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女神のハーブと言われた「Balm of Gilead(ギレアドの香油)」を知ってるか?(゚Д゚;)

 ※このnoteはアフィリエイトを含みます・・・・。

 ・・・・ん~一応「ハーブ」としてご紹介しますね~。
 (いきなりなんなんだと思わないでください(`・ω・´))。

 これは超有名なハーブの名前なんですね~。
 でも「香油」って書いてあるじゃん?って思うかもしれませんが、実は「材料がはっきりとわかっていない」からなんですね。

 「ギレアド(ギレアデとも)の香油」というものを、どの植物から作られたかというのが不明瞭なので、ギレアドの香油という名前自体が「ハーブ」という認識になってしまっているものなんです。
 ただですね、この香油の材料がまだ確定していない段階にも関わらず、一部のサイトとかでは、材料を断定していたりしています。
 なので、注意して調べないといけない香油なんですね。

 ※ただ、「ハーブという認識」という書き方しましたが、これが一番わかりやすいからそう書いただけで、実際は「広く知れ渡った香油を使った治療法の事を例えたもの」というのが正解かもしれません。
 つまり、古き時代には、この香油と思われる、もしくは模したものが無数に出現していて、どれが本物かわけがわからんので、同じような使い方をした香油の事を総称的にそう呼ぶことにしたよ・・・という感じですね~。
 ただ、魔術側で見れば、もう「ギレアドの香油=ハーブ」として紹介しているものが多いので、感覚として「ハーブの一種」だとしたほうがわかりやすいかもですね。

 この香油は、聖書にも出てくる由緒正しきもので、香油でありながら薬用にも使えるというすばらしいものであったそうです。

 ただ、呼び名自体はジェームス聖書の中に出てくるウィリアム・ティンダルという方の言葉に由来していると言われています。
 ※説明が面倒だからwiki貼っておきますので、気になる方は読んでください↓
 ・ジェームス聖書
 ・ウィリアム・ティンダル

 と、いうことで、ここからはいろいろな説明を書いていきます(; ・`д・´)。
※ちなみに、日本だとギリアドとも呼ばれます。


1 材料

 実際は大混乱の「ギレアドの香油」なのですが、ここからは「これが本物じゃね?」というものから、現代で使われている代用品?までのお話をしていこうかと思います。
 ※なお、ギレアドという名前はヨルダンのギレアドに由来していると言われています。

A アラビアバルサム
 学術名はCommiphora gileadensis。
 メッカミルラ・・つまりミルラ樹脂が取れる木です。
 サウジアラビアやエジプトなどで採取できる低木ですね~。
 傷や炎症に特に効果があると言われています。
 一応、ギレアドの香油の材料の第一候補となっています。

B マスチック(マスティハとも呼ばれる)
 最近は古代ギリシャ由来の「スーパーフード」とも呼ばれていて、人気急上昇中です。
 学術名はPistacia lentiscus。
 今はギリシャとトルコで栽培されています。
 1本の木から少量しか取れず、かなり貴重な品です。
 「キリストの涙」とも呼ばれているんですね~(゚Д゚;)。
 抗菌抗炎抗酸に優れていまして、貴重性等を考えると、本当のギレアドの香油はこのマスチックの木が有力なのではないか?と言われています。
 Aのアラビアバルサムって、量が結構取れるんですよね~。
 そんなものがはたして本当に貴重なのか?という議論があるわけです。

C テレビンス(テレピン)
 モロッコ、ポルトガル、ギリシャで自生している木です。
 学術名はPistacia terebinthus.
 有名な話だと「テレビン油(テレピン油)」という油が採れる木です。
 現在、油絵用の溶剤として使っているのは別の木だったかな?その名前の元となったものになります。
 実はキプロスの特産品で、また古代ギリシャでは芳香剤としてもしくは薬効のある植物として使用されてました。
 ちなみにワインの防腐剤にも使用されていたんですね~。
 こちらもかなり古くからあり、クルドコーヒーの材料でもあります。
 でも、その多くはPistacia atlanticaという種が使われています。
 理由はこっちのほうが樹脂などが抱負に採れるからです。
 Pistacia terebinthusのほうは少ししか採れません。
 でもその希少性、そして特に十字軍の国キプロスで盛んに使われていた経緯などもあり、植物学者の中には「この木を使ったものが真のギレアドの香油だ!」と言う方もいます(`・ω・´)。

