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聞く耳を持つ
ミントフラッグ代表の片山です。
今から28年くらい前、私が就職前の大学生の頃、何気なく父親にこんな事を言われました。
父「お前は、耳が小さい。
耳が小さいから、人の話が入ってこない。
そのせいで性格が頑固だ。
社会人になるにあたって、もっと人の話に耳を傾けなさい。」
片山「はぁ? 耳が小さい?
そんな訳ないでしょ!!」
そう思って、速攻で鏡を見ながら定規をあてたら、今まで考えたこともなかったのですが、実際に耳が小さかったのです・・・。
身長は180cmあるのですが、改めて耳のサイズを測ってみたら最長部の長さは6.5cmでした。
ChatGPTによると日本人の耳の大きさの平均は以下のとおりだそうです。
男性:約 6.3 cm(63 mm)
女性:約 5.9 cm(59 mm)
年代別に多少の差はありますが、日本人全体の成人男女の平均身長は男性が約170cm、女性が約158cmというのが大まかな目安ですから、片山は身長に対して耳が小さいという父の感想は、間違ってはいなそうです。
そうか・・・
耳が小さいから人の話が聞けないのかぁ・・・
なぜか当時の片山は、その父親の何気ない一言が心に刺さりました。
よし!
なるべく人の話を聞くことを心がけよう!
なぜなら俺は耳が小さいから!
なんとなく、そう思うように自然となっていました。
時はながれて・・・
2012年の頃。今から12年前ですから40歳手前のころ。
うつ病などの治療を行うための認知行動療法(CBT)というものに出会います。
当時、国立精神・神経医療研究センターで認知行動療法の普及のために作られた認知行動療法センター長の堀越勝先生や、精神科医の蟹江絢子先生に出会えたのもその頃です。
認知行動療法(CBT)とは・・・
認知(物事の受け取り方や考え方)と行動に働きかけてストレスや不安を軽減させる心理療法です。この治療法は、うつ病をはじめとした心の病に対して実施され、患者の思考パターンや行動を変えることで精神的な症状の改善を目指します。
CBTの基本的な考え方は、出来事そのものではなく、その出来事に対する自分の認知や行動が気分を決定するという点です。治療では、ストレスや問題に対する非適応的な考え方や行動を特定し、より現実的でバランスの取れた考え方や対処法を学びます。
認知行動療法の特徴:科学的根拠に基づいた効果が報告されている
うつ病、不安障害、パニック障害、強迫性障害など、様々な精神疾患に適用可能
2010年4月から日本で保険診療として認可されている
精神疾患の治療だけでなく、日常のストレス管理やメンタルトレーニングにも活用される
CBTは、患者が健康な状態のときに用いる常識的な方法や技能を再学習することを重視し、認知のパターンを修正することで不快な感情の改善と問題解決を図ります。この治療法は、単に否定的思考を肯定的思考に変えることではなく、状況を多角的に見る能力を養い、より適応的な思考と行動を身につけることを目指します。
その後、私は、国内初めてのうつ病等の治療アプリの開発や、うつ病等の予防アプリの開発に携わる事になるわけですが、この時、CBTや堀越先生や蟹江先生と出会ったことが、人生の大きな転機となりました。
国内トップの研究者・ドクターである両氏から教えていただいたのは、認知行動療法によって人の不安を和らげたり、意欲を高めたりする心理カウンセラーという職種にとって『傾聴スキル』が非常に大切だということです。
病に苦しむ人達を救うには、患者の話を『上手に聞くスキル』=『傾聴スキル』をトレーニングして磨く必要があるとの事。
人間は「自分の話を上手に聞いてくれる人の言うことは聞く」ということです。
「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」というフレーズに通じるこの文言。お分かりになりますでしょうか?
言われてみれば当たり前の話ではあります。
が、改めて教えられると目からウロコな衝撃が走りました。
そうか!
人に自分の話を聞いてほしかったら・・・
自分が話すんじゃなくて、まずは相手の話を聞くことが大切なんだ!
という事が目からウロコでした。
そして、改めて決意します。
よし!
やっぱり、なるべく人の話を聞くことを心がけよう!
なぜなら俺は耳が小さいから!
その後、時は流れ・・・2025年現在。
子どもは大きくなり思春期となりました。
以前は素直に親の言う事を聞いていた息子は、なかなか言うことを聞かなくなります。
なんなら話しかけても、返事すらしない時もあります。
息子は、もうすぐ期末テストも始まるというのに、ずっとTVやスマホをいじって何一つ計画的な行動を取ろうとしません。
説教の一つでもかましたくなるのが親の心情ですが、その時、『傾聴スキル』を思い出します。
そうだそうだ。
自分が言いたいことを言う前に、息子の話を聞いてやらねば!
片山「今度の期末テストはいつからなの?」
息子「来週かな。なんで保健体育とか美術家庭の勉強しなきゃいけないのか・・・めんどくせー・・・。」
片山「あぁ〜 たしかにあんまり興味が湧かないのに勉強するのは気が乗らないねぇ・・・ お父さんも中学校の時はテスト勉強が嫌いだったなぁ」
息子「だよね・・・ 将来何の役に立つの? 意味なくね?」
片山「意味があるか無いかはわからんけど、学校で学ばない限りは多分自分ですすんで出会う情報ではないだろうね。そう考えたら、自分が興味ある事ばかりを見てたら視野が狭くなるかもしれないね。」
息子「・・・・・・。」
片山「ま、何の役に立つかは将来にならないと分からないから、なるべくいろんな事に興味のアンテナを張っておくのが良いと思うよ。お父さんはそのアンテナが鈍かったことをめっちゃ後悔してる。息子くんには、そうなって欲しくないかな。」
息子「・・・・・・とりあえずちょっとはテスト勉強してみるよ」
こんな感じで
「勉強しなさい!」とは言わないで、息子くんは一応期末テストへ向けて少しは勉強する意欲を持てたようです。
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実は、この『傾聴スキル』を教えてくださった精神科医の蟹江先生と、ミントフラッグが運営するオンライン英会話スクール『マグナメソッド』の人気コーチ持田先生によるオンライントークセッションを3/11の夜20時から行います。
新学期を目前に控えた3月。
子どもの英語教育どうしよう・・・となんとなく気にされている保護者の方も多いと思います。
英語は、早めから始めたほうが確実に良いですが、何から始めたら良いか分らないし、なんとなく先送りにしがちです。
もしくは、逆に保護者が熱心になりすぎて、肝心の子どもが英語嫌いになってしまうケースも頻繁に見受けます。
2児の母でもあり、子どもと保護者の関わり方の専門家でもある精神科医の蟹江先生と、マグナメソッドでも人気の持田コーチによるトークセッションで、少しでも保護者の皆さんの悩み相談や、お役に立てることがあればと思って企画した、弊社初の試みとなります。
きっと、『傾聴スキル』にも通じる色んなヒントを手に入れる事ができると思います。ぜひぜひご参加ください。無料です。
お申し込みはコチラ!
耳が小さい片山も、オンラインに同席させていただいて、みなさんと一緒に勉強させて頂きたいと思います。
しかし・・・
改めて自分の写真を見ると、確かに耳が小さいですね・・・