
『圕の大魔術師』シオ=フミスに学ぶ自分の物語の転がし方【考察記事】
マンガ好きの中で特に今話題となっているビブリオファンタジー作品『圕の大魔術師』。毎回様々な気づきを与えてくれる本作。今回もマンガアプリ『アル』ライター仲間であり『圕の大魔術師』をもっと楽しむ記事マガジン、通称「タコマガ」の編集長である旅するタコさんのライフワークマガジンへの寄稿記事です。
本記事が「タコマガ」2記事目の寄稿記事なのですが、前回執筆した記事がコチラ。
『圕の大魔術師』の主人公であるホピ族とヒューロン族の混血の少年シオ=フミス。彼の結婚相手を予想とするというどの角度から考察しているんだという謎考察記事でした。
この「タコマガ」考察記事内では錚々たるメンバーが深みがエグい鬼考察を重ねていらっしゃるので、これは同じ土俵では決して戦ってはいけないと本能が語りかけてくるのですが、第2回考察記事となる本記事では、持てる限りの自分の全力で自分なりに感じるままにガチで書かせて頂こうと思います。創作は自由だ!
と、いうことで本記事では考察とは若干ズレてしまうかもなのですが、主人公であるシオ=フミス君に学ぶ自分の物語の転がし方について特集していきます。
※例によってコマ画像を含む多少のネタバレを含みますのでご理解ご了承の上先へお進みください。
①人生観を変えるほどの出会い
1巻冒頭で描かれているシオ君は混血であることもあり、村の人間から耳長と揶揄され、虐げられていました。
そんな当時のシオ君と偶然の出会いを果たし、後の人生に大いなる影響を与えたのがセドナ・ブルゥです。
当時のシオ君の目には、颯爽と現れたセドナの存在が、さながら物語の主人公のように見えたことでしょう。
真っ直ぐに自分の物語を迷うことなく突き進むセドナの言動に、幼きシオ君の心は大きく揺れ動いてゆくのです。
そしてセドナへの憧れから司書(カフナ)になりたいという明確な想いを抱くのです。
まだ自分自身が主人公になるという考えには及んでおらず、自分の手を引っ張って、このつまらない自分の物語から引っ張ってくれるヒーローの存在を待つシオ君。
周囲と異なる外見が原因で辛い思いをしてきたシオ君に、セドナがかける言葉の一つ一つが、シオ君の価値観を変えるだけの力を持ちます。
よって、自分の物語を転がす1歩目は、指針となり得る人との出会いと言えそうです。
セドナと交わす会話の中で、シオ君は、物語の主人公はいつの日か目の前に現れてくれる訳ではなく、自分自身がなるしかないのだということを体感として学んでいたように感じます。
その後、シオ君の取る行動は明らかに変化していきます。
「耳長」というあだ名ではなく「シオ=フミス」という名前があるんだと大の大人に向かって反論するようなことも、セドナとの出会いがなければなかったかもしれません。シオ君の中で物語の主人公が他の誰かではなく自分になった瞬間が下のコマなのではないかと私は推測しました。
自分の手で頁をめくること
自分の人生を1冊の本に例えるなら、自分の手でページをめくらないと物語は先に進んでいきません。
チャレンジすること。昨日の自分にできなかったことに立ち向かっていくこと。
それこそが物語を転がす上で何よりも欠かせないことなのです。
まだ何者でもない自分がワクワクする設定にする
そんなシオ君の変化を認め、1人の仲間として扱ってくれた恩人とも言える大人がガナン親方です。
作中、シオ君を言葉を交わすガナン親方の「前にいる奴全員を追い抜く快感は最後尾にしか味わえない特権だ」という言葉。
まだ何者でもない自分をキャラクター化し、ワクワクする物語として設定する。自分の物語を転がす為の優れた手法と言えるのではないでしょうか?
そんなガナン親方、名言を数多く残されている凄い方なのです。いぶし銀のガナン親方名言をもっと知りたい方は、キャプ翼ゴールデンコンビを組ませて頂いているみやおさんが記事を書かれているのでぜひご覧いただければと!
