イワシンの殿堂解除がなぜ駄目なのかについて
はじめまして、コイル@DMPです。
早速ですが、8/4の殿堂発表を楽しみにしていますか?
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サガの殿堂を望む人、思い出のカードの解除を望む人、新環境に期待する人などいると思いますが
今回はその中でもXなどで話題になっていることがある、一なる部隊イワシンの殿堂解除について考えていきたいと思います。
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イワシンの歴史
まずはイワシンの歴史について解説したいと思います。
イワシンが登場したのはDMRP-03「デュエルマスターズ 第3弾 気分J・O・E×2メラ冒険 !!」です
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このパックには他にもシャコガイルやゲイルヴェスパーなどが収録されていました。
①イワシンの登場理由
イワシンが登場したのは、当時のムートピアの戦略として、手札を捨てるというのが重要であったため、それを促進するカードというのが開発部の思惑であったのだと思います。
例として構築済みデッキに収録された微笑む巫女パルルを挙げます。
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フレテキや手札を捨てることでパンプアップする能力を見ても分かる通り、手札を捨てることが重要な戦略であるため、それを促進するイワシンが誕生しました。
では、実際の環境ではどう使われたか見ていきましょう。
②登場直後のイワシン
環境で一番最初に使われたのはやはり墓地ソースでした。リストはこんな感じ
当時の最新カードであるイワシンと爆撃男の2枚を積んだ型です。
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この時はプラチナワルスラSが中心で組まれた墓地ソースでビートダウンをしながら墓地肥やしするデュエプレのような墓地ソースとなっています。
その中にイワシンを組み込むことで以前とは異なるレベルの墓地肥やしが可能になったことと、爆撃男を組み込むことでメタ焼きや一番隊のようなシステムクリーチャーを焼くことができるようになりました。この2つに共通するのは墓地にさえ落ちればノーコストで使えること。墓地を肥やす動きさえしていれば、おまけ感覚でパワー低下や追加の手札交換が可能という手軽さをもっていることこそがこの2つのカードの強みです。ゆえに墓地ソースが環境に進出することになりました。これが最初の活躍です。
③ミッツァイルマスターズ
続いての活躍は核弾頭飛び交う超天編、GRが専横を敷いていた際にとあるカードの登場により、イワシンもミッツァイルに搭載されることになります。そのカードこそが、“魔神轟怒”万軍投です。
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手札を捨てることによってコスト軽減される能力を持つ“魔神轟怒”万軍投にノーコストで手札交換ができるイワシンが採用されるのは当然であると言えます。
リストはこんな感じ、
手札交換に加え、ミッツァイルの生贄やジョー星のタップ要員としても使えるGRクリーチャーの残る*/零幻ルタチノ/*を採用した型となっています。
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これによってただでさえ高い3キル率やデッキの安定感を上げる要因にもイワシンはなっています。
ただ、イワシンはジョーカーズではないのでザババンジョーカーズ使用時には手札総数が減ることや、メラメラジョーカーズで捨てられないこともあってか、採用率は比較的低めでした。
しかし、ノーコストで安定感を上げられることが
他のデッキにおいても重要となっていきます。
④零龍ギャスカ
超天編終盤にてイワシンはさらなる活躍をみせます、それこそが最速2キルという圧倒的な速さをもつデッキ、零龍ギャスカです。
リストはこんな感じ、
ギャスカやラピスラズリで手札を捨て、手札の儀を達成し、儀によって出てきたGRクリーチャーとギャスカやラピスラズリをジエンデザークやドレッド・ブラッドによって破壊し、破壊の儀を達成、ノーコストで復活するザロストやビックリーノで復活の儀を達成、そして墓地の儀を達成するために、ノーコストで墓地を肥やすことのできるイワシンが採用されました。
初手での色事故の可能性のあるイワシンが採用されたのは墓地肥やしそのものに安定感を与えるためであるとも考えられます。ただ、ノーコストで使えるので基本黒単のデッキに採用されるという驚くべき現象が起きています。しかしこのデッキは耐性持ちゼロコストワールドブレイカーが出るとはいえビートデッキ、イワシンの真価はコンボデッキにこそあるのです。なおこのデッキはギャスカの殿堂入りまで暴れ続けました。ここからはイワシンの採用されたコンボデッキを見ていきましょう。
⑤オカルトアンダケイン
続いてイワシンが採用されたコンボデッキはとあるデュエチューバーが愛用したことでも知られるコンボデッキ、オカルトアンダケインです。
このデッキは十王編にて登場し、王来編まで暴れ回りました。
