内山結愛個展『マニック・アイドル・アーカイブ』、琴山しずく個展『コットリップ』
11月19日
内山結愛個展『マニック・アイドル・アーカイブ』@池ノ上・あ〜とすぺ〜すMASUO
琴山しずく個展『コットリップ』@清澄白河・Gallery Klyuch
9日連続ライブ鑑賞DAYSの締めくくりは、RAYの内山結愛さんの個展と、同じくRAYの琴山しずくさんの個展とクロージング弾き語りライブ。
内山結愛個展『マニック・アイドル・アーカイブ』
京王井の頭線・池ノ上駅からほど近いギャラリーが会場。ウッディーな外観のこぢんまりとしたスペースに、内山さんが書き残してきた音楽レビューや、蒐集してきたCDなどが所狭しと展示されている。
会場奥の小上がり的なスペースが部屋のようになっていて、内山さん本人が当たり前のようにそこに、居た。お隣に座ってチェキを撮らせていただいたのだけど、内山さんのお部屋にお邪魔しているような感覚で嬉しいやら恥ずかしいやら。
内山さんのお部屋を模したインスタレーションでもあり、内山さん自身が展示物の一部になっているような展示でもあった。どちらにせよ、内山結愛という人物を形作ってきた音楽を余すところなく蒐集し展示することは、内山さんの人生の一部を曝け出すことでもあるんだろう。とても有機的なインスタレーションだった。
会場を出て清澄白河へ。清澄庭園を散策してみようか、コーヒーでも飲んでみようかと思ったら、ちょうど到着したのが閉園時間のタイミングで、そもそもカフェイン苦手だった。
仕方なく会場周辺を意味もなくそぞろ歩いてみたけど、雰囲気の良い公園があったりで時間を持て余すことなく過ごせた。東京の東側、ふだん生活している場と異文化すぎて、もはや小旅行。また今度、もうすこし時間のあるときにゆっくり訪れたい。
琴山しずく個展『コットリップ』
ギャラリーというかカフェバーのような大変おしゃれな会場。弾き語りライブを行うスペースは新宿MARZの会場後方より天井が低く、腰を屈めながら移動して、小洒落た雰囲気にソワソワしながら開演を待つ。
程なくして登場した琴山しずくさんの解説によると、今回は自作ポエムの『コットクラブ』と楽曲を合わせて、コットクラブの世界の中を旅するようなライブになるとのこと。
言葉の通り、コットクラブの物語と歌詞がゆるやかに絡み合って、不思議なトリップに連れて行ってもらえた。
Rock Cafe Loftで初披露した時は地震アラートのせいで中断してしまった『脱皮計画』をはじめてフルで通して聴けた。歌詞の中に「トリップ」というフレーズが出てきて、個展のタイトルにかけてあるのかと感心したら、実際には「ドリブル」だった。早とちりで恥ずかしい。
終演後、2階のギャラリースペースで作品を鑑賞。3Dプリンタを使用した作品で、見る角度によって浮き上がって見えるイラストの没入感が面白い。デジタルなアートでありながら、やわらかくて暖かみを感じるかわいくも不思議な世界を堪能しました。
同じアイドルグループのメンバーが同時期にそれぞれ個展を開催するのだいぶ珍しいし、作品の方向性や展示方法も真逆でありながら、それぞれの個性や魅力に溢れたものだった。
ワンマン『RAY_Budd』の「各メンバーのアイドル活動の、その先の人生の目標をRAYのパフォーマンスに結晶させる、今後のRAYに向けた決意表明」というテーマが結実したものと言えるかもしれない。
おふたりの今後のソロ活動が引き続き楽しみだし、現体制から加入した3人にも何かの形で作品の展示や発表をする機会があるといいな。特に愛海さん。イラストや服飾作品、ロリータ落語など。期待しています。