人と違うことを個性と捉える
自分のその他大勢と異なる部分を恥ずべき部分と隠そうとするか、むしろ自分の物語をより羽ばたかせる為の武器と捉えるか。
シオ君の下のコマのセリフには、自分が物語の主人公としてオンリーワンの存在であることを喜んでいるかのようにも感じられます。素敵。
自分の手で未来を切り開く
自分の未来を切り開くのは自分の手。目の前にあるドアを開けることも人の手ではなく、自分の手で開けるのがシオ=フミス流です。
目の前にドアがあれば率先して開けに行く姿勢を持っていたいものです。
ワクワクする考え方を好む
それが真実かどうかよりも、この考え方のほうがワクワクして好きだ!と思える方法に自分の心の舵を切ることも、物語を転がしていくコツと言えるのではないでしょうか。
ワクワクしている人には、ワクワクするような未来が待っているような気がしますね!
人の努力を全肯定
まだ何の成果も出ていない努力を笑う人が一定数いるのは否定できない事実なのかもしれません。それでも、自分を変えようと努力している人を笑うなんてことは決してせず、カッコイイと全肯定すること。自分の物語だけでなく、相手の物語もを前へ前へと転がす言葉と意志の力。これは、、惚れてしまいますね。
ハートに火をつける
自分を応援してくれる人の為にも、諦めることは絶対にしません。自分のハートを奮い立たせる為の胸ドンです。さながらパッション屋良状態です(わかる人がかなり限られる例え)。
仲間を大切にする
自分と関わってくれる仲間の存在はとても大切です。関わる中で共に困難を乗り越え、お互いを高め合えること。そして相手を慈しむことを学べるのです。出会いは宝物です。
凄い人に囲まれてワクワクする
物語の途中、自分より圧倒的に凄い人に出会すこと、あると思います。
そんな時も物怖じせず、むしろその状況を楽しむこと。これが物語を転がしていく主人公マインドです。
どれだけ壁が高かろうとも、乗り越えるだけの気概を持つことですね!
おばあさんを助ける
物語の始まりは、いつだっておばあさんです。おばあさんが悪者に追われている時。おばあさんが横断歩道の手前で「今までそれどうやってここまで持ってきたの?」というくらいの重い荷物を持ってハァハァ言ってる時。おばあさんが川へ洗濯に行った時。とにかく物語はおばあさんから始まるのです。助けましょう。
自分の物語の主人公として進もう
シンプルな最適解、それは人生という物語を自分を主人公にして前に進んでいくことです。決して急がず、その歩幅はゆっくりでも構いません。
ただ、アナタの物語の主人公役を代わりに務めてくれる人は誰もいません。その役割は、アナタ1人だけのものです。
進みましょう。可能であればセラーノ族と知り合って、背に乗せてもらいながら進んでいくことがベストです。より物語転がしてる感が増し増しになりますよ!
自分の物語を転がしたいあなたへ
「自分の物語を転がす」という言葉ですが、私がライターをさせていただいているマンガファンの為のマンガサイト『アル』のValue(行動指針)の一つです。私自身、とても大好きな考え方です。
昨日のアル開発室では、Value(行動指針)をどういう思考プロセスで作って、どう共有したか・・・という社内用資料をシェアしています。https://t.co/u4fmbd0Bkq pic.twitter.com/ugx5Klr7v7
— けんすう@マンガサービスのアル (@kensuu) April 22, 2020
自分の物語を転がしていきたいなぁ、、と思っている方には、オンラインサロン『アル開発室』に入会することをお勧めします。自分の物語をゴロゴロ転がそうとしている方の「今」を知れますよ!
タコマガの充実に関与したい
アルライター仲間の旅するタコさんが編集長を務める『圕の大魔術師』考察マガジン、通称「タコマガ」の充実度が半端ないです。こんな素敵な考察マガジンに私の記事を入れてもらえていることが幸せの極みです😭
👆作品情報が知りたい方はコチラをクリック!
全ての歴史の始まりである考察記事Vol.1はコチラです。深すぎて深すぎて震えるレベルの考察記事が拝めるタコマガをご贔屓にしていただければ幸いです❗️
いいなと思ったら応援しよう!
