1度資産形成の基本に立ち返ってみませんか?
株式市場や為替相場、金利など、
市場は変動の大きい歴史的な
時期だった8月上旬から、
そろそろ1ヶ月が経とうとしています。
そんな時期だからこそ、
今一度自分のことに
目を向けてみるのも、
良いのではないでしょうか?
そこで、今日は、資産形成の
基本に立ち返るというテーマで
お伝えしようと思います。
資産形成と聞いて、
あなたは、
何を思い浮かべますか?
資産運用や投資など、
お金の置き場を考えて、
将来に向けて殖やす、備える
ことを思い浮かべる方が
多いのではないか、
と私は思っていますが、
いかがでしょうか?
もちろん、資産形成に関して、
手元のお金を殖やしながら、
将来に備えることは大切です。
ただ、この殖やすという視点は、
車で言えば、片方のタイヤで
しかない、と私は考えています。
では、安定走行するための、
もう片方のタイヤは
どんなことでしょうか?
それは、「家計管理」だと
私は考えています。
つまり、家計の資産と負債の
バランスを意識し、
収入と支出を把握することです。
この家計管理ができていなければ、
資産運用を通じて、
いくらお金を殖やしたとしても、
いつまでたっても、
精神的な面での安心感を
得ることはできません。
お金がどのくらいあれば、
あなたにとって、
望む生活を送れるのか?
安心してお金を使えるのか?
が分からない、という状態が
続くという意味合いです。
では、
どのように家計管理をすれば、
少しでも安心感のある生活が
送れるようになるのか?
そこで、おススメしたいと
考えていることが、
「生涯の収入と支出、
総額を書き出してみること」
です。
現時点での見通しにはなるのですが、
今後想定できる
「収入の総額」と「支出の総額」を
書き出してみる、という意味合いです。
例をあげて、説明します。
40歳のAさんご一家。
現在の世帯での手取り年収を
600万円とします。
65歳まで働き続ける予定で、
退職金は1,500万円受け取る予定。
その後は、公的年金が収入の柱となり、
見込額は世帯で年240万円。
支出に関しては、
生活費が現状年間480万円とします。
退職後の65歳からは年間360万円。
お子様の教育費が
残り1500万円かかる予定。
旅行やコンサートに行くなどの
余暇のお金を年20万円。
車を10年毎に乗り換えながら
80歳まで運転する。
買い替え費用は300万円とします。
収入に関しては、
65歳まで働く予定なので、
600万円×25年間(40歳から65歳)
で1億5,000万円。
退職金が1,500万円。
年金が年間240万円で、
100歳までと想定して、
240万円×35年間(65歳から100歳)
で8,400万円。
合計で、「2億4,900万円」が、
想定収入となります。
支出に関しては、
480万円×25年間(40歳から65歳)
で1億2,000万円。
360万円×35年間(65歳から100歳)
で1億2,600万円。
教育費が1,500万円。
余暇のお金が
20万円×60年で1,200万円。
車が300万円×3回(50歳、60歳、70歳)
で900万円。
合計で、「2億8,200万円」が、
想定支出となります。
この生涯での見込収入と見込支出の
差額を計算すると、
▲3,300万円となります。
なので、Aさんご一家の場合、
この3,300万円に相当する金額を
工面できれば、
一生涯というトータルで見た時に、
安心できるひとつの目安となる、
というのが、生涯収入と生涯支出を
書きだすことで見えてきます。
これを見た時に、どう考えるか、
はそれぞれです。
例えば、投資信託のつみたてで、
65歳までの25年の間に
運用利回り3%で不足額の
▲3,300万円を用意しようとすれば、
毎月の積立金額は、
約74,000円になります。
家賃や配当金などで、
65歳から定期的に収入が入ってくる
ように準備しようとすれば、
35年間で▲3,300万円の不足額を
補うとして、毎年100万円弱。
月にすると、約8万円の収入を
公的年金以外に確保できる
ようにすれば、安心できる、
ということになります。
あるいは、支出の見込が多いと考えて、
65歳からの生活費を年360万円ではなく
300万円と想定すると、
▲60万円×35年で2,100万円
支出見込みを減らせるので、
生涯での不足見込額は
▲3,300万円ではなく▲1,200万円
と考えることもできるようになります。
上記、例をあげながらお伝えしましたが、
もちろん生涯収支を考えるとは言っても、
現時点での見込みなので、
必ずその通りに進むとは限りません。
あくまでもひとつの目安です。
ただ、何のために資産運用をするのか、
という羅針盤を持つことが
家計管理を通してできれば、
闇雲に資産運用に取り組むこともなく、
相場に一喜一憂するようなことからも
距離を置くことが
できるのではないでしょうか?
ぜひ一度、
資産形成の両輪の1つである、
家計管理に関しても、
あなたが今後、経済面で
安心して過ごせるための目安を
はかるためにも、
生涯収支を書き出して
確認してみること、
おススメしたいと思います。
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