D バルサムポプラ
 学術名はPopulus balsamifera。
 北米最北端の広葉樹で、長寿のものだと200年ぐらい生きてます。
 つぼみから強烈な甘い匂いがし、木は軽くてやわらかいので古来より建材として重宝されています。
 樹液はあのミツバチ(`・ω・´)が巣の消毒剤として使用するぐらい殺菌作用に優れていて、春のつぼみは薬草学者も大喜びで薬の材料として集めるほどです。

E ポプルス×ジャッキー
 Populus × jackiという、Dのバルサムポプラとイースタンコットンウッド(ネックレスポプラ・・・ハコヤナギっす)との交配種(つまり雑種だ雑種(゚Д゚;))。
 こちらを推している方がたまにいますが、・・・・かなり薄い線でしょうね~。
 なお、覚せい剤や強壮剤にもなると言われているそうです。
 
F ブラックコットンウッド
 学術名はPopulus trichocarpa
 こちらはバルサムポプラの品種です。
 カナダやバンクーバーあたりでよく見られるそうです。
 たまにこの手のものを調べていると「黒いハコヤナギ」という植物が出てきますが、それはこれの事です。

G ナローリーフバルサムポプラ
 学術名はPopulus angustifolia
 北アメリカで良く見られる木です。
 名前のとおり、Dと同じくバルサムポプラの種です。

 ・・・・・ここまで読んでもらったとおり、これだけ候補があるんですね。
 ※これ以外にもありますが・・・もうこのぐらいで十分でしょう。
 正直「めんどくせえぇぇぇ!!!!(゚д゚)!」となりますよね。

 だが!もう少しだけ説明していきます。

 まず第一候補はAのアラビアバルサムということになっています。
 でも、植物学者さんたちの一部はCのテレビンスが本物だ!と主張しており、北米のハーバリストたちの一部はブラックコットンウッドの事を言うのだ!と言うが、別のハーバリストはDとFとGの木の早春の芽から採れる樹脂を加工したものが正解なのだ!・・・と。
 でも聖書の創世記37:25、エレミヤ8:22、エレミヤ46:11、エレミヤ51:8で言及されているメッカのバルサムまたはギレアデの木の香油は、D、F、Gとは違う木だ!(は?じゃあD、F、Gの木でできたものも、真のギレアドの香油じゃないってことになるよね?意味わからん(; ・`д・´)と思いませんか?)という主張もしています。

 で、一部ではD、F、Gの植物だけが真のギレアドの香油の香り独特の薬的な香りを出している!・・・という話もあります(・・・・真のギレアドの香油がどれか論争に決着がついてないのに、どうやって香りなどを断定した!というツッコミは内緒の話で(*‘ω‘ *))。

 と、ここまで書きましたが、現在では上記の植物、そしてそれに類似する一部の種を使って「ギレアドの香油」は作られています。

 真のギレアドの香油がどれかはわかってませんが、効能はどの植物を使っても似たり寄ったり・・・というわけです。

 なお、真のギレアドの香油の材料になる木ははっきりとわかっていませんが、一部の先住民にずっと受け継がれているギレアドの香油は芳香が強く、そして日本でわかりやすく言うなら「樟脳」っぽい香りがし、つぼみは触るとベタベタすると伝えられているそうです。
(という情報はありますが、口伝ですので、現在その原住民が使用している植物が「真のギレアドの香油」の材料かは、やっぱり不明と言ってもいいでしょう)。

2 作り方

 とまあ、上ではいろいろ書きましたが、結局、どの材料を使用しても効能は「似てる」のでどれでも問題ない気もします(`・ω・´)。
(今では、どれも「ギレアドの香油」で認識されていますし・・・自分が作っているものこそ「本物だ!」となるのは人間のサガでしょうし。論争するだけめんどくせぇ・・・)。

