【握髪吐哺】を考える

【握髪吐哺】あくはつとほ

 有能な人材や学識経験者を喜んで迎え、その意見を求めるのに熱心なこと。
(豊富な用例でよくわかる 四字熟語辞典 改訂第3版より引用)

 こんにちは、異羽です。
 ようやく悪ループから抜け出したと思ったらなんですかこの四字熟語。どうしてそうなるのか意味がわからない。

 曰く「握髪」とは「洗いかけの髪を握って洗うのをやめること」、「吐哺」とは「食べかけたものを吐くこと」とのこと。

 ......???

 いやわからん。
 そうなっちゃうほどやべー人に師事する、みたいなことかと思えば別に違うっぽい。そんなことになるレベルで熱を上げて話を聞かねばならぬと思ってしまうことっぽい。
 さま前者と後者、何が違うんでしょう。

 まず洗いかけの髪を握るってのが実感ないのよな。シャンプーモハモハで人前に出ます?
 そして食べかけのものを吐くのもようわからんのよ。咀嚼を辞める=熱烈な歓迎の式って成り立つ?

 まぁこれ故事らしいし当時にシャンプーはないにしても、不思議ですわね。
 畏まった身になる暇もないほど熱心さが先走る、そんな経験あんまないのでね......。

 今や「推しに会うならビシッとキメる」の時代ですよ。例えばフェスで目当てのバンドを観るって時にグチャグチャのフランクフルト身に散りばめて参戦はしないじゃないですか。

 考えれば考えるほどわからん。すごい。
 故事成語って時折とんでもないシチュエーション吐き出しますよね。臥薪嘗胆とかもそうですよ。復讐心一つでそんなやべー状況に自分を持ってく人、今時居ないですし。

 今時居ないような心情を持った人を覗くためのものなのかもしれません。と納得せねば。
 数百年後、推しに会う心構えが故事成語となって「ヤベー」って言われるかもしれないし。

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