晩婚化は、 進化論的圧力が エントロピーの法則に屈したから進んだ

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  ”実家”という言い方ありますが、ボクは正しい言葉使いを心掛けていて(あ、ここは言葉"遣い"か、言葉"使い"か、微妙なところだ、でも言葉"使い"だ)、この実家って、嫁いだ女の人にとっての親の家という意味で、男が使う言葉ではないらしいです。この実家の意味説明は冒頭からの脱線なのですが、その脱線の中に、言葉"使い"の漢字はどちらかという、さらなる脱線をしてしまっています。さっき朝の5時に思いついたネタなので出だしが大変なことになっています。

 それはともかく、この実家と女の人の関係が、晩婚化に密接に関わっているのではないかというのがボクの説です。あ、この場合、まだ独身なので正しくは実家とは言わず、親が住んでいる家の意味ですが、慣習的に実家と表現します。ただ”実家”の意味は正しく知ってんだぜ、というアピールを入れておきたかったということです。何だか面倒臭い男だ。

 さて詳しく説明すると、女性を観察していると、親(実家)との関係が良好な場合ほど、なかなか結婚しない傾向があります。親と喧嘩の絶えない、そこまでいかなくても、あまり実家の居心地が悪そうな女性ほど、さっさと結婚している傾向にあります。ボク統計年鑑によりますが。
 この辺りの因果関係は理解しやすいですね。結婚を迷っている時に、実家の居心地の良し悪しは、決断に影響を与える重要な因子となり得ます。

 進化論的には親は子離れをしなければならないのです。そして子を遠くへ放つ必要があります。自分の遺伝子をなるべくたくさん遠いところへ撒いて、色々な可能性に賭けないと遺伝子は残らないからです。
 多くの動物は子が成長し、自力で生きていけるようになると、自分のテリトリーから追い出しにかかります。自分も生きて次の繁殖をしなければならず、食い扶持がテリトリーに居たら、餌が減って困るからです。
 なので、進化論的には実家というところは、厳格にしたり、面倒なしきたりを設けたりして、子にとって住みにくくし、子の方も反抗期というものを自ら作って旅立ちに備えます。

 しかし昨今はどういう訳か、実家を親が住みやすいものにしています。いつまでも子にそばに居てもらおうとしています。子が住みやすい家を作る方が、実はそれほどエネルギーを必要としません。厳しくするより、そっちの方が圧倒的に楽です。
 親子間の軋轢と戦う精神的エネルギーの方が多大なので、進化に不利であってもエネルギーを使わない方を選んでいるのです。要するに進化・繁栄は諦めた、個々が気楽に楽しくやろうよ、という選択をし始めているのでしょう。
 そういう低きに流れるというのが、エントロピーの法則に従っている状態なのでしょう。

※この記事をブログに書いたのが2021年4月です。その後8月に、橘玲氏が「無理ゲー社会」という本を出版され、自分らしく生きるということは、社会の呪縛から逃れようとしていることであると書いておられます。同じことですね。氏はボクの記事で着想を得たに違いない。本はベストセラーになりました。印税半分くれい。それではまた。

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