【デジタル円と暗号資産】
2024年には新紙幣発行が決められている中、気になるニュースが出てきました。
「デジタル円」日本での発行の可能性など 有識者会議で検討へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230329/k10014023741000.html
今回はこの「デジタル円」についてお話しします。
【記事の概要】
記事の内容を簡単にまとめると
「いま流通している紙幣や硬貨と同じように使える『電子的なお金(デジタル円)』について、日本も検討し始めた」
ということです。
紙幣や硬貨をデジタルに変えることでスマートフォンなどでやり取りすることが想定されていることから、将来発行されれば
「人々の生活や経済活動を大きく変える可能性がある」
という話なのです。
【お金の歴史】
「え、でも紙幣や硬貨がなくなったらヤバくない?😨」と思われる方もいるかも知れません。
しかし『お金の歴史』を振り返ればそこまで不安になる必要もないことがわかります。
お金は
・物同士の直接交換🐟↔︎🍖
・共通する「モノ」による交換(石や貝など)🪨🐚
・手形(誰それにいくら貸した、借りたの記録)による交換🎫
・金による交換(金本位制)🟨
・中央銀行が通貨の発行量を調節するしくみ(管理通貨制度)🏦
・デジタルマネー
というように、時代の流れとともにカタチを変えてきました。
これらに共通するものは「交換するモノに対する『信用』」です。
たとえば今のお金も
「皆が100円の価値がある」と思うから「100円の価値があるモノ」と交換できる
訳です。
実際10円の価値しかないと皆から思われているモノを100円で売ることはできない(買いたいと思わない)のです。
なので、デジタル円も日本が「今の紙幣や硬貨と同じ価値がある」と信用を担保することで問題なく使用できる、と予想されます😊
【暗号資産の説明】
暗号資産(仮想通貨)とは、
財産的価値を有し、銀行などの第三者を介さずにインターネット上で取引できる『データ資産』
のこと。
「ビットコイン」や「イーサリアム」などが代表的な暗号資産に挙げられ、販売所や取引所などの事業者から入手または換金が可能です。
【ブロックチェーンについて】
暗号資産はブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳によって支えられています。
「ブロックチェーン…? ブンサンガタ……ダイチョウ😵💫」
と聞き慣れない単語ばかりですので、一つひとつお話ししていきます😊
ブロックチェーンとは、情報を記録するデータベース技術の一種で、ブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、それを鎖(チェーン)のように連結してデータを保管する技術を指します。
「⛓️」の輪っか部分が情報の詰まったブロック、それをつなぐ線部分がデータ保管システム、というイメージです。
「このブロックチェーンで取り扱う情報を皆で管理して不正ができないようにしよう」
という発想のもと、
「同じデータを複数の場所に分散して管理する」
ため、ブロックチェーンのことを『分散型台帳』とも呼ぶのです。
【デジタル円と暗号資産の違い】
デジタル円は日本銀行のような『中央銀行』によって価値が担保されています。
一方暗号資産は同じデータを複数の場所に分散して管理する『分散型台帳』によって価値を保っています。
この違いは「担保先」であり、これまで権力者が握っていた『お金を扱う権利』を権力者以外が持てるようになったのが暗号資産なのです😳
例えばビットコインやイーサリアムという暗号資産(仮想通貨)は、先日のシリコンバレーバンクの経営破綻のような金融危機の際には「お金の移しどころ」として機能しました。
ドルや円と違い、暗号資産には国境がなく『暗号資産の価値』を信じる世界中の人々によって支えられているものですから、「何かあった時の資金移動先」に選ばれやすいのです。
こうなると『自国の通貨』が暗号資産に移し替えられて「国の力」が弱まる恐れが出てきます。
その為か、日本では仮想通貨にかかる税が『雑所得』となり、累進課税制度に基づき、給与所得などほかの所得と合算した額に応じて税率が決まります😨
所得税なら最大で45%、住民税の10%と合わせて約55%の税金を納めることになりかねない訳です💸
『お金のデジタル化』が世界的なトレンドである以上、日本としても取り入れざるを得ません。
しかし暗号資産では国(中央銀行)が管理下に置けないため、中央銀行主導のデジタル通貨を用意する必要が出てきた、と見ることができます。
【まとめ】
暗号資産を利用できるインターネット上の場所(仮想空間上の世界、ワールド)は無数に出来上がっており、今なお各社果敢に参入しているのが現状です。
暗号資産とは「新しい国作り」でもあり、Facebook(現:メタ・プラットフォームズ)のマーク・ザッカーバーグが『リブラ』という暗号資産を作ろうとしたけれど、様々な事情によって断念したのは有名な話です。
既存の国家と「新しい国作り」に勤しむ企業との力比べの勝敗を握るのは一人ひとりの人間です。
管理され自由はないけど安心な暮らしが良いのか、厳しいけれど自分の世界を自分で作るのが良いのか。
同じ『デジタル』社会でも、生き方には大きな違いがあるのです👨🏻🏫