声が上がっていましたね。

ブックメーカー(賭け屋)さんたち 店によって倍率が少し違うことも

いざ勝負!

 14:30からレースが始まります。35〜40分ごとに1レース、全部で7レースあります。ふだん賭け事はしないのですが、せっかくなので挑戦してみました。とはいえ何の知識もないので勘とXの識者のかたのつぶやきを頼りに……このパラソルの下にいるのがbookmaker(賭け屋)さんたち。電光掲示板には次のレースに出馬する馬の名前と掛け率(○/○)が表示され、刻々と移り変わっていきます(賭けたタイミングの倍率が適用されるようです)。

 掛け金は£5からと言われているのを聞きましたが、場所によって違うかもしれません(公式のキオスクもあり)。現金でもカードでもOK。素人なので1位を予想して「○ pounds to win, No. ○」と馬の番号で賭けます。

ジョッキーの服の色を覚えておくといいですね

結果は……!?

 一番大きいゴールド・カップ(16:25〜)まで4レース参加してみることにしました。最初は少額ずつ……でも、かすりもしません。ディープインパクトの孫と聞いて期待したKalpanaも、王室の馬Gilded Waterも……。カードで賭けていても、当たるとブックメーカーさんに戻ってチケットと交換で現金が戻ってきます。普段まったく現金を使わないので、チャールズ国王の紙幣、はじめてみました。

 ちょっと暑くなってきたので、最終レース前に飲み物を飲むことに。ピムスを諦め、比較的お手頃なビールにしました。Meantime Anytime IPAというのがあって名前がかわいい(合間にも、いつでもって感じかな?)と選んだのですが、グリニッジの蒸溜所らしく、標準時(mean time)とかけてるんでしょうね。フルーティかつコクもあって、青空の下で飲むビールは最高においしかったです。

早めに退散

夏を楽しむイベント

 ゴールド・カップは一番人気のKypriosが圧倒的強さで、倍率が「11/10」(1.1倍)やときには「even」になっていたのですが、接戦ながら勝利。こういう場合は2位を当てる勝負をするといいのでしょうか。それまでは比較的、レース中も静かだった会場も、このときばかりは自分の応援している馬の名前を叫ぶ人も多かったです。最下位の馬に賭けている人もかまわず超大声で名前を叫んでいてちょっとほほえましかったです。一攫千金を狙ったのかな?

 レースはまだまだつづき、夜にはDJライヴなどもあるようですが、このあたりで退散。まだ電車も余裕で座れました。前回のチェルシー・フラワーショーに比べるとかなり快適な一日。近くで見た馬たちの迫力もすごかったですし、青空も、芝生も気持ちよく、賭け事に興味がなくてもぜひ行ってみられるのをおすすめしたいイベントでした。

いくらbetしたかは秘密です

*今日のひとこと

 ピクニック気分を演出しようと、前々からほしかったM&Sのカゴ柄の保冷バックを購入。大活躍中です。





 

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