『Oneder World vol.5』
3月25日
unSea主催『Oneder World vol.5』@西永福JAM
二丁魁が出演するunSea主催イベントを見に、西永福JAMへ。
NaNoMoRaLや始発待ちアンダーグラウンドなどのライブで通い慣れた西永福だけど、二丁魁をここで見るのは初めて。ミキティーはむかし一人暮らしを始めた町がおとなりの永福町だったらしい。意外すぎる。ミキティーが乗り換え調べて西永福まで電車でくるとことか想像できなかった。
スパンコールグッドタイムズ
前回見た時はライブ自体はめちゃくちゃ楽しいけど、まだちょっと未知数すぎて判断保留していたところもあったのだけど、2回目でわかりました。好きです。
ファンクをベースにしつつコミカルでにぎやかな楽曲で、歌唱力のあるメンバーとアイドル性の高いメンバーの組み合わせが効果的なのが、超初期のフィロのスを彷彿とさせる。天野りこさんがかわいらしい声でひっきりなしに合いの手風の煽りを入れてくるところは、ちょっとグーグールルっぽくもある。
天野さんはフロア全体にしっかり目線を合わせるように客席を見渡してくるのに対して、睦月真尋さんは常に俯き気味であまり目を合わせずに歌うことに集中しているみたいなのも、同じグループ内でアプローチが異なっているのがユニーク。
演出が入ってるのか、素でやっているのか微妙なところも面白い。藤ナオさんが観客にロックオンして「おぼっちゃん」「おじょうちゃん」と客弄りしてくるのは、たぶん恒例のノリらしい。怖え。
高い楽曲性を持ちながら、ナルシスティックになりすぎずアイドルらしい楽しさやエンターテインメント性の高さが感じられるのが素晴らしい。音源で聴くよりもライブの方が魅力をダイレクトに感じられるグループと思われる。現場通いたいグループがまた増えてしまった。
二丁目の魁カミングアウト
名前も出したくないけど、前の出演者が「二丁魁さんは前に対バンしたことあるけど、女の子のファンが荒れ狂ってた」みたいなことを言ってて、心底がっかりした。対バンの後にツイート検索して、二丁魁のパフォーマンスよりも「女のヲタが暴れてて面白いw」みたいな感想があると、見るとこそこかよと腹立たしくなるのだけど、まさか共演のアイドルからステージ上でそのレベルのことを聞かされるとは思わなかった。
ムカつきながらライブが始まって、さっそく『耳をすませば』でおなカマもそれ以外も巻き込んで大盛り上がり。
でも耳すまはショートバージョンで、もしかしたらと思ったら『青春は何度でもやり直せるなんて嘘だ』から『ノスタルジスター』『今も尚』と、歌詞に込めた想いを丁寧に届ける楽曲でフロアの空気を塗り替える。
unSeaが主催なので楽しいだけのセトリにはならないだろうと思っていたけど、二丁魁を女ヲタが暴れてるだけのおもしろアイドルだと思ってる連中の思い込みをひっくり返すパフォーマンス。あれを見てまだ評価変わらないようならもういい。
そしてエゴの押し付けで終わらず、どんな客層でもきっちり楽しませて帰すのが二丁魁の良いところ。終盤は『まるもうけ』『GAY STAR』と初見でも振りコピできる楽しい曲から、ふたたび『三原色カタルシス』でぶち上がってまさしくカタルシス。モヤモヤしたもの全部が溶けて流れ出す、まさにカタルシスなライブだった。
これだよ、これがアイドルってもんだよ。
unSea
ワンマンライブを前に5人体制での完成度が上がってきているのが伝わってくる。パフォーマンスだけでなく、MCから伝わってくるメンバー同士の空気感も、以前はまなみのと3人という印象だったけど、グループとしての一体感が強くなっている気がする。
で、「それは僕を為さない」の曲フリで、まなみさんが「僕……それは僕を為さない」ってバイク川崎バイクみたいになってたり、みのりさんの締めの挨拶がグダグダになってたり、出演者の誰よりも初々しかったのが素敵。何年目になっても変わらないでいてほしい。
ギグタカハシの時もそうだったけど、やっぱりかちゃーしーの曲で、沖縄出身のメンバーが本当に楽しそうに踊っているのが素晴らしかった。こっちまで幸せになる。
終演後に全員集合して記念撮影するときに、ミキティーが「スパンコール、こっち」とか声かけてたのがなんか良かった。仲良くなってほしい。
あとunSeaのメンバーが告知中に横からミキティーになんかこちょこちょ話しかけられて、「うん」とかタメ口で返事してたのも微笑ましかった。ギグタカツアーとかで親交深めてるんだろうか。
良いグループとは積極的に交流してお互い刺激を受けてほしいし、よくわからんグループとはできるだけ関わらないでほしいものです。