「楽しいの、だめなんだけどなぁ。」
この台詞を聞いて、今期は「日曜の夜ぐらいは…」を継続して観ようと思った。
前クールでハマった「ブラッシュアップライフ」も女性の友情ドラマだったけど、今作は少しテイストが違う。かなり痛いし、リアル。日曜の夜に観るのには、あまりにも切実すぎて、ちょっとキツいくらいかも。
メインキャラクターの3人は、あまりやりがいのない日々生活していくために仕事をしている人たち。特に、主人公のサチは、車いす生活の母親との生活のために、朝から晩までファミレスでのアルバイトに勤しむ日々。こういう設定だとよく描かれがちな、健気な孝行娘って感じではなく、いろんな感情をシャットアウトして、痛みを感じないように日常をやり過ごしている感じが、リアルすぎて結構胸に来るものがある。そんなサチが、他の登場人物2人と出会ったとあるラジオ番組のバスツアーで、つい楽しくなってしまい、放った言葉がこれ。
「楽しいの、だめなんだけどなぁ。楽しいことあるときついから。きついの耐えられなくなるから。」
すごく分かるなぁと思って。僕は日々、先の楽しみ(主に友達と会ったり出かけたり)を目標に生きているんだけど、その楽しみが終わった瞬間のどうしようもない寂しさ、虚しさ、耐えきれなさがすごいある。なんなら、ちょっと死にたくなる。なんとなく、ぬるっとした休日を過ごした方が、心に負荷が少ない。楽しいって、ストレスなのかも。
そんなサチは、2日間のバスツアーを終え、仲良くなった2人との連絡先の交換を断る。交換したものの、だんだんと連絡取り合わなくなるのがキツいから。なかなかドラマで描かれることのなかった心情だけど、自分だけじゃなくて、分かるって人すごいいると思う。こんな、なかなか救いのない孤独感を描いた1話だったけど、たぶんなんかしらの答えや救いを求めて、サチが何か手にできるのを信じて、このドラマを観てしまうと思う。楽しいのがダメで、つらくなる。そんな心情に寄り添ってくれるようなドラマなので、是非一緒にリアルタイムで追ってみませんか。