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『岡野博覧会』2024
9月4日
岡野陽一『岡野博覧会』@青山・草月ホール
毎年恒例になってきた岡野博覧会の第3弾。本人は嫌がりつつも、岡野陽一さんの思想を詰め込んだコントの世界に今年も浸れるのはありがたい。
今回は平日のみの公演で、しかも木曜14時半開演という無職かクリーニング屋さんしか来られない回のチケットを購入。
同じ日の夜、千葉で人間椅子と八十八ヶ所巡礼のツーマンライブがあり、そっちと回せると意気込んでチケットを申し込んだのに千葉のライブは外れてしまい、わざわざ有休使ってど平日の昼間に岡野さんの単独を見に行くだけの贅沢な時間の過ごし方をすることになった。
その前の腹ごしらえで、家の近所の中華料理屋がわりと評判良いことを知り、ふだん平日の昼間は近所のご飯屋さんに行く機会がないため、せっかくだから行ってみた。
開店時間の5分ほど前に着いたら、店の前にひとり待っている人がいて、程なくして数名が後ろに並び始めた。ところが開店時間を過ぎてもなかなかお店が開かず、10分ほど押してバタバタと開店。
その後もぞくぞくとお客が入ってきて、ご夫婦らしき店員さんはふたりともテンパったご様子。それでも接客は雑にならず丁寧で好感持てる。
チャーハンと餃子を注文して、餃子はかなり理想的。すこし厚めの皮の餃子で、ざく切りの具がみっしり詰まったあんがとても美味しい。チャーハンは最近ではむしろ少数派なしっとり系。パラパラじゃなくても美味しければいい。ただ少ししょっぱかったかも。ごちそうさまでした。
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草月ホールで『岡野博覧会』。平日昼間にもかかわらず、前売りで完売。すぐ前の席におしゃれなお洋服の若い女性ふたり組が座ってて、幅広い客層に驚いた。
前回は岡野さんの哲学を強く感じたけど、今回は心理学だった。人はこういうのに優しくするという心理学。
意識低い系セミナーと称してなるべく怒られずに済む遅刻の仕方を講義するネタがよかった。自分はあまり遅刻しないほうだけど、遅刻した時の対処としては自然に岡野さんと同じ行動をとってた気がする。
最後の「働かざる者」と顔にタトゥーを彫られて子役を諦めることになった少年の交流を描いたコント、ちょっとすごかった。岡野さんのライブで泣きそうになると思わなかった。
少年との出会いをきっかけにアウトサイダーであったおじさんが、結局、働くおじさんになるという結末は、皮肉でもあり温かくもある。冷笑的に蔑むでもなく、能天気に美談として片付けるでもなく、ただそういうものとしてポンと提示されるそれは、まさしく真理だった。
深い余韻を残したまま、エンディングに流れるNaNoMoRaLの新曲『だま』がまた素晴らしかった。岡野さんのネタの世界と、パセリちゃんの歌詞が見事にリンクしていて瞠目させられた。
いつかは僕らも大人になるんだって
嘘でしょう
朝と夜を繰り返し
だまになって死んでいく
終演後の挨拶で、岡野さんが舞台から「無職の人ー?」と呼びかけたら、前の席のおしゃれな若い女性が元気に手をあげてて面白かった。
あと告知の段階から、AI生成の悪いところを煮詰めたようなデザインのフライヤーがちょっと話題になってたけど、エンドロールで「フライヤー:AI」と書かれていてちょっと笑いが起きてた。
でもオープニングのアニメーションもAI生成なのはびっくり。
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このまま一日終わるのもなんかもったいなくて、せっかくだからこれも家の近所にある人気のかき氷店に寄ってみる。ふだんは予約必須で行列のできるお店だけど、目論見通り平日の夕方で待たずにすんなり入店できた。
白桃とアールグレイのかき氷をいただいた。これが今年の桃納めかな。桃を食べ終えたら本当に夏が終わる。
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