紫陽花を見に行き、お笑いを見に行く
6月19日
有休をとって6月のお花見に行く。今月は分倍河原駅から20分ほど歩いたところにある、郷土の森博物館の庭園で紫陽花を見る。
名前だけは聞いたことあるけど降りたことのない、降りることもないと思っていた駅、分倍河原。まず駅名のインパクトがすごい。ぶばいがわら。エラの張った唇の分厚い一重瞼でおでこに深い皺の刻まれた中年男性の顔が浮かんでくる。
事前に当たりをつけておいた『ハッスル』という素敵な名前のお店で昼食。ハッスル丼というセルフ・タイトルドなメニューを注文した。カウンター席から厨房の様子が見えて、想像の3倍くらい大きな丼に震えた。
たぶん1合半くらいあるケチャップライスの上に、サラダ、オムレツ、ハンバーグ、とんかつがどかんと乗ったボリューミーなご飯。長崎名物のトルコライスをもっとわんぱくにした感じ。美味しかった。
店内にモヤさまのサインが飾ってあった。狩野さん時代のだったので、自分も見たことあるはず。店名は記憶になかったけど、たぶんメニューの「ピカタ」についてさまぁ〜ずが何か言ってた回があって、あれがこのお店だったんじゃないかな。ピカタも食べたかった。
ぱんぱんになったお腹をさすりながら、真夏のような日差しの中、郷土の森博物館までの長い道のりを歩く。駅から3分くらいで通り沿いに田園が広がっていて、ずいぶん郊外まできたことを実感した。田園っていいな。住むなら田園があって山の稜線が見える場所が理想。
郷土の森博物館に到着し、広大な敷地内の紫陽花を見物。盛りには少し遅かったような気もするけど、じゅうぶん楽しめた。
園内には水遊びのできるスペースもあり、大勢の子ども連れで賑わっていた。そのすぐ近くに唐突にティラノサウルスの大きな模型が飾られていて、そっちには誰一人いなかった。かわいそう。
白い紫陽花(マリベル)が斜面沿いに植えられた『マリベルの丘』が圧巻だった。この施設の目玉でもあるらしい。
とはいえ、好みとしては青や紫、水色の紫陽花の方が好きだな。いまだに青い紫陽花を見るとすこしだけ胸が痛みますが、こちらは元気です。
帰りは遊歩道を通って駅まで戻る。日差しを遮るものがなくて、軽く熱中症になりかけた。
京王線で新宿まで出て、紀伊国屋書店で『Monkey』のニュー・アメリカン・ホラー特集号を購入し、太陽から逃げるようにベローチェへ駆け込む。ベローチェのプリンで救われてきた命。
しばらく時間を潰してから、青山の草月ホールで『K-PROこじま寄席』を見る。お笑いイベントの制作会社・K-PROの児島さんが、お笑いファンとして自分の好みを全面に押し出して選んだ芸人たちによるネタ祭り。
序盤から短めのネタ尺でぽんぽんと進んでいき、みんなこれくらいの持ち時間なのかと思っていたら、中盤からだんだん長めのネタも増えてきた気がする。
お目当てでもあったザ・ギースが、高佐さんのインテリジェンスを生かしたネタでガンガン爆笑をさらっていて感動した。
最近やった単独ライブの新ネタらしく、よく大喜利で「檸檬」とかの漢字をふつうに書けることをいじられていたのを、ネタに昇華していた。今年もKOC行ってほしいし優勝してほしいなあ。いい加減売れて。
笑ったかどうかだけで言えば、マシンガンズがダントツで笑った。涙出るくらい笑った。その反面、ひどかったのもマシンガンズで、ちょっとイラッとするくらいひどくもあった。結局、本ネタに入らないまま「MAXめんどくせえ」をなぜか2回やって帰っていった。西堀さんの「みんな何で笑ったり笑わなかったりするの?」がこの日いちばん笑ったフレーズ。
ひどさで言えば、かもめんたるもひどかった。絶対テレビじゃできない。
ヤーレンズ、令和ロマンあたりもテレビ用のネタとは一線を画した笑いで、好き勝手にやって飄々と帰っていく姿がかっこよかった。
あと楽しみにしていたダウ90000がすごく良かった!蓮見さんが長々と思い出話をしゃべってるだけで、くすくす笑いが客席に伝播していくのが新鮮な体験。でも吉原さんがお休みだったのは残念だったな。いつかダウの単独も見に行かなきゃ。