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『人生というゲームに必要な良書』

 今回、樺沢紫苑著「19歳までに手に入れる7つの武器」を買った理由が2つあります。それは、
①家族(娘2人、妻)と本書の内容を共有し、より良く生きていきたい
②自己成長するとともに人生を楽しみたい
という理由からです。

 まずパラパラと中身を見ると、これは樺沢先生の著作の最新にして集大成のものであると感じました。
 それも今まで生き方について触れていたストレスフリー超大全、3つの幸福、これからの生き方図鑑などをベースに若者向けにアップデートされていると。

 「整え、つながり、行動する」これはセロトニン、オキシトシン、ドーパミンという脳内の幸福物質と関係がある。本書は自分の考えと行動を見直す良い機会を与えてくれました。
 それに加え、第4の脳内物質「アセチルコリン」について詳細に書かれていたことは大きな発見でした。

 私には幼稚園と小学生の2人の娘、そして妻がいます。
 特に重要と感じたのが、第3の武器コントロール力の「あなたはスマホ依存症」と言う項目です。
 娘は小学校から帰ってくるなり、スマホ・タブレットを手に取り、宿題は後回し、ときには食事にも手をつけないでスマホを使い続けます。また休日になるとさらにエスカレートし、YouTubeとアプリのゲームを交互にして1日を過ごすということが多々ありました。
 本書を読み、これはスマホ依存症だとすぐ納得できましたし、本文中の「スマホが脳と健康を破壊する15の理由」に恐怖を感じました。

 実は少し前に樺沢先生がYouTube動画内でスマホの危険性を話されたことをきっかけに、親(私)の携帯でスマホを完全に管理したことがあります。
 ところが、その際子供とほとんど話し合わず使用制限など開始してしまったことで大きな反発を受け、1週間ほどで元に戻すことになりました。

 その後本書を参考に、
・スマホの悪影響を丁寧に説明
・親自身が家事で忙しいとスマホに子守りをさせていたことを改め、子供との接する時間を増やす
を実践したところ、
 毎日の子供のスマホ使用時間は3時間以内に減らすことができ、子供とのコミニケーションも徐々に良好になっていきました。

 次に重要と感じたのが、第5の武器読解力です。
 つい先日娘の担任の先生から「算数の成績が思わしくないのは土台となる国語の読解力がないからなのかもしれません」と言われたばかりで、読解力という言葉がとても心に響きました。

 考えてみれば私も子供の時はもちろん、今も読解力には自信がありません。
 以前、樺沢先生の「読書脳」を読みアウトプットの重要性を知っておきながら、ほとんど実践できていなかったのは反省すべき点です。
 そこで今回、再度読書とは、
 「読」んで、感想を「書」くこと
という本文中のフレーズを自分に落とし込み、感想キャンペーンに挑戦しました。

 AI時代こそ悩みは検索する、AIに質問する。つまりどちらにもまず人間が発する言葉が必要。その前提として読解力が必須。
 まずは家族、友人、同僚に意見や感想などを話すことから始め、SNSへも一言でいいので情報発信をしていきたいと思います。

 3番目に重要と感じたのが、第6の武器好奇心です。
 好奇心は「楽しい」を、楽しいは「可能性」を呼び寄せる。
 この言葉は本書を読み行動したことで、私生活にも仕事にも見事に当てはまるものだと感じました。
 遊びの重要性は、以前より樺沢先生から学ばせていただいたのですが、今回新しく3つのことを始めてみました。

 1つ目は自己啓発書、ビジネス書メインだった読書から、小説を読み始めたこと。
 2つ目はコーヒーをただ買って飲むのではなく、自分で豆を焙煎するところからやってみること。
 3つ目は映画を観た後の掘り下げを行うこと。

 読書では、本屋大賞を取った「成瀬は天下を取りに行く」から始まり、いくつかの小説を読むことで、普段あまり私の薦める本を読まない妻とも共通の読書体験を得ることができました。

 コーヒーについては、自分が豆を選び焙煎することで、今までなんとなく買っていたコーヒーが、いかに繊細で奥深いものかを知ることができました。
 コーヒー好きの上司とも思わぬところで話が弾んで良い影響がありました。

 映画については、以前は観たいと思ったものをごくたまに観てそれで終わりでしたが、今回は楽しみ方を変えてみました。
 選んだのは「THE FIRST SLAM DUNK」で、自分の感想をあらかじめ紙に書き出した上で、YouTubeなどの他人の考察と比べてみました。
 そうすると自分は映画をまだ全然楽しみきれていないことに気付かされました。
 2度も3度も映画を観る習慣のなかった私ですが、注目する部分を変えると、映画はこんなにも何度も楽しめるものなんだと新鮮に感じました。

その他にも本書には、
・睡眠の重要性
 →子供には21時前に必ず寝るよう声かけしている
・朝散歩の効果
 →休日にはほぼ毎回子供と朝散歩している
・食事で整える
 →朝食を抜くことがあった子供に必ず何か食べさせている
・レジリエンスを高める
 →とにかく子供、自分の失敗を歓迎する。そしてフィードバックする
など書かれており、私なりにいくつか実践しているところです。

 最後にすべての武器に共通し、
インプット→アウトプット→フィードバック、つまり「アウトプット・サイクル」を回すことが重要と書かれていました。
 自己成長のため今一度このことを強く意識していきます。
 
 まだまだ理想には程遠い私ですが、人生という難しいダンジョンに、勇気を持って一歩踏み出そうと思える良書でした。
 約300ページというボリュームながらとても濃い内容で、実践しがいのある本書は、学生と子供を持つ親御さんのみならず多くの人に役立つものだと感じます。
 樺沢先生、このような本を書いてくださりありがとうございました。

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