女友達が結婚する
社会人になってから、年2、3回のペースでゆるっと会ってる友達のグループがいる。関係性は中高の同級生の女子2人だ。
彼女たちとは、別に学生時代からよく遊んでいたとかそういうことはまったくなくて、ただクラスの中心になるようなメンバーではない、すみっこで自分たちだけの世界観で笑ってるようなところに、お互い親近感を感じていた関係性。体育祭で、クラスの中心メンバーはダンスに参加する中、団旗作り班で一緒になったのが、1番の思い出。
一切連絡をとりあわなかった大学4年間を経て、就職を控えた大学4年の終わり、突然ご飯に誘われたときも、会った瞬間からなんの違和感もなかった。僕が社会人1年目で、仕事でメンタル病んで人と会いたくなかったときも、彼女たちなら会いたいと思える、ゆるっとした空気感や関係性は、何気にここ数年の自分の中で、大切なものとなっていた。
そんな友達のひとりが、ついに結婚することになったそうだ。わりと自由人というか、比較的軽いノリで恋愛を楽しんでいる印象だった彼女が、街コンで出会った年上の男と付き合っているという話は聞いていた。しかし、結婚を前提のお付き合いとして考えてるのかと聞いたときに、なんとも曖昧にお茶を濁していた彼女が、その男性とゴールインしたことは、いささか意外でもあった。
自分の身近な、今でも関係性のある友達の中で、初めて結婚する。なるほど、これが巷によく聞く寂しい感情なのか。たぶん、男友達が結婚するときのそれとは、また違うんだろう。女友達の方が、より疎遠になっていく気がする。
もともとは、小学校時代からの親友だった彼女たち2人の関係に、自分がゲストとして混ぜてもらっているような間柄だ。それぞれと、サシで会うほどの仲ではない。だからこそ、なんとなくこの関係性の未来が見えたことに、すごく寂しくなった。
今日も、ご飯に行って、まだ解散したくなくてカフェにいってしょーもないやりとりや冗談を思い出話を交えてして、本当に楽しかった。結婚しても、ずっと仲良くしてね!って言うのも変な関係性だ。ただ、この居心地のいい関係が、なんとかしていけるとこまで延長できないか、半分諦めつつ、望みも捨てきれない夜だった。