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【レビュー巡礼】かんかんの哲学

こんにちはイコマタヌキです。
マイクロ・WEB🕷️・ライブラリー『Raccoon Dog Library』より、Web小説投稿サイト、カクヨムの作品を紹介します。


紹介作品

作品名:ビスケットホール
著者:崇期さん

ユーモア小説でお馴染みの崇期さんの『ビスケットホール』の元ネタは『ミルクホール』だそう。

ミルクホールとは、明治・大正期にかけて日本の市街地に数多く存在した、主に牛乳や軽食を提供することを目的とした簡易な飲食店の形態である。

ミルクホール|フリー百科事典『ウィキペディア』

まさに時代の変遷の中で、提供物や業態が変化していった戦前の風物である。この物語を通して、この庶民向けの素敵な空間を知った。
菓子の「シベリア」もミルクホールから始まったとされるとか。

そして『イコマタヌキ舎』のメンバーが夢見る施設図書館兼書店エンドレスノットに、是非ともこの形式を組み込めないだろうか、と夢は広がるばかりだ。

タヌッキー(たぬき型クッキー)を一つ二つつまみながら、各々好きな場所で本を読む。夏には生駒蜂蜜を隠し味にしたレモネードやジンジャーエール、冬ならホットチョコレートやクラムチャウダーがあると尚良い。

イコマタヌキ舎レビュー

以下、カクヨムに掲載した589こはくのレビュー文です。

かんかんの哲学
たまたま同じ館(かん)に居合わせて、缶の中のビスケットを哲学と交換することになった。
哲学とはなんぞや?
誰かの人生が自分にとって普段味わったことのないスパイスだと感じたら、ソレかも知れない。
硬そうだ、と気後れしていたのに、妙にさっくりと味わえたら?
それが人生の面白味なのだ。
甘すぎたり苦かったりしながら、程よいところを目指す道のり。
それをささやかな幸せと言う。

589『かんかんの哲学』|カクヨム

どこか陰鬱な気配漂うその場所に、缶に残るクッキーと人生の残り時間を独り消費しにゆく。

けれど人生とは、其処此処で不思議な瞬間に出くわすものだ。
選べないからこそ深淵なる境遇に感じ、陽の下に戻って他愛ないと苦笑したとしても、自ずと記憶に染みが残る。それは甘くも苦くもあるだろう。

TOP画像について

『Raccoon Dog Library』のレビュー巡礼では、紹介する作品にマッチするお写真を『みんなのフォトギャラリー』からお借りしています。

写真提供:パーリーメイ | Purleymayさん

こちらはミルクホールではなく、アンティークや織物の催事場での見聞録、そしてそこにあったお菓子。それとは別にイギリスの小説家とチョコレートのお話についての記事も発見しました。

『チコレート工場の秘密』の著者ロアルト・ダール氏が取り上げられています。

イギリスかあ。大英博物館に行ってみたいんだよなあ

イコマタヌキの戯言

レビュー巡礼とは

レビュー巡礼については、こちらの記事を参照ください。


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