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60cm以上のマゴチはリリースしよう! 未来のビッグワンを日本の海に残すために

こんにちは、マゴチハンターこと伊勢隼人です。

最近、60cmを超えるような大きなマゴチが釣れにくくなっていると感じていませんか? その背景には、マゴチがゆっくりと成長し、大きなサイズになるまで長い時間がかかるという事実があります。

実は、以前東北大学でマゴチの研究に携わる方から約500匹のマゴチに関する詳細なデータを見せてもらいました。そのデータによると、60cmを超えるマゴチはほとんどが10歳以上だとわかったんです。

つまり、あなたが釣る60cm超のマゴチは、10年もの長い年月を生き抜いた「海のベテラン」。これを知ると、「大物を海に返して、次の世代にもビッグサイズが釣れるチャンスを残そう」という気持ちになりませんか?

さらに、70cmを超えるような超大型になると、おそらく20年近く生きている可能性も考えられます(こちらはあくまでデータからの推測)。そんな長い時間かけて成長した大物は、まさに「未来の海を支える親魚」といえる存在なんです。

オーストラリアで学んだ「当たり前」の価値

以前、オーストラリアへマゴチ(ダスキーフラットヘッド)釣りに行ったときのこと。ガイドのパトリック船長に「日本には明確なバックリミット(持ち帰り匹数の上限)やキーパーサイズ(持ち帰り可能なサイズ)を定めた法律があまりない」と話したら、「本当に? それはクレイジーだね!」と驚かれました。

オーストラリアでは、36cm未満や70cm以上のマゴチは基本的にリリースすることが“当たり前”になっています。これによって、大型の親魚が残り続け、1mを超える超巨大サイズも狙える環境が維持されているんです。

このエピソードは、「日本でも同じような文化を作れないだろうか?」というヒントをくれました。

「大物を活かす」取り組みは始まっている

実は、日本でもすでに前向きな動きが出ています。

たとえば、ぼくがよく行く船宿「新明丸」では、60cm以上のマゴチをリリースすると、次回乗船無料になるという自主的なサービスを始めています。リリースという行為に、実際の特典を付けることで、「大物を残す」ことへの価値を体験しやすくしているんです。

こうした取り組みが増えれば、「大物を持ち帰るより、海に戻す方がカッコいい」という考えが当たり前になるかもしれません。

あなたにもできること

  • 自分から始める:60cm以上のマゴチを釣ったら、迷わずリリースしてみましょう。10年かけて育った親魚を、未来へ贈る気持ちです。

  • 情報発信:SNSやブログで、「今日は大物をリリースしてきた」と発信し、東北大学のデータやオーストラリアの例をシェアしてください。実例や数字があると、周りも理解しやすいです。

  • 仲間と共有:釣り仲間や釣具店、船宿で「大物はリリースした方がいいみたいだよ」と話題にしてみてください。興味を持った人が増えれば、一気に広まる可能性があります。

未来への投資としてのリリース

10年かけて60cmに達したマゴチをリリースする行為は、未来へ投資しているのと同じこと。

将来、子どもたちや孫たちが「でっかいマゴチを釣ってみたい!」と思ったときに、その夢を叶えられる海を残すために、今できることがあります。

「60cm以上のマゴチはリリースしよう」――この合言葉が広がれば、日本の海にはまた“大物が当たり前にいる風景”が戻ってくるはず。あなたの一匹が、周りの釣り人を動かし、やがては日本中に新たな文化を育てる波紋を広げるかもしれません。

さあ、みんなで一緒に、ビッグワンがあふれる未来の海を作っていきましょう!

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