 じゃあ、作り方を説明(*‘ω‘ *)していきます。
※ハコヤナギ系の木から作る時の話になります。

a 早春のつぼみ、まだつぼみが開花する前のものを採取する。注意点は木のすべてのつぼみを採取しないこと。そんなことしたら木が枯れます。
 だいたい全体のつぼみの量の20%ぐらいを目安に摘む。

 つぼみを入れる器は竹籠などを用意。布など使うと、つぼみの樹液で布がよごれちゃうので・・・。

 採取は手で。ナイフとか金属使うと、ダメ~(山菜と一緒。そこから芽が出てこなくなる・・・最近、ナイフとかで採取する人の話が多くなりましたよね~愚かな・・・)。
 なお、手がベッタベタになりますが、我慢しましょう。

 メイソンジャーなどの密閉できる容器と、肌に塗っても良いオイルを用意。
※容器の大きさは採取したつぼみが半分ぐらいまで入るものを用意(量が多い時は容器を二つとかにしな!(゚Д゚;))。

E 容器を消毒したら、つぼみを入れ、さらに用意したオイルを縁から1cmぐらいまで入れ、できるだけ空気の入る隙間を減らすようにする。
※つぼみがオイルより上に出ないようにしないと、カビ生えますよ~。なので、心配な方は毎日、ひっくり返したりして、混ぜたほうがいいかと(*‘ω‘ *)。

 密閉したら暖かい場所(太陽光があたる場所)で管理し、1ヶ月~6週間ぐらい漬け込む(オリーブオイルを使用した場合は、徐々にオイルが赤みを帯びます。
 なお、漬け込んでいる間は3日に一回ぐらい容器をひっくり返したりして、中身が混ざるようにします。

G 完成したら、できれば酸化防止としてビタミンEオイルを少し混ぜ、不純物を濾してから、遮光できる茶色や緑のビンに入れて密封します。
※濾さずにそのままにしている人たちもけっこう多いようです。理由は濾す道具も消毒しなくちゃいけないからめんどくさい!とかみたいです。

 作ったあとは、管理がよければ4年ぐらい持ちます。

 上記の作り方は昔からの製法です。
 ちなみに・・・この手摘みで作る「ギリアドの精油」は市場に流れることは無い(最近はどうだろ?)そうですので、自分で作るしかありませんね~。

 できあがったものを蜜蝋と合わせて軟膏にしたりしている方々はけっこう多いですよ( `ー´)ノ

3 効能

 打ち身、浅い切り傷、関節炎、雑菌を殺す消毒剤として使えます。

 ・・・・いま「は?聖書にも出てくる香油なのにそのぐらいの効果なの?(´・ω・`)」と思った読者がいる気がしましたが・・・。

 簡単に殺菌消毒できない、すぐ切り傷、打撲は作る、とどめに臭くて不衛生(これは言い過ぎか?)が当たり前の時代に、痛みを癒して、傷の感染症を予防して、良い香りまで漂わせるすばらしいアイテムがギレアドの香油なんですよ?

 神でしょうが!神の香油でしょうが!あぁぁぁぁぁぁ???(-_-メ)
 (なんなんだ・・・)。

 なお、今でも作っている方は沢山いらっしゃいます。
 ※もちろん海外にですが・・・。

最後に

 ということで、ギレアドの香油について書いてみました。
 現在では、材料が地域や国によって違ったりしますが、その根本的な効果はどれも一緒です。

 今は、薬がどこでも簡単に買えますから、そっちのほうが楽ではあるんですけどね~。
 でもこういったものを作って使用するってのは、ロマンを感じます。

 魔術師を目指しているそこの貴方!(; ・`д・´)
 ギレアドの香油を作ってみてはいかがですか?
 
 (サロンパスとマキロンとオロナイン買えばいいじゃんwと思った貴方!ロマンが無い!ロマンが!)。

 ちなみに、日本でギレアドの香油を売っているところは少ないと思います。

※2次転載は基本禁止で。なお、今回ご紹介した香油の効能や効果はあくまで民間療法の範囲内ですので、作ってみる際は自己責任でお願いします。採取時に手、ベタベタになるけど、責任負いません(; ・`д・´)。

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