不動産にも「セル・イン・メイ」        はあるの?

5月頭の連休も終わり、
暑い夏に向けて、
動き始める時期ですね。


私は、梅雨のじめじめした
時期は苦手なのですが、
寒い冬よりは、
暑い夏の方が好きなので、
少しずつ好きな季節に
入りつつあると思うと、
嬉しい気持ちが湧いてくる
今日この頃です。


さて、そんな初夏を感じる
日もある5月。


あなたは、
「セル・イン・メイ」という
相場格言があるのは、
ご存じですか?


「sell in May」
5月に売れ、
というアメリカでの相場格言です。


株式市場での話にはなりますが、
5月に売って、9月の半ばころに
また再開しなさい、
という内容です。


必ずしも、経験則通りになる
とは限りませんが、
5月頃までに株主総会などが
行われて一段落。
その後、お子さんたちが、
9月の学校再開までの間、
長期休暇を取られたりする方が
いることから、この格言が
生まれたのではないか、
と言われています。


私は、株式投資はあまり
行わないので、実際どうなのか、
というのを、検証したことは
ないのですが、5月になると、
この相場格言を、なんともなしに
思い出すことがあります。


そんな格言を思い出しながら、
考えてみました。


「不動産にも、時期による
 違いってあるのだろうか?」と。


売るならいつが良い?
買うならいつが良い?


私なりの結論を、
最初に伝えてしまうと、


「買いたい時が買い時、
 売りたい時が売り時」


と、考えています。


賃貸の場合は、人が動く時期の前が、
いわゆる繁忙時期と言われます。


10月とか4月などのスタートに
合わせて、その前に住み替えたり、
転居の部屋を探す、
というイメージです。


8月のお盆明け~9月。
そして、2月~3月頃。


売買の場合、マイホームであれば、
多少は、賃貸と似たような動きに
なるかもしれません。


自分や家族などの生活に合わせて
引っ越したり、住み替える、
という需要が出るからです。


ただ、不動産投資、大家業という
点で考えると、


「この時期だから、売物件が増える」
「この時期だと、買いたい人が増える」


という、投資格言的なものはないな、
と感じています。


とは言え、まったくないかと言えば、
そんなこともないかな、と思います。


例えば、として考えられることとは、


「不動産会社さんが、
 決算期を前にして、保有している
 物件を手放して、売上を確保したい」


この場合だと、期間限定にはなりますが、
他の時期より、少し割り引かれた
値段設定がされるかもしれません。


「金融機関が、融資の実績などを
 目指して、貸し出しに積極的になる」


この場合、金融機関の締めは、
9月と3月という場合が多いです
(四半期もありますが)。


なので、9月末、3月末までに
融資が実行できるように、
不動産会社さんと相談しながら、
購入、決済を進めていくと、
金融機関の貸し出し基準で、
当落線上的な場合、
ちょっと優遇して頂きながら
融資を受けられるかもしれません。


「個人の場合は、年末。
 法人の場合は、年度末。
 節税などを図りたい想いから、
 購入や売却を決断する」


購入の場合は、
年末や年度末近くであれば、
「賃料収入 < 経費」
という状態になるので、
不動産以外の所得や利益を
減らす効果が見込めます。


売却の場合は、主に法人を
運営されている方になりますが、
「売却価格 < 帳簿上の
     価格+売却時の経費」
という状態になれば、
利益を抑えることが可能になります。


個人の場合は、物件の売却で損失が
出ても、マイホーム以外の場合は、
他の所得との相殺ができないので、
この効果は期待できないです。
(不動産投資、大家業物件を
 2つ持っていて、1物件は売却して
 利益がある。もう1物件は損が出る
 という場合は、売却益と損を
 通算することは可能です)


思いつくことを3つほどお伝え
しましたが、いずれにしても、
格言と言えるような内容ではなく、
個別事情が強い内容です。


不動産は、個別の相対取引
だからこそ、「セル・イン・メイ」
のような、広く周知されるような
格言はないのだな、とこれを
書きながら、私自身、改めて思いました。


あなたは、今、物件を
売却したいと考えていますか?


あなたは、今、物件を
購入したいと考えていますか?


投資格言的なものは、不動産では
上記のように思い当たりませんが、


「売却の決断は、時間をかけて」
「購入の決断は、迅速に」


こんな心がけが、不動産には必要かな、
と私は考えています。


あなたは、どう思いますか?

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