こころを包み込む
青色の欠けた色鉛筆を広げて
海を描くあの子は夕暮れが来るのを
一人笑顔で待っている。
もしあの子に一つ渡すなら…
青色のそれじゃなく、
好きな色に空が染まるまで
寒くはないようにマフラーを、
時間だけが包み込む色
影の向きで光を感じる。
凹んだ心は、内側からしか戻せない。
ブリキの様な壁の中守っているから。
みんな一緒だと思ってた あの子はそうじゃないから。
シャボン玉の様な心に、乾いた指で触れないで…
同じ雨と涙に濡れた、この指先でなら運べる。
壊さずに包み込んでいよう
いつか君が光を描く日まで…
きっとあの子が持ってる宝物は
鮮やかなそれじゃなく…
悲しい色をぼかす消しゴム。
消えない思い出にマフラーを
優しい風を捕まえながら、
歩いて行け
自分色の空へ。