02.14
今日は15時から歯医者の予約をとっていたから、なかなか時間を持てあました。9時に起床してから、いつもどおりランニング、朝ごはんをすますと10時。まだまだ時間がある。そう思ってNETFLIXで気になるドラマを見ていたら、あっという間に15時を迎えた。そこからぼくの一日がはじまった気がする。
舌の置き場所
歯医者で治療中にいつも思うことが二つある。まず一つ目は、治療椅子に座り、治療のために背もたれが倒されたとき、おそらくこの世で人間がみせることができる一番無防備な格好になることだ。この体勢になるたびに、ぼくはとても恥ずかしくなる。ただ、歯が痛くなる原因をつくったのもぼく自身だし、治療中は歯医者さんに対して「ほんとにごめんなさい。」と思っている。次に二つ目。治療中に舌を置く場所にいつも困っている。おそらく、歯を固定するために親指をつかって抑えてくれていると思うのだけれど、その時汚い話にはなるが、歯医者さんの親指の感触を舌で感じてしまうのだ。それをぼくの善意でよけようと舌を動かすともっともっと感触を感じてしまう。そのときに思うことももちろん、「ほんとにごめんなさい。」だ。この二つはおそらくこれからもずっとぼくの頭にありつづけるだろうなって思っている。最初からすっごく汚いお話になってしまった。「ほんとにごめんなさい。」
とんかつ
歯医者さんをでて、まず向かったのが駅前のデパ地下だ。デパ地下にやってきたのにはしっかりとした理由がある。というのも、朝起きてからずっとずっと「とんかつが食べたい。」と思っていたのだ。最近、とんかつを食べることもなかったから、たまたま今日という休日にぼくのなかのとんかつが爆発したってわけだ。だから、デパ地下についてお総菜コーナーを獲物をねらうジャッカルのように見て回った。けれど、どこにもとんかつがない。おそらく2、3周はしただろうか。(とんかつ以外に、あんバターサンド、和菓子、フランスパンに心奪われた。買わなかった。よくやったぞ。)3周目でやっととんかつを発見した。とんかつといえば、食べやすいようにカットしてあるとんかつを想像していたけれど、陳列してあるのはカットなしの一枚タイプだ。正直この時点ですごく迷っていた。というのもその隣にからあげが鎮座し、ぼくを見つめていたからだ。でも、今日はとんかつなんだ。ごめんな。そう思い、カウンターでぼくからの注文を待っていた店員さんに注文をお願いする。「からあげ、200gください。」「マイバックはお持ちですか?」「あ、持ってます。」
夕暮れの贅沢
すっかり今日のミッションをこなして帰宅すると、時刻は午後17時。ごはんにはすこしはやいけれど、ティータイムでゆっくりするには抜群の時間だ。でも、今日はこの時間から缶チューハイでもあけて、贅沢しよう!そう帰りのバスの中で決めていた。バスを降りて自宅まで駆け足で帰る。ダッシュで帰る社会人なんてそうそういないだろうから、なかなか滑稽だとは思う。でも、ぼくは自分自身に対して何事にも忠実でありたい。その欲求だけがぼくを突き動かす。ドアを開けてからは流れるように、うがい、手洗いを決め、来ていた服を部屋着に変更する。ここまで5分。次に電気ストーブをつけて部屋を軽く温めはじめる。そして、冷蔵庫から缶チューハイを駆け足で取りに行き、いつもの定位置のざぶとんの上に正座し、祝杯をあげる!!そうやってぼくの一日は終わっていった。