[MotionBuilder] ~第1回~ 作業を効率化するための実用的なショートカット
この連載では、ダンスなどのモーションキャプチャを用いた案件を通じての経験をもとにした、業務に直接関係する実用的な情報を紹介させていただきます。
第1回となる今回は、ショートカットのご紹介を行いたいと思います。
「なんだ、そんなの皆知っているよ」
そう思われると思います。しかし私が経験してきた中でショートカットを活用するのとしないのとでは、制作速度に違いが生まれます。
作業速度が早くなればその分、クリエイティブな業務のトライ&エラーの回数が増やせ、クオリティに直結すると思っています。
また、この習慣ははじめに意識づけをしておかないと、自分の手癖に引っ張られて後からではなかなか抜けきらないものでもあります。
ピンの切り替え
「W」:Transにピンを打つ
「E」:Rotationにピンを打つ
ピンと呼ばれる、操作中に一時的に固定するような機能があります。
初期のレイアウトでは画面右上に位置しており、マウスをそちらに動かして有効/無効にするより、使用する回数が多いので、ショートカットで行うのが効果的です。
フレーム位置の操作
「Ctrl+Shift+左クリック」
画像上部の数値入力で指定したフレームに合わせることも可能なのですが、それだと一度マウスから離れて入力するため、こちらの方法で合わせることが多いです。
キーフレームの挿入
カーブ上で「右クリック→Insert Key」を実行。
「I(アイ)キーを押しながら左クリック」
既存のカーブにキーフレームを挿入する方法が2種類あります。
1.の場合:接線の傾きも加味された上で追加出来ます。
2.の場合:左クリックの操作で、位置と数値が変化しますので自由度が高いです。
レイアウトへの切り替え
「Ctrl+Shift+1」:Editingレイアウト
「Ctrl+Shift+3」:Previewレイアウト
調整などで使用するのはEditingレイアウトですが、動きの確認を大きな画面で行いたいときにPreviewレイアウトに切り替えます。
最小限のUIのみとなるため、画面サイズが大きく細部の確認がしやすいです。
クリップの操作
「Alt+S」:クリップスケール機能の切り替え(白枠)
「Alt+R」:クリップの分割(青枠)
クリップを扱うことが多いMotionbuilderですが、クリップの分割も小さなことですが知っておくと便利です。
階層選択
「Ctrl+Shift+右クリック」:階層の全選択
「スペースキー+右クリック」:選択したオブジェクト以下の階層選択
「Ctrl+右クリック」:階層のルートを選択
最終出力がUnityやUnrealEngineを使用するにあたり、特定のデータのみを選択する際に、一つ一つ選択するのも可能ですが、選択した階層以下を全て選択するなどをショートカットで実行すると、すぐ対応できます。
次回予告
第2回では、モーションごとのIK・FK別のアプローチをご紹介したいと思います。それぞれの内容を理解することで、よりスムーズに修正を行えるようになります。
よろしくお願いいたします。