プチ家出とその代償。

冷えたチキンライスを温め直して食べる朝、贅沢だなぁ。

ここ最近はyoutubeでお気に入りのチャンネルの動画を観るかネットサーフィンをするか本読むかの三択生活を送っている。

この一年であったことといえば、まず今年の1月に部屋を借りたことだろう。同居人もいる。

外で遊ぶのって何かとお金かかるよねー、どうせ頻繁に遊ぶし部屋借りた方が安く済むんじゃない?ってことで。結果的にその部屋は何度も使っているけど、バイトなどの収入が無くなって維持費に苦しめられてるのでそろそろ手放そうかと考えている。

部屋を借りて2ヶ月ほどでコロナ第一波が訪れて、3週間ほどそこで一人で過ごしていた。私も同居人もメインは実家暮らしで考えていたけど、その頃私は家族からバイ菌のように扱われて、ついにカチンときて初プチ家出をした。

バイトのシフトは18時から数時間だけだったのだが、部屋を借りて1週間経った頃にそのバイトも辞めることになり、雀の涙のような手持ち金で細々と暮らしていくこととなった。

いつもはスーパーや駅ナカの安い惣菜を買ったり、たまにお気に入りのカフェでランチを浮かせたりしていたものの、ご飯を安く済ませるのに意外と苦しめられた。週1ペースでご飯を買ってきてくれる同居人が神に見えた。まぁ2日で食べ切っちゃうんだけどね。

Wifi環境がまだ整っていなかったのもあって、スマホはほとんど使わなかった。当時アマゾンプライム会員だった私は、駅のWifiでいくつか動画をダウンロードし、暇な時はその映画やアニメなどを観て、満足したら好きなように寝ていた。

いつもは昼夜逆転している私だが、その時は遅くとも2時には就寝し、昼の10時くらいに起きるようになっていた。まともだ。

そして温泉好きの私は近所の銭湯を発掘し、数回ほど足を運んだ。お湯を気にせずどっぷり広いお風呂に浸かれるのは幸せだった。実は銭湯に行くのも初めてで、1日目はシャンプーやリンスなしだったり、蛇口からお湯を出すのに水と熱湯の調節がいることやラムネ瓶の開け方も何一つ知らずアクシデントだらけだったが、そこの銭湯の番頭さんが親切に目の前で開けて教えてくれたおかげでラムネを美味しく頂けた。

当時、私は「サ道」という番組にハマっていた。サウナ初心者の主人公が隣の男から見よう見まねでサウナの流儀のようなものを身体で学ぶところからストーリーは始まる。あるとき姿を消した師匠を巡って、主人公はどんどんサウナの世界にハマっていく。仲良くなった常連客と和気あいあいと交わされる世間話や温泉でのお食事処グルメといった文化も見どころの一つだ。是非機会があれば観てほしい。

そんな「サ道」を見進めるうちに私自身もサウナの魅力に気づかされて近所の銭湯がお気に入りになりつつあったところで、同世代の人間がコロナ蔓延のきっかけになっているという話題を耳にするようになり、銭湯へは通わなくなった。

住み着いて3週目くらいに寂しくなり、友人を招くことにした。早朝からの短期バイトでそこから職場へのアクセスが良いらしいので快諾してくれた。昼はマクド。夜は昼に作り置きしておいたキノコとジャガイモの野菜炒めを食べて、じゃあおやすみ~と寝ることにした。

……はずなのだが、目が覚めると胸がムカムカし、すぐに吐いた。吐き続けた。なんとか力を振り絞って汚れた床を拭くも、また自分の吐いたもので汚れてしまう。友人の荷物まで汚れてしまった。本当に申し訳ない。

深夜に寝ている友人を起こし、救急車を呼んでもらって何やかんやあって、医者からは「感染性胃腸炎」だと診断された。何とかベッドから立ち上がるもすぐ吐いてしまい、到底歩ける状態になかったため、家族に連絡してプチ家出は終焉を迎えたのだった。その後も数日体調を崩しており後始末もロクに出来る状態ではなく、友人や同居人に掃除や消毒などを任せてしまうこととなり、多大な迷惑をかけてしまった。

原因は今でも不明だけど、キノコとジャガイモの野菜炒めの火の通りがあまり良くなかったのかなと考えている。火はきちんと通そうね、という学びは得たが、代償がでかかった。

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