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恵まれた環境か、ハングリー精神か。

私は地方で働く在宅ライター(元公務員)である。
報酬は主に都会の企業さまからいただいていて、書いたりディレクションしたりしてもらえるところと、書いても書かなくても月額でいただけるところがある。

この度、月額でいただいていた最も大きなクライアント様から切られることが決定した。(そもそもの仕事量が少なかったので、うすうす感じてはいたけど)

つまり、我が家の家計、大ピンチである。

早めにご連絡いただいているものの、こんなフリーランス在宅ライターが、そう簡単に月額契約なんて取れません(笑)

こうなったときのために、月額に頼ることがないよう仕事はしてきたけど、ガッツリ収入が減ることには変わりがない。

我が家には2人の子どもがいる。
高校生と中学生。
おそらく、恵まれて育ってるので、ハングリー精神みたいなのは全然感じない2人(育て方を失敗)。

2人には、母がどれくらい稼いでいるのかをお知らせしている。
というよりも、公務員を辞めた母が、ちゃんとお金を稼いでくれているのか心配で聞いてくるから(笑)、教えるんだけど。

なので、子どもたちにも「ママ、あそこの仕事なくなるんだよ」と早めに伝えた。

そこで焦ったのは、ハングリー精神が誰よりもない高校生の息子。

自頭の良い息子は、小学生のときはほとんど勉強しなかったもののそんなに成績は悪くなく、そのまま中学生になってさらに勉強しなかったにも関わらず成績はずっと真ん中。しかも、生まれたときから、ものすごい強運の持ち主で、商店街のくじ引き的なものは、ほぼ1等を引いてくる。

そんな息子も中三になるかならないかくらいで、若干成績が落ちた(周りが受験勉強を始めた)。
でも小学校6年間と中学校2年までの8年間、まったく勉強をする癖をつけなかったため、落ちたところで受験勉強ができないのだ(笑)

ただ、息子はとにかく「フラット」なやつ。
感情の起伏もない。特に仲が悪い人がいなくて、男女関係なくフラットに付き合えるし、いいこともしないけど悪いこともしない。

そんな目立たないことが功を奏した上、持ち前の運の強さを発揮。
ろくに勉強をせずに私立高校の特別進学科に推薦合格(笑)

その高校がまた、Fラン大学の附属なので、問題さえ起こさなければ、自動的に大学も行けてしまうわけだ…

息子もこのまま私立Fラン大学に進んでノホホンと生きていく予定だった模様。

・・・それがどうだろう。
母の収入が激減である。

「ママ、○○から切られることになったんだよね」と息子に伝えた日から、何が起きたと思う?

・・・

息子が勉強を始めた(笑)

我が家の家計的に、私立大学にそのまま進めないことを察し、勉強を始めた。

私の収入は減るが、もしかしたら子育てにはよかったのかもしれないと、ふと思った。

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先日、東京に住むお友だちと東京で会い、色々とお話していた。

お友だちの息子は東京都内の大学に自宅から通っている。
その息子と毎日喧嘩するのだという。

喧嘩の内容は毎日同じ。
「バイトくらいしなさい」

お友だちによると、東京で自宅から通う大学生はバイトをしていない子も結構いて、地方から出てきた子は生活かかってるからバイトもして勉強もして、すごく頑張っている、とのこと。

子どもにとっては、東京の大学に自宅から通って、家に帰ればごはんがあり、しかもお小遣いもあるというラクな環境=怠けた環境がそこにあるのだから、、何もしないでしょうね。

でもやはり、親としては心配なもの。
このまま社会人になって大丈夫なんだろうか。生きていけるんだろうか。と。

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地方と都市の教育格差は、東京の人が思っている以上に大変な問題だと思っている。

まず地方は親の賃金が安い。
子どもの頃の塾の環境も都会と地方では全く違う。
そこを何とか創意工夫で乗り越えて、地方から夢を持って東京の有名大学に行く。
大学に入ったところで、もちろん学費は都内の学生も地方の学生も変わらない。
親の家計は火の車。都内の子が遊んだり、就職に有利なボランティアなんかをやっている間、地方の学生は生活のために働くしかない。

で、先ほどの東京のお友だちの話である。
東京の親は親で、地方の学生ハングリーさが欲しいと思っている。

恵まれた環境でなんでもさせてあげられるのと、恵まれないからこそ自らが頑張るしかない環境、どちらがいいのだろう。

周りに聞いても、答えが出せず、もちろん子どもの持って生まれた特性もあるし、これは簡単に答えの出せない永遠の課題なのだろう。

多分、わが息子には、ハングリーさが必要だったので、母の収入激減はいいスパイスにはなったと思う。

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ちなみに、我が家は一応私の配偶者である夫がいる。

なお、夫がどれくらい稼いでいるか、どれくらい貯めているかは、子どもたちには内緒にしている

いざとなったら、ちゃんと夫に感謝してほしい(笑)

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