『残酷な世界で生き延びるたった一つの方法』/橘玲

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言語的知能:小説家
論理数学的知能:コンサル、研究者
音楽的知能:音楽家
身体運動的知能:運動選手、技術者
空間的知能:パイロット、建築家
博物的知能:博物学者
対人的知能:教師、セールスマン、俳優、宗教家
内省的知能:自分自身を理解し、自分の生活を効果的に統率する能力
実存的知能:宗教家、芸術家

人にはそれぞれ上記のような個性があるらしいが、今の時代的には論理数学的知能に秀でいれば沢山の高収入な食い扶持があり稼げるけど、音楽的知能が少し優れているくらいではせいぜい上野界隈で開かれるカラオケ大会で良い成績を残せる程度。生きるには決して平等な世の中ではない。

また遺伝的にどうしようもない特性や能力差もある。
だから自己啓発なんてしても大して意味ない。
こんな「残酷な世界」でどう生きるんだ?

「好きなことを仕事にして、ショートヘッド(ニッチな分野のトップ)になれ!」

「好きなことを仕事にする」

もう鉄板すぎる考え方で、ネット界でもありとあらゆる著名人がこのことを主張していますね。
そだねー。

正直な話、この考え方も個人的には少し疑問で、もっというと私が兼ねてから尊敬している高城剛さんも「好きなことを仕事にできるほど世の中甘くない」と述べています。正直、皆んなが好きなことをやったら、「誰もが好きではないけど、やらなくてはいけない仕事」が回らなくなりますし、わかりやすいところで「音楽が好きでトップDJになりたい」だけど実際にアヴィーチになれるのはほんのわずかやん・・・。ってことです。

どちらかというと、仕事と好きなことを切り離し、好きなことを見つけ、仕事にならなくても、それを継続する。それが唯一、生きていくのがしんどくならなくて済む方法ではないかと思うのです。勿論、その結果それが仕事に繋がればベストかもしれませんが。

もう一度言いたい。

「フリーランスで食う/医者や金融プロになって食う/高収入職で食べていく」
そのために画一的な能力開発を行う・・・。

ではなくて、何よりも「自分を知り」「そこで見つけた自分の好きなことを、誰になんと言われても、仕事になろうがならまいが追求し続ける」ことが大事なんだ。

それが唯一の真実であり、本書で語れる、理論的な説明や引用文献はそのレトリックにすぎません。
遺伝的な能力とか、社会的な背景とかはどうでも良いのです。これらはあまり気にしすぎていてもやる気が失せてしまい楽しくありません。

「好きなことをやり続ける」

それだけが唯一の真実です。
人生で注力すべきことは
「好きなことを見つける」
「それに注力する」

それだけです。

なんてシンプルなんだ!!!

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