ゼロコストで召喚できるザロストやクロスファイア、ルーターのアツトなどを並べ、アンダケインでフシギバースしながら能力でラビリピトを蘇生、バトルゾーンに3体(うちアンダケイン一体以上)とラビリピトが並んだところにフォーエバーオカルトを3体のクリーチャーを破壊し蘇生することで全ハンデスが可能になるという恐ろしいデッキ、さらにフォーエバーオカルトをフシギバース元にしてアンダケインを召喚、能力でドルマークスやフォールクロウラーを出すことでランデスが可能というアンフェアデッキそのものでした。
そのデッキでのイワシンの役割は青単色マナ兼墓地肥やしの加速というもの、イワシンによる追加の墓地肥やしがこのデッキの速度を上げています。さらにイワシンをバトルゾーンに出し、それをダースシスKの能力で砕くことで擬似アツトに変化するなど八面六臂の活躍をしていました。
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青マナとして見てもこのデッキで唯一の青単色マナなので2ターン目アツトを決めるのに非常に重要になっています。この時点でもイワシンは殿堂候補に相応しい強さとなっていますがこれ以降もさらなる墓地利用デッキに採用されていきます。
⑥シヴァンリンネ
次にイワシンが採用されたデッキはアンフェアデッキではなくワンショットのビートデッキである青黒シヴァンリンネです。
リストはこんな感じ、
ブラタイやエマタイのような手札を切らさない墓地肥やしのできるカードやハンデスされても墓地回収のできる終焉の開闢などを採用して墓地を肥やし、コストが1〜2になった龍頭星雲人を召喚、それを種にシヴァンリンネをフシギバースで出し、
シヴァンリンネをブラッディでフシギバースによってバトルゾーンから離すことで4以下のクリーチャーを全て蘇生。そして鬼ヶ邪王ジャオウガ・ゼロの能力でSAを与え、シャッフでトリガー封じをしながらワンショットというデッキになっています。最速4キルで再現性が高いのも魅力です。
ちなみにダースシスKの役割は3枚目のブラッディです。
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他には鬼札アバクと鬼札王国がいる
このデッキにおけるイワシンの役割は星雲人の早出しと打点です。このデッキのキモは星雲人をいかに早く出せるかという点です、その点でノーコストで上振れた時の墓地肥やし力が高く、手札を切らさず墓地肥やしのできるイワシンはかなり強いカードになっています。
この星雲人の早出しの動きが後に重要になっていきます。
⑦DOOMドラゲリオン
続いてのデッキはゴッドオブアビスにて登場した
DOOMドラゲリオンです。
リストはこんな感じ、
ナウオアネバーの効果でエンドオブザワールドを召喚、登場時効果で山札を3枚まで削ります。
そしてイワシンの効果で山札を残り一枚まで削り、1コスト払いDOOMドラゲリオンを召喚、メテオバーンを使いシャコガイルを蘇生し、DOOMドラゲリオンの進化元になっているイワシンを墓地に送ることで最後の一枚を引きEXウィンできるというデッキです。
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このデッキでのイワシンの役割はフィニッシャーです。山札を調整し、メテオバーンで最後の一枚を引く係になります。今までノーコストのルーターという役割を担ってきたイワシンが殴らないフィニッシュを決められるようになりました。
しかし、殴らないフィニッシュというのは度が過ぎればヘイトを貯める要因になります。
⑧サガループ
イワシンが殿堂する直前に組まれたデッキこそが
イワシンの直接の殿堂の原因といわれている
サガループです。
最強位時点でのリストはこんな感じ、
エマージェンシータイフーンなどのルーターから
次のターンのサガに繋げ、サガを召喚墓地にサガが1枚あればそのままループし、山札が残り一枚になればチャージャーやコンチェルトを唱え、
黒マナを作り出し、DOOMを召喚そしてアナカラーDOOMと同じ動きをしてフィニッシュという、
現在でも環境を蹂躙しているデッキの初期バージョンのひとつです。
もしメタを立てられたとしてもイワシンを絡めた青黒シヴァンリンネのような墓地肥やしを行うことでオブザや星雲人を立ててビートしていくことも可能です。
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このデッキにおけるイワシンの役割はアナカラーDOOMと同じフィニッシュ要因と墓地ソースやオカルトアンダケインと同様のルーター、そしてシヴァンリンネと同様の星雲人やオブザを呼び出す役割、さらにサガやイザナギを引き込むための手札調整と多彩です。しかも上記のデッキと同様ノーコストで行うのでサガという3ターンループが現実的なデッキの速度を上げる要因にもなっています。
殿堂入り
サガループでの活躍によってイワシンは2023年3月20日に殿堂入りすることになりました。
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イワシンの解除
では、サガが殿堂入りした場合、イワシンを解除しても良いかと聞かれると答えはNOになります。
というのも上記で語った通り、イワシンの存在が
デッキの速さを上げること、龍頭星雲人やオブザに最速で到達でき、メタが意味をなさなくなること、アンフェアデッキの強さとキルターンを引き上げることになるからです。さらに墓地を利用することのできるデッキの数が年々増えており、イワシンの強さがこれまで以上に上がることが予想されます。だからこそイワシンの解除は現状ではあり得ないのです。
最後に稚拙な文章ですが、見ていただきありがとうございました。